雫の街 の商品レビュー
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2023/06/21リクエスト 8 前作の北九州から川崎へ異動になった庵原かのん。 栗林と入籍も済ませ、新しい職場では少年事件から家事事件の担当に変わる。 どれも手強い相手ばかり。 最後の2編、キツネ、はなむけ、が良かった。 血縁はないのに息子を引き取る父親。 余命宣告を受けた母親が、内縁の夫の連れ子と、内縁夫との間に生まれた子の二人に、持ち家を売り現金化して口座に振り込んでやりたい。そのため内縁関係を解消したいという。 どちらの話も、厳しい話が多い中、少し和む。 家裁の調停委員ってこんな感じだったかな、と昔を思い出してみたが、そうではなかったように思う。 本に描かれているようなハートウォーミングな対応ばかりではないとは思うが、確かにハードな仕事だと読んでいて知った。 何件も掛け持ちして、移動した時も、その先で進行中の案件を引き継いでいく。 精神的にも大変だと思うが、やりがいもある仕事なのだろう。 この本がきっかけとなり、調査官を目指す人が増えたらいいなと思う。 本の内容とは直接関係ないが、栗林とかのんの食べる食事、かのんのおやつがどれもおいしそう!
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「幽霊」 「待ちわびて」 「スケッチブック」 「引き金」 「再会」 「キツネ」 「はなむけ」 七話収録の連作短編集で『家裁調査官・庵原かのん』シリーズ第二弾。 第一弾より深みが増し全話面白かった。 前任地の北九州から異動し、横浜家裁川崎中央支部で勤務する事になった庵原かのん。...
「幽霊」 「待ちわびて」 「スケッチブック」 「引き金」 「再会」 「キツネ」 「はなむけ」 七話収録の連作短編集で『家裁調査官・庵原かのん』シリーズ第二弾。 第一弾より深みが増し全話面白かった。 前任地の北九州から異動し、横浜家裁川崎中央支部で勤務する事になった庵原かのん。 家事事件を専門とするこの場所に舞い込んで来る依頼はどれも厄介だ。 記憶喪失・失踪・性的虐待・モラハラ夫・離婚・ネグレクト・相続。 あまりにも自分勝手な主張をする輩に何度も腸が煮えくり返った。 そんな中『キツネ』と『はなむけ』には深い愛情を感じ胸が一杯になる。
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