市川房枝、そこから続く「長い列」 の商品レビュー
日本の第1波フェミニズム、戦前から現代まで続く「婦人参政権運動」について知るなら、たとえば、こちら。ペーパーバッグで読みやすい内容。 「女性の戦争協力」についても注目。映画『この世界の片隅に』『窓ぎわのトットちゃん』、ドラマ『虎に翼』など、ポップカルチャーの中で描かれる「大日本...
日本の第1波フェミニズム、戦前から現代まで続く「婦人参政権運動」について知るなら、たとえば、こちら。ペーパーバッグで読みやすい内容。 「女性の戦争協力」についても注目。映画『この世界の片隅に』『窓ぎわのトットちゃん』、ドラマ『虎に翼』など、ポップカルチャーの中で描かれる「大日本国防婦人会」と形は違えど、参政権を求める女性たちが積極的に戦争協力に向かっていった、その歴史の一端について。
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市立図書館に行った時に、新刊の棚に並んでいたのを手にとって。女性の労働史と感じる。 雇用機会均等法の元で働き始めたので、赤松良子さんたちの力によるものだとは知っていたが、国民年金第3号や扶養控除と抱き合わせだったのだとは知らなかった。どうりで現在我々世代は、個々に異なる年金受給に...
市立図書館に行った時に、新刊の棚に並んでいたのを手にとって。女性の労働史と感じる。 雇用機会均等法の元で働き始めたので、赤松良子さんたちの力によるものだとは知っていたが、国民年金第3号や扶養控除と抱き合わせだったのだとは知らなかった。どうりで現在我々世代は、個々に異なる年金受給に関する情報交換をしているはず。これもシスターフッド? 幼い頃多くの時間を共に過ごした大正生まれの伯母が小学校の教師だったからか、市川房枝、という名は自分の人生の一部になっていたのだと、この本を読んで思い出すことができた。
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この方のことを詳しく知らなかった。このような政治家が他にいるのだろうか。 日本に蔓延る根強い男尊女卑。昔は女性の選挙権すらなかった。女性の地位向上のために30年近く運動を続けた粘り強さ。活動中、警察に捕まったり、資金が厳しくなっても、自分の筋は持ち続けた。 政治家になる為の選挙活動は派手なことをせず地道さを大事にし、費用を抑え、余った資金は寄付にまわした。 議員になっても、質素な生活は変わらず、活動に対する熱意は持ち続けながら、一方で常に冷静に現状を把握しようとした。 不当な状況にある女性の援護をした。 この方がいなかったら、現代の女性の地位はもっと低いままだったかもしれない。 静かなる情熱を抱き続ける姿勢、本当に偉大な方だなと思った。こういう方がいたと知り、自分は何ができるんだろうか。 これを書いた野村浩子さんの静かなる熱量もまた、別のやり方で市川房枝さんの列に続いている。
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