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ロッタの夢 の商品レビュー

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2件のお客様レビュー

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2024/08/07

オルコット一家がかなり理想的に描かれているのはともかく、当時のアメリカ東部でのアイルランド人移民の扱いがこんなだったのかと勉強になります。「風と共に去りぬ」で、南部では資産階級にもなりうるアイルランド系(スカーレットを含む)に対して、ヤンキー婦人の「いいアイルランド人の召使いを探...

オルコット一家がかなり理想的に描かれているのはともかく、当時のアメリカ東部でのアイルランド人移民の扱いがこんなだったのかと勉強になります。「風と共に去りぬ」で、南部では資産階級にもなりうるアイルランド系(スカーレットを含む)に対して、ヤンキー婦人の「いいアイルランド人の召使いを探している」という台詞があったのを思い出しました。言葉の壁、識字の壁というものが古くから移民にとって大きなものであったことが思われます。

Posted byブクログ

2024/04/27

発行当時に、ネットでみかけた時から気になっていた本。 若草物語などの作者、ルイザ・メイ・オルコットの十代のころに出会ったドイツ移民の少女・ロッタの物語。 オルコットのことは史実で、ロッタは創作という面白い試みだった。 私は子供の頃、若草物語シリーズと赤毛のアンシリーズを、大人に...

発行当時に、ネットでみかけた時から気になっていた本。 若草物語などの作者、ルイザ・メイ・オルコットの十代のころに出会ったドイツ移民の少女・ロッタの物語。 オルコットのことは史実で、ロッタは創作という面白い試みだった。 私は子供の頃、若草物語シリーズと赤毛のアンシリーズを、大人になってからは大草原の小さな家シリーズを愛読してきたので、鼻息荒く読んだ。 アメリカとカナダ、19世紀と20世紀の違いはあれど、私にとってこれらの作家&作品は少女の夢に満ちた家庭小説であり、いつもそばにいる友達のような本だった。 これらは映像化されたものもそこそこ楽しんできた(第2若草物語は映画で、第4若草物語はアニメで見てきた。赤毛のアンの映画は大好きだし、スピンオフのテレビシリーズ・アボンリーへの道も再放送で友人とハマりまくった。総じて映像化には恵まれてきた作品&作家たちだったけど、10年くらい前にあった創作要素の強い、アンの続編映画はなんだったんだ)。 長じてのち、原作の方では、オルコットの8人のいとこも読んだし、モンゴメリはもっと暗いエミリー系ものめりこんで読んでいた。 例え、作者が鬱って自◯して亡くなったことを知っても、曲がり角の向こうを明るく見せてくれたこの女性たちは、私の大好きなお姉様方である。 と、そんなわけで、前のめりに読み始めた本作、オルコット一家が登場するまでが絶望的展開で、やべーどーしよーと思ったが、中盤からは明るくなってきてホッとした。 しかし、こんな貢献の仕方はきりがないだろうから、後半にはオルコット夫妻が疲れ切っていたのもよくわかる。 1849年のアメリカということで、マンガ片喰と黄金の舞台と一緒だーーー!とテンション上がって読んでいた。 ほとんど関係ないけど(笑) 最後に、若草物語の原題がリトル・ウィメンであること、あとがきにでも書いたらよかったのでは…? 追記 登場人物ではマイケルが好きだな。 あの一家は半グレなのか、落ちぶれていても頼りがいのある良き隣人なのか、章によってマチマチで謎。 わかってはいたけど、キリスト教の影響大。 たしかに本家の若草物語で天路歴程の話、してたかもなー。 それをドイツプロテスタントのロッタやその母がどう見てどう感じたか、はなかなか私たちには伝わりにくいところではある。 誕生日も、最後のお別れプレゼントも宗教グッズだらけだしな。 四姉妹のお芝居にはむしろそれを感じないのが奇跡のよう。 というか、あれも天路歴程なの??謎だ。 そういえば、思い出したことがあとひとつ。 お隣の好青年、ローリーいなかったね! なんで?!ジョーとエイミーのあいだであれこれしたローリー、あんたがいないと寂しいっすよ! 私は若草物語を読んでいた子供のころ、実際に四姉妹の四番目ぽい立ち位置だったので、自分の投影はエイミーなのだけど、メグよりは影が濃いけどジョーと対立することの多いキャラで、やはりあまり良く書かれないことも多くてそれが不満だった気もする…とまた隙あらばなんとやらです。

Posted byブクログ