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ジュリーがいた 沢田研二、56年の光芒 の商品レビュー

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11件のお客様レビュー

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2024/10/05

少し前に、 同様に沢田研二に書かれた本を読んでいたが、 断然こちらの方が充実していた。 売れなくなってからのジュリーも大事だし、 ショーケンの偉大さも知ることができた。 読みごたえありました。 まさに、 「片手にピストル、心に花束 唇に火の酒、背中に人生を」 そのままですね。

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2024/06/19

ジュリーのズバリハマった年代です 本の厚さの割には、ジュリーに関わった人達の話ばかり 全部読み切れてないのですが、本人の心境などもっと知りたかった

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2024/06/24

本書の著者、島崎今日子の「安井かずみがいた時代」を読んだのはもう10年前か…でもその時から彼女が「沢田研二=ジュリー」について書く予感はしていたのかもしれません。週刊文春で連載が始まった時、やっぱり!という感覚を覚えました。出来るだけ読んでいるつもりでしたが連載だと前後とのつなが...

本書の著者、島崎今日子の「安井かずみがいた時代」を読んだのはもう10年前か…でもその時から彼女が「沢田研二=ジュリー」について書く予感はしていたのかもしれません。週刊文春で連載が始まった時、やっぱり!という感覚を覚えました。出来るだけ読んでいるつもりでしたが連載だと前後とのつながりがわからなくなるのと、もちろん欠落する週もあるので書籍で一気読みです。実は本書に至る前に中川右介の「沢田研二」という新書を読んでいました。中川右介のアプローチは資料を駆使した相変わらずのアームチェアディテクティブ型ですが島崎今日子のアプローチは徹底的な関係者インタビューで、それぞれの時代、それぞれの場所からのジュリーへの愛を編み上げています。いわばジュリー如来を中心とする広範で緻密な曼荼羅図になっています。これは時間かかるわ…。いかに多くの人々がジュリーに自分の創造性を仮託したか、あるいはジュリーに触発され自分の可能性を開花させたか?ジュリーというアイコンがいなければ70年代政治の季節から80年代消費の季節への接続はどうなったんだろう?そうジュリーはその名の通り、男と女、ロックと歌謡曲、アートとビジネス、クリエイティブとパフォーム、団塊の世代と団塊JR、幾つもの境界線「あわい」に遣わされた神様、マジに如来なのかもしれません。その神様が渡辺プロ独立後得る苦悩もセットで、ジュリーの価値は発見されるべきだとも思いました。この本読了の日、たまたま空き時間に「トノバン 音楽家 加藤和彦とその時代」という映画を見ました。そのシンクロニシティにびっくり!なんせ安井かずみが「恋した男」の本と「愛した男」の映画が同日にくっつくなんて!そして、またBS-TBSで6/13に「沢田研二 華麗なる世界 永久保存必至!ヒット曲大全集」再放送されるみたいですよ!ジュリー、今、時代に召喚されている?

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2024/04/21

ジュリーを追うことによって日本の音楽シーンのあれこれを多方向から振り返ることになり、結果、重なる記述がとても多くなっている印象。 まあ、とにかくジュリーが特別な人だということはよくわかる。

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2023/12/16

沢田研二というスーパースターを、その誕生から現代まで、彼に関わった人たちへの取材を中心に描いた作品。歩んできた時代、音楽文化を背景にその中でジュリーはどのように確立していったのかがわかる。今も変わらないのだろうが、芸能界のスターというものは、その人一人の才能だけでは成立しないとい...

沢田研二というスーパースターを、その誕生から現代まで、彼に関わった人たちへの取材を中心に描いた作品。歩んできた時代、音楽文化を背景にその中でジュリーはどのように確立していったのかがわかる。今も変わらないのだろうが、芸能界のスターというものは、その人一人の才能だけでは成立しないということがわかる。人物の類稀な才能、天性の魅力に加え、周りのプロデューサーやスタッフたちが支えている。時代を読み、そのスターの個性に落とし込み、作品にまとめる、そんな感じだろうか。

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2023/12/09

『#ジュリーがいた』 ほぼ日書評 Day740 あとがきにある、ジュリーがいたの「た」は"確定・発見の助動詞"という一節。 この本は、ジュリーと呼ばれる人間と時代を共有できている喜びを、再確認し改めて発見する本である。 https://amzn.to/...

『#ジュリーがいた』 ほぼ日書評 Day740 あとがきにある、ジュリーがいたの「た」は"確定・発見の助動詞"という一節。 この本は、ジュリーと呼ばれる人間と時代を共有できている喜びを、再確認し改めて発見する本である。 https://amzn.to/3RisK6Z

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2023/11/18

GSの頃からずっと知ってるジュリーだが、こうやって読むと改めてその素晴らしさを感じた。ただ、文字数が多くて読むのにちょっと疲れた・・・

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2023/10/17

ドンピシャ世代ではないおかげで知らない事だらけ 知らなかった繋がりがわかって大興奮! ただ一番の興奮はジュリーという存在がいかに多くの 人々を魅了しまくっていたスターだったのかを知れたという事実かもしれない

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2023/09/17

ジュリーがどうやって誕生し、駆け上がっていったのかが、様々な関係者たちのインタビューなどから綴られていく。 内容的には興味深いのだが、登場人物の多さなどから、話についていくのが大変だった。 内田裕也や萩原健一などとの逸話が興味深かった。

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2023/08/05

ジュリーの歌手活動56年の歩みを読みながら、こと音楽に限って言えば、良い時代に生まれたんだなぁと思った。 ナレーション風に語れば… かつて、我が国には歌謡曲という大衆音楽が存在していた。抒情や哀愁を帯びた歌、道ならぬ恋を哀切に歌い上げる演歌、フォークやロックをあくまでもパーツと...

ジュリーの歌手活動56年の歩みを読みながら、こと音楽に限って言えば、良い時代に生まれたんだなぁと思った。 ナレーション風に語れば… かつて、我が国には歌謡曲という大衆音楽が存在していた。抒情や哀愁を帯びた歌、道ならぬ恋を哀切に歌い上げる演歌、フォークやロックをあくまでもパーツとして取り込んだ歌…。多種多様な音楽ジャンルを丸ごと飲み込み、噛み砕いた音楽家たちはこれまでの大衆音楽の既成概念を蹴散らすような勢いで次々と斬新な曲調の流行歌を創り、それは巷に溢れた。歌謡曲、それは大衆音楽の器であった。(ナレーション終了) というように歌謡曲はEXPO70がファンファーレよろしく70年代に一気に花開き、たちまち全盛期迎える。街には歌が溢れ、口ずさんだ。売れっ子の歌手は3ヶ月に1枚新譜をリリースし、大晦日の日本レコード大賞は今とは比べるまでもなく威厳があり、こぞって1等賞を目指し、受賞者は帝国劇場から紅白歌合戦のオープニングに間に合うべく滑り込んだ。 その中心に居続け、牽引し続けたのがジュリー。1967年にザ・タイガースのボーカルとしてデビューするやいなやブレークしGSの頂点として君臨、1971年に解散し、テンプターズのリードボーカル ショーケンこと萩原健一とツインボーカルスタイルのロックバンドPYGを結成するも、1年足らずでフェイドアウト。同年『君をのせて』でソロデビュー。以後10年音楽チャートランキングトップ10にチャートイン。まさに歌謡曲全盛期の申し子であり、寵児であった。 本書は『流行歌手ジュリー』を創り上げた音楽家・バンドマン・歴代マネージャー・プロデューサーら69名の証言で織りなすノンフィクション。 中でも、内田裕也・久世光彦・阿久悠・加瀬邦彦・蜷川幸雄・長谷川和彦・井上尭之・大野克夫・早川タケジ…との関わりにページが割かれ、エピソードが明かされる。 例えば、内田裕也は沢田研二という原石を発掘したにもかかわらず終始純情な眼差しを注ぎ、久世光彦は視聴率より沢田研二が光る作品を創ることに一途になり、阿久悠は沢田研二に気障と痩せ我慢の美学を見い出し、加瀬邦彦のプロデュースぶりは体重管理にまで及び献身の一言に尽きる。 プロデュースがあってこそ光りを放つジュリーと異なり、ライバル関係にあったショーケンは、役者として生きると決めるや、映画スタッフの一員となったり、自ら企画を立て、脚本に意見を述べ、演技プランを練り、時にはスタイリストを兼ねるなどセルフプロデュースに長け、高橋和巳や小田実を読む読書家であり、役者として生きる道を切り拓いていく。 本書はジュリーへの直接取材は叶わなかったが、当時の関係者やメディアの記事により、ジュリーの魅力と来し方を炙り出していく。 『勝手にしやがれ』で念願のレコード大賞受賞、80年代の『TOKIO』に象徴される派手なコスチュームを纏い華美で中性化へのリノベーション時代、田中裕子との出会いと再婚、流行歌手の座から落ちた1990年代、懐メロ歌手への拒絶、そして齢75となり、肉体と美貌の衰えをもろともせずステージで飛び跳ね、変わらぬ美声を届けるジュリーの現時点までを綴る。 人への評価に『あの人は富士山みたいな人』というのがある。これは褒め言葉ではなく、酷評に値する比喩。遠くから見たときは綺麗でも、近寄ってみれば汚い醜いという語義だけど、ジュリーにおいてはそれは該当しない。仰ぎ見ても、接してみてもジュリーはずっとジュリー。 それを証明するのが、本書登場する関係者の大半は男である。才能に溢れ個性が強く一家言ある男たちが、ふらふらになるぐらい一様にジューリーに魅了されていく。 そう、『皆んな大好きジュリー』状態。自己主張をせず常に従順の姿勢を示し、沢田研二というキャンバスを提供する。スターとして『売れる』ことに真摯に取り組む姿勢に、ますますアーティストたちは創作意欲を駆り立てられ、絵に描いたイメージをぶつけ、ジュリーは誠実に体現していく。 伊集院静の著書『眺めのいい人』という言葉が浮かんだ。また盟友 岸部一徳は『“ジュリー”に負けなかった沢田研二』とも評した。 最後に、今なおライブ活動を精力的に行ない現在進行形なのに、なぜ『ジュリーがいた』という故人を偲んだみたいなタイトルをつけたのか…。その謎は巻末の『連載を終えて』で明かされる。それはここでは申しません。野球と空手大好きな沢田少年が皆んな大好きジュリーになるまでをしっかり読み終えた後、その下りを読んでみてください。膝を叩くでしょう。

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