縁切り上等! の商品レビュー
ドラマ化を想定したようなストーリ。そのためか、とても読みやすい。ドロドロした世界が、ライトに書かれている。 紬先生の過去を紐解く続編があるに違いない。 気付いたら、登場人物の裏の顔を深読みしながら読んでいた。
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★5 離婚問題のリアル、人の欲と優しさすれ違い… 高品質でバランスの取れた推せる一冊 #縁切り上等 ■きっと読みたくなるレビュー おもろい!★5 300ページない小説でプロットも比較的シンプル、テーマとしてもありそうな離婚問題。しかしながら、文章もセリフも人物描写もエンタメとし...
★5 離婚問題のリアル、人の欲と優しさすれ違い… 高品質でバランスの取れた推せる一冊 #縁切り上等 ■きっと読みたくなるレビュー おもろい!★5 300ページない小説でプロットも比較的シンプル、テーマとしてもありそうな離婚問題。しかしながら、文章もセリフも人物描写もエンタメとしても素晴らしいです。バランスが絶妙なんですよね~ 先生の作品はいくつか読んできましたが、筆に円熟味が増してきて、一番の出来栄えだと思います。(偉そうですみません) 五編に渡る連作短編集ですが、物語としてはほぼ繋がってます。一編ずつ登場人物のエピソードを絡めつつ語るなんざ、さすがですよ。このまま映像化できます。 しかも人がストーリーの中で生きてる感じがするんですよ。どんな人間か手に取るようにわかるし、顔すらイメージできちゃう。 紬:弁護士先生の利発なカッコよさだけでなく、ひとりの人間としての悩みが共感を誘う 聡美:辛い現実と戦いながらも、なんとか胸を張って生きようという前向きな意識が華やか 亮介:かっこいいんですよ、こんなにも懐が深く理解力がある男になりてぇ。次作ではもっと深堀って描いてほしいです! 玄太郎:アップデートが難しくなってきている世代、でも爺さんならではの可愛さといじらしさにキュンとくる また本作の強みとして、離婚問題のリアルと法的根拠をしっかりと分かりやすく組み込んで描かれています。身近なテーマだけに、この理解しやすいっていうのがポイントで、誰にでも興味関心が得られるんすよね。 そしてなんといっても、人間の強欲さや打算的な価値観が辛辣。子ども、仕事、養育費、DV、慰謝料、介護… 離婚に伴う様々な検討課題。あまり知りたくもないですが、人生勉強としても理解しておきたい内容で、思わず「うんうん」と頷いてしまうんですよ。 ちなみに本作、謎解き要素は少なめですが、しっかりミステリー要素もありますよ。小説としての品質が高く、バランスが取れた素晴らしいエンタメ小説でした。この本は誰にでも推せます。 ■きっと共感できる書評 結婚生活というのは難しいですよね。それぞれが最愛の人のためにも懸命に生きているのに、少しずつ価値観がズレていってしまう。ただ失敗し、傷つけてしまうからこそ、人間らしくもあるですよね。また前向きに生きればいいんです。 しかし、子どもだけは大切にしたい。 財産を残したりはできないけど、少なくとも好きなことは体験させたり、嫌な思いや負担はないようにしたい。決して経済的な困窮をもたらしたり、パートナー以外の人を愛したり、犯罪を犯すようなことはしたくない。 本作を読んでいると、子どもだけは裏切らないようにしたいなーと、切に思った次第でした。
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この著者の本はだいたい読んでいるので、読んでみた。 北鎌倉で、離婚専用の法律事務所をひらいている女性弁護士のもとに持ち込まれる依頼や、女性弁護士自身の話を書いた連作短編集。 この著者の話は割とぶっ飛んだ話が多かったが、今回はいたってリアルな話だった。 結婚は他人同士がそれぞれ...
この著者の本はだいたい読んでいるので、読んでみた。 北鎌倉で、離婚専用の法律事務所をひらいている女性弁護士のもとに持ち込まれる依頼や、女性弁護士自身の話を書いた連作短編集。 この著者の話は割とぶっ飛んだ話が多かったが、今回はいたってリアルな話だった。 結婚は他人同士がそれぞれの思惑を持って行うので、うまく行かなくなることもよくあることで、その時にいかに、うまく次の段階に進めるかが人生を分ける気がする。弁護士に依頼するとこういう風に進むのか~いう参考になった。ネタは尽きないので続編が出そう。
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新川さんの小説はテンポが良く読みやすいです。主人公の女性弁護士を軸に、仕事の案件ごとに内容が終わるので一話完結でサクサクと読了しましたが、ちょっと物足りない感じでした。もしかしたら続きの予定があり、シリーズ化にするのかな、と。
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Amazonの紹介より 最良の離婚、請け負います! 家族はもっと、いろんな形がある。前を向く元気をもらえる、新時代のリーガル・エンタメ! 夫のモラハラと浮気に耐えられなくなった聡美は、子供を連れて実家のある北鎌倉に避難する。そこで出会ったのは、縁切寺として名高い「東衛寺」の娘で、...
Amazonの紹介より 最良の離婚、請け負います! 家族はもっと、いろんな形がある。前を向く元気をもらえる、新時代のリーガル・エンタメ! 夫のモラハラと浮気に耐えられなくなった聡美は、子供を連れて実家のある北鎌倉に避難する。そこで出会ったのは、縁切寺として名高い「東衛寺」の娘で、離婚専門弁護士の松岡紬。勢い込んで紬に離婚相談をした聡美だったが、思いがけないことを言われ……。 離婚したいと思ったらまずは何から? 財産分与と親権の争い方は? 熟年離婚、同性カップル、離婚前後の泥沼トラブル。切り抜け方は……? 知っておいて損なし! 上手な縁の切り方、教えます。 可愛らしくも方向音痴で意外と天然(?)な紬先生をはじめ、個性豊かなキャラクターが織りなす、温かなヒューマン・ドラマにして、スカッと痛快なリーガル・エンタメ。 今までの新川さんの作品の中では、一番身近に感じる作品でした。性格キツめな弁護士ではなく、一風変わった探偵がいるわけでもなく、離婚専門弁護士として、こんな人いるかのような風貌や優しさがありました。 離婚相談をしてくる人達。様々なケースを読んでみると、色んな「愛」の形があって、読む方としてはドタバタなストーリーで楽しめましたが、それらを受ける現実の弁護士は大変すぎるなと思うばかりでした。同じケースがないくらい十人十色の案件にどう対応していくのか。色んな人がいて、参考にもなりました。 また内容だけでなく、離婚に至るまでのプロセスや離婚のその後の人生設計など、現実でも使えるような知識も紹介されていて、なるほどと思う情報もあって、面白かったです。 章が変わるごとに、関係者から関係者へバトンタッチするかのように主人公が変わっていきます。その為、この章ではこんな思いかなと思っていたのが、次の章では主人公となるため、こんな思いだったんだという発見もあって、楽しめました。 離婚というちょっと暗めなテーマかもしれませんが、良い人生へと向かうために奔走する物語は、コミカルな部分もあって、読んでいて温かな気持ちになりました。 ミステリーが印象的な新川さんでしたが、こういったヒューマンドラマも良いなと思いました。 続編があったら読みたくなる作品でした。
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ニッポン放送ラジオ「垣花正のあなたとハッピー」で、新潮社の中瀬ゆかりさんが紹介していた。 キャラも立ってるし、ストーリーもいい。 ドラマ化できそうで、タレントは誰がいい?って想像しながら楽しく読めました。
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するするっと読めて楽しい本。今回はミステリー小説ではなく、離婚に関する法律のお話。愛情とお金と子育て、別々の話を結婚という1つのパッケージでまとめてしまうから訳のわからないことになるのだ、と書いてあってなるほど〜と思った。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
面白い!すごく完成されてると感じる。全5話だが、各話がそれぞれの登場人物の主観で描かれ、事件とそれぞれの感情や過去の出来事がリンクするように描かれている。とても読みやすいし、情景もわかりやすいし、法律も難しい説明はない。 キャラも立っていて良い。紬、出雲、聡美、玄太郎、みんな良い。特に出雲が良い。少し立場は異なるが、「シティハンター」の冴羽遼と香を思い出したのはなぜだろう。 「先祖探偵」のように、また続きが読みたくなる設定、登場人物たちだが、この一冊で非常に完成度が高いので、追加の設定や過去の話が出てくるとぶれてしまうかも。 第一話は聡美の話。ホテルのラウンジで、夫の亮介と、浮気相手と思った杉山が会うところを聡美が尾行する場面。なぜ同じ会社の二人が、浮気でないのに土曜の昼にホテルで会うのだろうか。謎。 第二話は出雲。鷹田のような男はいそうで怖い。 第三話は玄太郎。夫が要介護になる前に離婚する花枝は賢い。 第四話は紬。冒頭に出てきた同期の糸山は物語に絡まなかったが、ビラブルという言葉を初めて知った。調停委員としての役目を果たせない人が調停委員になっている現実、同性婚の現実を垣間見た。 第五話はまた聡美。結局亮介はどうしようもない。聡美と亮介を対面させる場面は、ちょっと偶然頼りなのと、本当に後輩たちに信頼されていた人物なのかちょっと矛盾を感じる。
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離婚弁護士の女性と、その弁護士のもとで実際に離婚した女性の話。著者が弁護士なので内容に説得力があり面白い。もちろん専門的な話は省かれているのでとても読みやすい。 養育費を払っているだけで偉そうにするなというのは確かにと思った。「子育てはサブスクリプションじゃない」という言葉にはっ...
離婚弁護士の女性と、その弁護士のもとで実際に離婚した女性の話。著者が弁護士なので内容に説得力があり面白い。もちろん専門的な話は省かれているのでとても読みやすい。 養育費を払っているだけで偉そうにするなというのは確かにと思った。「子育てはサブスクリプションじゃない」という言葉にはっとした。子育てを妻に任せきりにしている男性には肝に銘じて欲しい。 「縁は絡み合っているので一つの縁だけ切るのは難しい」という言葉にとても共感した。特定の人との縁だけ切れれば良いが、現実はそうはいかない。全員が最も幸せになる最適解を見つける主人公の女性弁護士を応援したくなった。
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今や離婚していると聞いても、あっそうなんだというくらい不思議ではないほど。 だけどすんなりとは離婚できない。 結婚よりも離婚のほうが難しい。 子どもがいると親権のこともあり、養育費のこともあり、なかなか苦労する。 やはり、弁護士に頼りたくなる。 今回は、離婚専門の弁護士・松岡紬...
今や離婚していると聞いても、あっそうなんだというくらい不思議ではないほど。 だけどすんなりとは離婚できない。 結婚よりも離婚のほうが難しい。 子どもがいると親権のこともあり、養育費のこともあり、なかなか苦労する。 やはり、弁護士に頼りたくなる。 今回は、離婚専門の弁護士・松岡紬が幸せな縁切りの極意を教えてくれる。 モラハラ、浮気、熟年離婚、同姓カップルの離婚などさまざまな問題を解決していく。 一見、ふんわりとしていながら片づけは苦手で、方向音痴というキャラだけどしっかりと相手を見ていて言うべきことは、はっきりと的確にサクッと財産分与したり、養育費を取り付けたりと有能である。 松岡紬の父や幼馴染で探偵業をやっている出雲など脇を固めるキャラ設定も感じが良い。 離婚という一歩間違えると憎しみや恨みがいつまでも付き纏い、どろどろとしそうだけどすっきりとした結末でサクッと読み終えた。
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