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おばあちゃんのにわ の商品レビュー

4.3

9件のお客様レビュー

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2024/09/03

カナダのジョーダン・スコットさんの絵本ですね。 作は、ジョーダン・スコットさん(1978年生まれ、カナダ)詩人、絵本作家。 絵は、シドニー・スミスさん(1980年生まれ、カナダ)画家、絵本作家。 訳は、原田勝さん(1957年生まれ)翻訳家。  ジョーダン・スコットさんの、おばあ...

カナダのジョーダン・スコットさんの絵本ですね。 作は、ジョーダン・スコットさん(1978年生まれ、カナダ)詩人、絵本作家。 絵は、シドニー・スミスさん(1980年生まれ、カナダ)画家、絵本作家。 訳は、原田勝さん(1957年生まれ)翻訳家。  ジョーダン・スコットさんの、おばあちゃんの思い出をもとにした絵本です。  おばあちゃんは、ポーランド生まれで、第二次世界大戦中は、家族と共にたいへんな苦労をあじわいました。戦争がおわると、カナダに移り住み、ニワトリ小屋を作りなおした家に住みました。おばあちゃんは、英語が少ししか喋れない。  おばあちゃんの いえに ぼくは 毎朝、おとうさんに つれていってくれる。  懐かしい、ノスタルジアにあふれた、ジョーダン・スコットさんの思い出が、温かく染み入るように綴られています!  シドニー・スミスさんの柔らかな温もりのある色調で、ドキュメンタリーに彩ります。  深い想いがわきあがる絵本ですね。 (この本は、メメさんの本棚登録で知りました。  メメさん、感動的な胸が熱くなる絵本ですね。   ありがとうございました♪)  

Posted byブクログ

2024/09/01

光さす庭を、手を取り寄り添うように歩く、おばあちゃんと少年の表紙に惹き込まれます。 『おばあちゃんのにわ』 ジョーダン・スコット 文 シドニー・スミス 絵 「ぼくのおばあちゃんは、大きな道のそばにある、 もとはニワトリ小屋だった家に住んでいる」 そんな言葉で始まるこの絵本は、...

光さす庭を、手を取り寄り添うように歩く、おばあちゃんと少年の表紙に惹き込まれます。 『おばあちゃんのにわ』 ジョーダン・スコット 文 シドニー・スミス 絵 「ぼくのおばあちゃんは、大きな道のそばにある、 もとはニワトリ小屋だった家に住んでいる」 そんな言葉で始まるこの絵本は、カナダの詩人ジョージ・スコットの祖母との思い出がもとになっています。ポーランドからの移民で、あまり英語が喋れないおばあちゃん。言葉に頼らない二人の親密さを描くカナダの画家シドニー・スミスの情感あふれる絵が胸を打ちます。(カバー解説より引用) ぼくのほっぺに触れるおばあちゃんの手、 毎朝、ぼくが食べるのをじっと見つめる優しい目、 雨の日、ゆっくり歩いてミミズを拾い庭にまく手、 おばあちゃんの庭にはいろんなにおいのする、 いろんな野菜が、食べきれないほどあります。 あとがきより。ポーランドで生まれて育ち、第二次世界大戦中は家族とともに大変な苦労をあじわい、戦争が終わってカナダに移り住んだというおばあちゃん。物を大切に使うところや、家の中のありとあらゆる隅や隙間に食べ物をとっておくところ、食べているものをうっかり落とすと、さっと拾い上げてキスをして返して、ぼくが食べるようすを見守りながら、「お食べ!でないと、やせっぽっちのままだよ!」と笑いながら、時には泣きながら、という文からも戦中の苦労が偲ばれます。そして、ミミズは、おばあちゃんの庭を耕し栄養を入れてくれる大切な存在です。 やがておばあちゃんの家があったところに大きなビルが建ち、おばあちゃんは僕の隣の部屋に。 (庭はジャングルみたいに草がのびほうだい) おばあちゃんに食べ物を運ぶぼく。 器から落ちたリンゴに、キスをして返すぼく。 ぼくは、おばあちゃんのミニトマトのたねを小さな植木鉢にまいて、部屋の窓の外におきます。 ーおばあちゃんが、  ぼくの手のひらのすじを指でくすぐった。ー ぼくは雨の中、ミミズを探しにとびだします。 窓辺から見つめるおばあちゃんと、雨の中手を振るぼくの姿が優しく描かれています。 味わい深い絵と文に涙が溢れます。おばあちゃんの知恵は、引き継がれ、生き続けて大切な想い出(絵本)となっています。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー こちらで見かけて気になっていた絵本になります。(いつもありがとうございます。) 図書館の児童書コーナーに立て掛けて飾られていました。お子さんには、内容を理解するには少し難しいかもしれませんので、あとがきを参考にしながら説明してあげると伝わりやすいと思います。 心温まるとてもいい絵本です。(*´︶`*)

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2024/07/31

18世紀以来ポーランドが受けてきた列強からの圧迫や侵略の歴史を知ると、このおばあちゃんもどれだけの辛酸を舐めてきたことかと辛くなります。命からがら外国にたどり着き、言葉もよく分からず、それでも、祖国でしていたように、自分で畑を作り、家族を愛して生き抜いてきたのです。食べ物を大事に...

18世紀以来ポーランドが受けてきた列強からの圧迫や侵略の歴史を知ると、このおばあちゃんもどれだけの辛酸を舐めてきたことかと辛くなります。命からがら外国にたどり着き、言葉もよく分からず、それでも、祖国でしていたように、自分で畑を作り、家族を愛して生き抜いてきたのです。食べ物を大事にすること、土を豊かにしてくれるみみずをアスファルトの上から土の中に戻してあげることは、子孫に宝石のように受け継がれたのですね。

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2024/06/10

あまり英語がうまくしゃべれない移民のおばあちゃんとぼくは、身ぶりや手ぶりそしてさわったり笑ったりして伝えあう。言葉にたよらなくても通じ合える。むしろ親密で濃い関係。絵が語っている。とても魅力的。

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2024/05/12

 本書は、以前読んだ、父と息子の温かいやり取りが印象的な「ぼくは川のように話す」と同じ、カナダの詩人ジョーダン・スコットと、画家シドニー・スミスによる、スコットの祖母との思い出を元にした絵本です。  内容は、素朴でささやかなものでありながら、後からジワジワと胸の奥にポッと温かな...

 本書は、以前読んだ、父と息子の温かいやり取りが印象的な「ぼくは川のように話す」と同じ、カナダの詩人ジョーダン・スコットと、画家シドニー・スミスによる、スコットの祖母との思い出を元にした絵本です。  内容は、素朴でささやかなものでありながら、後からジワジワと胸の奥にポッと温かな火を灯すような、「ぼく」と「おばあちゃん」との、これまでの関係から築き上げてきたであろう、その信頼性の高さを感じさせる描写に胸を打たれたのは、スミスの絵による、まるで映画を観ているようなドラマティックな展開や、そこでの思いを絵で伝えるために、様々な視点から切り取ったカット割りもあるのだと思う。  それは、まだ夜明け前の暗い中を車に乗り込もうとする、ぼくと父の扉絵から既に物語の世界に引き込まれ、奥付を経た後の物語が始まる見開きでは、子どもが描いたような絵に驚いたが、それは次の見開きで、車の中でぼくが眺めていた、おばあちゃんに渡す為に二人の絆を描いた、ぼくの絵であることが分かり、こうした細かい点からも、ぼくのおばあちゃんに対する思いが、ひしひしと伝わってくる。  また、スミスの描写で特に印象深いのは、他の方々も書かれているが、光の表現の美しさであり、それは二人を神々しく照らす表紙の絵や、窓を通しておばあちゃんの家のキッチンを明るく柔らかく照らす絵に加えて、雨の場面の、滲むように反射して映し出される水たまりの映像に宿る淡い光までと、様々であり、そのいずれもが、まるで温度も一緒に感じさせるような確かな温もりを持って、読み手にも伝わってくる、そんな臨場感の凄さを感じさせる。  そうした凄さは、おばあちゃんの家の中の描写にも感じられて、元はニワトリ小屋だったそうだが、そんな雰囲気は微塵も感じさせず、キッチンの場面の絵だけでも、おばあちゃんの日々の生活の様子がありありと目に浮かんでくるような、たくさんの物で満たされた、それら一つ一つを、まるで実際の写真を見ながら忠実に描いたような臨場感の中、朝日に照らされたおばあちゃんが、料理をしながら鼻歌を歌っている光景には、確かな実在感を伴っているようであった。  二人の間には、ほとんど会話らしい会話はなく(あっても、ぼくが質問するときくらい)、それはポーランド出身のおばあちゃんが、あまり英語を喋れないからでもあるのだが、言葉が無くとも確かに心が通い合う様子を実感できたのは、その何気ないしぐさであったり、より確かなのは、おばあちゃんがぼくのほっぺたに触れたりといった、お互いの温もりを伝えあい、お互いの存在を感じあうことなのだと思い、やがてはそれが、二人で共同作業をすることが好きになることへと繋がっていく、そこでの二人の柔らかい微笑みには、もはや言葉など無くとも確かに感じ合える、慈愛を纏った光に包まれたような神々しさが漂っていたのであった。  しかし、そうした思い出は、おばあちゃんがぼくの家に来る前のことであり、おばあちゃんの家があったところには、今は大きなビルが建っていた。  物語の終盤を読んでいたら、ジャン=フランソワ・セネシャルの絵本、『ぼく、いいたいことがあるの』を思い出し、家族間に於いて、何かを継承するという話は聞くけれど、それは無意識にやりたくなるような、心からの思いがあってこそのものだと思い、では、何故やりたくなるのかといえば、それはやはり好きだからなのだと私は思い、そうすることで忘れたくない思いの強さには、その人が、いかにかけがえのない大切な存在であったのかを、ありありと映し出しながらも、それが相手にも伝わるというのは、きっとこの上ない幸せなのであろうことを、終盤の本当に文章が無くなった、一連の流れからも感じられて、そこには二人のこれまでの絆と、これからの絆を、ゆったりとありのままに描いており、また、ありのままであるからこそ、その偽りのない、お互いの確かな感情の表れに胸を打たれるのであろう。

Posted byブクログ

2024/02/23

自然な光と、優しい色合いが良くて、じっと絵だけ見てていたくなった。 文字数は多くなく、書かれている内容も難しくない。 しかし、どうしてババが食べ物や、暮らしを大切にしているのか、ぼくの家に来てからのぼくとのやりとりなどを含め、その裏はとても深い話だ。

Posted byブクログ

2023/12/18

おばあちゃんと孫のお話。 おばあちゃんはポーランドに生まれ 僕とは言葉があまり通じない。 二人の間には言葉はないけれど 絵本からぬくもりがつたわってくる。 一人暮らしのおばあちゃんのところに 朝、預けられて過ごしていた時のこと・・・。 おばあちゃんに学校におくってもらい 迎えに...

おばあちゃんと孫のお話。 おばあちゃんはポーランドに生まれ 僕とは言葉があまり通じない。 二人の間には言葉はないけれど 絵本からぬくもりがつたわってくる。 一人暮らしのおばあちゃんのところに 朝、預けられて過ごしていた時のこと・・・。 おばあちゃんに学校におくってもらい 迎えに来てもらっていたこと。 雨の日のみみずとり、 畑を大事にしていたおばあちゃん。 ごはんをこぼした時のようすなど。 いたるところに おばあちゃんの手のぬくもりが感じられる。 今はおばあちゃんの家はない ぼくの家に住んでいる。 ぼくの隣の部屋でねている。 毎朝オートミールとリンゴを持っていく。 おばあちゃんがしていたように 落ちたリンゴを拾ってキスをしてお皿にもどす。 ミニトマトを植えた鉢。 ミミズをとって土に入れよう。 言葉はなくてもおばあちゃんの愛情が 生き方が。引き継がれていることを 感じられるあったかい絵本でした。 雨の中ミミズをとりに行った 男の子を窓から見ている おばあちゃんの横顔がとても愛にあふれている。 素敵な絵。

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2023/12/09

ババ(ポーランド語でおばあちゃん)と孫の男の子の思い出。戦争で苦労したババ。1つ1つの動き、特にミミズの部分が印象的。漂う哀しさや寂しさの中でも、彼にちゃんと引き継がれているのが素敵。

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2023/09/03

カナダの詩人ジョーダン・スコットの祖母との思い出をもとにした絵本。 おばあちゃんはポーランド移民で、元はニワトリ小屋だったところに暮らしていた。 シドニー・スミスの穏やかな光を感じる絵がとても素敵。

Posted byブクログ