雫の街 の商品レビュー
前作は読んでいませんでしたが、問題なく読むことができました。 家庭裁判所の調査官のお話。色んな問題を抱えた人々と関わりながら、解決に向けて奮闘していきます。様々な人間模様を見ることができ、楽しめました。(中には泥沼の……。)大変だけど、とてもやりがいのあるお仕事なんだろうというこ...
前作は読んでいませんでしたが、問題なく読むことができました。 家庭裁判所の調査官のお話。色んな問題を抱えた人々と関わりながら、解決に向けて奮闘していきます。様々な人間模様を見ることができ、楽しめました。(中には泥沼の……。)大変だけど、とてもやりがいのあるお仕事なんだろうということが伝わってきました。 最後は……、なんだかホッピーが飲みたくなったなあ……。
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家庭裁判所へ持ち込まれた事例7件を庵原かのんが扱う話だが、いろいろな案件があるものだ.遺産相続に絡む「幽霊」、面会交流を求める「待ちわびて」、遺産分割で揉める「スケッチブック」、離婚に絡む「引き金」、子どもの監護の「再会」.慰謝料に関する「キツネ」、内縁関係調整の「はねむけ」.そ...
家庭裁判所へ持ち込まれた事例7件を庵原かのんが扱う話だが、いろいろな案件があるものだ.遺産相続に絡む「幽霊」、面会交流を求める「待ちわびて」、遺産分割で揉める「スケッチブック」、離婚に絡む「引き金」、子どもの監護の「再会」.慰謝料に関する「キツネ」、内縁関係調整の「はねむけ」.それぞれに上手いタイトルを付けている.どの話もスッキリした解決策があるものではなく、お互いに不満があるものの何とか納めておこうという事例がほとんどだ.お風呂屋に嫁いだ橋場璃子の話「再会」が楽しめた.イタリアで出会った南雲遼太郎は風呂屋さんの跡取り.山形から東京に出てきた璃子には大変な経験だったと想像できる.置き去りにした子どもたちと最終的には再会できたが、若干の問題は残るものの円満解決の事例だろう. かのんの粘り強く謙虚な態度が、難しい相手に次第に潜り込んでいく過程が楽しめた.
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家裁調査官・庵原かのんシリーズ 第2弾 ・待ちわびて ・スケッチブック ・引き金 ・再会 ・キツネ ・はなむけ 九州から川崎へ移動になったかのん。 少年事件から家事事件を扱う部署になり、離婚調停や財産分与などの事案に携わる。 少年事件と違って、生々しい事案もあるが、子への...
家裁調査官・庵原かのんシリーズ 第2弾 ・待ちわびて ・スケッチブック ・引き金 ・再会 ・キツネ ・はなむけ 九州から川崎へ移動になったかのん。 少年事件から家事事件を扱う部署になり、離婚調停や財産分与などの事案に携わる。 少年事件と違って、生々しい事案もあるが、子への思いや、複雑な男女の関係など、十人十色な人生模様が面白い。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「家裁調査官・庵原かのん」の続編短編連作集。 ・幽霊 ・待ちわびて ・スケッチブック ・引き金 ・再会 ・キツネ ・はなむけ の7編収録。 北九州から横浜家裁川崎中央支部への転属、少年事件専門から家事事件全般担当変更、さらに結婚、コロナと多くな環境変化が一気に訪れるところから始まります。 続編といっても前作を読んでなくても、上述したように全く違う環境になっているので問題ないです。 で、離婚、親権、面会などの家庭崩壊問題と遺産、慰謝料などの金専問題がメインです。 少年係を長年していたためか、家庭問題の中の少年少女中心に考え、より良い落としどころを探る主人公の優しさが心地よいです。 職場のメンバーがメインの話はないのですが、少しづつそのキャラもわかるようになってきて、続編にも期待したいです。 それにしてもパートナーの栗林(くりりん)の存在が救いになっていますね。
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家裁調査官、ドラマ等で聞いた事あるが、具体的には何をする人なのか知らなかった。 7つの短編集で、主人公が誠実にいろいろな問題を抱えている当事者に寄り添う姿が丁寧に描かれていた。審判が下ると物語としてはそこで終わりな訳だが、その後、当事者達がどうなっていくのか、読者は思いを馳せてし...
家裁調査官、ドラマ等で聞いた事あるが、具体的には何をする人なのか知らなかった。 7つの短編集で、主人公が誠実にいろいろな問題を抱えている当事者に寄り添う姿が丁寧に描かれていた。審判が下ると物語としてはそこで終わりな訳だが、その後、当事者達がどうなっていくのか、読者は思いを馳せてしまう。余韻の残る物語でした。 しかし、主人公、取り扱かった事件を自分の旦那に話すのは良いのか? まあっ、フィクションだから良いのか
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この作家さんはいっつも心の奥にある、何かしらあったかいものを描こうとしていることが分かる。救いようのない現実社会にも、思いやりや心配りというものがあるってことを確信している物語。前作読んでないので今から読みます。
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結構好きなシリーズ。 家裁調査官って職を知らなかったけど、前作は北九州 これは川崎。こんなに転勤が多くて、激務とは。心に寄り添う仕事だから、ストレス溜まりそう…
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家裁調査官という仕事を初めて知り、なかなかにハードな仕事なのにびっくりしました。この本を読んで思ったことは、人間一人ひとりに色んな人生があるんだなぁ〜という感じです。
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ただでさえ重たい話なのにコロナも背景にあり、げんなりさせられる。 主人公も特に面白みがないキャラクターに感じられる。 後半2つの話はまぁ良かった。
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家裁調査官の目を通し、さまざまな問題を抱えた家族を描いた短編集。離婚調停や失踪宣告等、どれもこれもが厄介極まりない案件。だけれど当事者それぞれの思いがあり、その思いをきちんと受け止めて解決策を見つけていく調査官の仕事は本当に大変で、しかし重要なものだと思えました。 お気に入りは「...
家裁調査官の目を通し、さまざまな問題を抱えた家族を描いた短編集。離婚調停や失踪宣告等、どれもこれもが厄介極まりない案件。だけれど当事者それぞれの思いがあり、その思いをきちんと受け止めて解決策を見つけていく調査官の仕事は本当に大変で、しかし重要なものだと思えました。 お気に入りは「引き金」「キツネ」。どちらも離婚に関わる問題です。幸せなはずの結婚がいつの間にかこんなことになってしまうだなんて、悲しいけれどよくあることなのでしょう。だけどこれはどっちもしんどい……特に「引き金」のしんどさは、傍目には理解されないだけに余計につらいです。そして「キツネ」のとんでもなさもまた凄まじく。ただ、少しでも救われる結末になったのにはほっとしました。 そして「はなむけ」。この真相も胸に刺さります。残された人たちの未来に少しでも希望があるよう、祈るばかりです。
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