ハンチバック の商品レビュー
障がいがある著者の矜持と覚悟
先天的な重度身体障がいにより胎児の成育にも出産や育児にも無理があるために、「普通の人間の女のように」妊娠と中絶をすることが夢であると公言し、それを本気で実現しようとする40代の主人公・井沢釈華が一人称で語る形式の短編小説である。体や精神を削りながら生きている障がい者の生と性が赤裸...
先天的な重度身体障がいにより胎児の成育にも出産や育児にも無理があるために、「普通の人間の女のように」妊娠と中絶をすることが夢であると公言し、それを本気で実現しようとする40代の主人公・井沢釈華が一人称で語る形式の短編小説である。体や精神を削りながら生きている障がい者の生と性が赤裸々に描出されており、そのリアルに圧倒され衝撃を禁じ得ない。健常者優先・優位社会に向けた憤怒や不満、自虐や諦観など屈折した複雑な感情が時にほとばしり出てくる中、自分はまだ辿り着けないが、障がいのある者は他者のどんな助けを借りながらでも生きることにこそ人間の尊厳があると、主人公に語らせるところに、ご自身も同様の障がいがある著者の矜持と覚悟を感じる。最終場面で語りの主体は一転、主人公「釈華」のインターネット上のアカウントネームであり実像のなかった「紗花」に変わるが、それまで描かれてきた物語は実は「紗花」による「釈華」の物語だったということなのだろうか。
fugyogyo
この本でミオチュブラーミオパチーという病気を初めて知った。 私が色々無知だからと思うけど、病名以外にも知らない単語や読めない漢字が多く出てきた。その度に読み方と意味を調べて読んでいたので、読む前と比べて少し知識量が増えたように思う。自分の成長を感じられて少しうれしいというのは読後...
この本でミオチュブラーミオパチーという病気を初めて知った。 私が色々無知だからと思うけど、病名以外にも知らない単語や読めない漢字が多く出てきた。その度に読み方と意味を調べて読んでいたので、読む前と比べて少し知識量が増えたように思う。自分の成長を感じられて少しうれしいというのは読後感の2割くらい。 8割を占める感情は、こういう人もいるのだという知らなかったことの興味?かなぁ。 ありがたいことに私は5体満足の健常者だ。 日常生活を送る中で主人公のように身体が思うよう動かせない人の気持ちを考えるタイミングはなかったのでこの本を読んで何か刺激を感じた。 本を読むことが身体を苦しめながら行う行為とは知らなかったし、身近なものに嫉妬するというのもとても納得した。
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繊細で脆い。同時に、強くて危なっかしい言葉たち。 生きるために壊れていく身体と心中すると決めた覚悟から来る、皮肉的で引きこまれる文章力に圧倒された。
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"健常性を満たすことを要求する紙の読書文化はマチズモである” 大学のジェンダーの授業で教授が仰っていたこの言葉を思い出しながら読んでいた Privilege is invisible to those who have it. 自分の無知な傲慢さを自覚するためにも ...
"健常性を満たすことを要求する紙の読書文化はマチズモである” 大学のジェンダーの授業で教授が仰っていたこの言葉を思い出しながら読んでいた Privilege is invisible to those who have it. 自分の無知な傲慢さを自覚するためにも 異なる境遇にある人に思いを馳せるためにも 本を読み続ける意義を強く感じる
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芥川賞ってどれも読後感が一緒なんだよね アポカリプス!って感じ でもそれが好きで読んでるからちょうどいい 約束された品質
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ずっと気持ちがざわつき、落ち着かない作品だった。平等な世の中と言われているけど、男女で読んだ感想は分かれそう。私は結構響いたというか、何というか…。少ない文量の中での表現力が素晴らしい作品でした。
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健常者に対する憧れのようなもの、嫉妬のようなもの。 せめて彼らになれないのなら、妊娠し中絶するまでいたりたい、といった夢を語っているシーンには私的に共感するようなものもあって胸が苦しくなった。 ラストは持ち前の頭の悪さであまり理解で出来なかったけど、こういう系の物語って私の頭の...
健常者に対する憧れのようなもの、嫉妬のようなもの。 せめて彼らになれないのなら、妊娠し中絶するまでいたりたい、といった夢を語っているシーンには私的に共感するようなものもあって胸が苦しくなった。 ラストは持ち前の頭の悪さであまり理解で出来なかったけど、こういう系の物語って私の頭の中の想像で終わらせていいんだろうか。
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自分じゃ経験し得ない著者の視点から綴られた作品でとても読み応えがあった。 外見は違えど中身は人間としての普遍性があり、ブラックユーモアなどは痛快だった。 ライターとしての一面が面白い。
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5点満点ってわけではないのだけれど 4.4よりは上かなぁとなると相対的に5になった 出だしにびっくりして それを書いてる人の日々を自分なりに想っていたら それすらも描かれたものだった?とひっくり返りそうになったらそこからも転がされた
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※このレビューにはネタバレを含みます
最初から衝撃的なスタートで読み切れるか不安になった。 皮肉や怒りが読んでいる間ずっと、ひしひしと伝わってきた。 数年後にまた改めて読もうかな。
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