教養としての「病」 の商品レビュー
佐藤優さんはすごい人だけど、頭が良すぎてちょっと苦手なイメージを勝手に持っていた。辛いご病気と向き合われている様子を伺うと、やはり同じ人間だなぁと、甚だ勝手ながら自分の中での印象が変わった。彼が残りの人生の中で世の中に訴えようとしていることは耳を傾けるに値するだろうと思う。 主治...
佐藤優さんはすごい人だけど、頭が良すぎてちょっと苦手なイメージを勝手に持っていた。辛いご病気と向き合われている様子を伺うと、やはり同じ人間だなぁと、甚だ勝手ながら自分の中での印象が変わった。彼が残りの人生の中で世の中に訴えようとしていることは耳を傾けるに値するだろうと思う。 主治医の片岡医師の経験に基づく考え方、問題意識は非常に興味深いし、多くの人の共感を得られると思う。 我が国の医療のあり方が良い方向に進むことを心から願う。
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「カネさえあれば、どんな病気も治せるというのは幻想に過ぎない。」 知の巨人が発する言葉の切れ味の鋭さと含蓄の深さに驚かされる。我々一般人の頭からはこんな言葉は出てくるわけがない。さすがです。
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著者は、佐藤優さん(1960~)と片岡浩史さん。 佐藤優さんについては、どのような方か分かっているので、片岡浩史さんについてだけ、見ておきます。 ---引用開始 〈片岡浩史〉1970年、NY生まれ。腎臓内科医(東京女子医科大学)。京都・洛星高校を卒業後、京大法学部に入学。卒業...
著者は、佐藤優さん(1960~)と片岡浩史さん。 佐藤優さんについては、どのような方か分かっているので、片岡浩史さんについてだけ、見ておきます。 ---引用開始 〈片岡浩史〉1970年、NY生まれ。腎臓内科医(東京女子医科大学)。京都・洛星高校を卒業後、京大法学部に入学。卒業後はJR西日本で働くが、その現場経験を通じて、医療に携わりたいと思い、退社。鹿児島大学医学部で学ぶ。腎臓内科医として日々患者と向き合う一方で、腎臓病研究者として医学の進展を、社会保険診療報酬請求書審査委員や診療ガイドライン作成委員として日本の「医療の質」の向上を追求・模索している。医学博士。 ---引用終了 で、本作の内容は、次のとおり。 ---引用開始 「新自由主義」によって毒された日本の医療――カネさえあれば、どんな病気も治せるというのは幻想にすぎない! 自分自身が腎臓病患者で人工透析を週に3回行なっている「知の巨人」佐藤優が警鐘を鳴らす――本当の医療は、医者と患者が「共同体」を作ってこそ行えると説く、その理由とは? ---引用終了 佐藤優さん、ご自身の健康状態について公表されているので、ちょっと見ておきましょう。 ・2022年3月10日、前立腺全摘手術。 ・2023年6月27日、東京女子医科大学附属病院で腎臓移植手術。ドナーは配偶者。
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名医とは片岡さんのような人をいうかもです。閉ざされた世界にJR経験者が飛び込む。 佐藤さんの個人の費用を使う話も勉強になります。
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佐藤優さんとその主治医で腎臓内科医の片岡先生との対談本で、内容も濃かった。JR西日本時代の経験を医師になってからも生かしているのはすごいことだし、片岡先生は、医師としてだけでなく、人間としてもとても立派な方だと思った。対談は多岐にわたるが、医師の現状の厳しさ、新自由主義について、...
佐藤優さんとその主治医で腎臓内科医の片岡先生との対談本で、内容も濃かった。JR西日本時代の経験を医師になってからも生かしているのはすごいことだし、片岡先生は、医師としてだけでなく、人間としてもとても立派な方だと思った。対談は多岐にわたるが、医師の現状の厳しさ、新自由主義について、平等の思想が結果責任につながりやすいことなど勉強になることが多かった。
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眼科手術後の療養中に読んだので、医師との関係性や、病気や生死への考え方などなど、身にしみて読むことができた。
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駅員さんも医者も大変だと思うけど、想像よりすごかった。 片岡さんに共感も多ければ学ぶものも多かった。 必要だったり価値の高いことの報酬が低かったりボランティアだったりすると感じてるけど、医者もそうなんだな Diosのたなかくんも制約のある自由について話していたが、何事も極論は上手...
駅員さんも医者も大変だと思うけど、想像よりすごかった。 片岡さんに共感も多ければ学ぶものも多かった。 必要だったり価値の高いことの報酬が低かったりボランティアだったりすると感じてるけど、医者もそうなんだな Diosのたなかくんも制約のある自由について話していたが、何事も極論は上手くいかないものだな 古くたっていいものはいい、昔の全部が悪いわけじゃないし、今も全部が悪いわけじゃない、何事もバランス 勉強して国家試験通って実際に患者を見てきたお医者さんの方が自分より知ってるのはわかるんだけど、いろんな方がいる中で、お医者さんの力量やどういう考えで判断してるのかがわからないし、変な治療は受けたくない。だから話を聞きたい。でもそれは時間がかかるし、自分の頭の理解力が追いつかないこともあるだろうし。出来のいいお医者さんも変なお医者さんも同じ顔して言ってくるのが見極めが難しくて疑心暗鬼になるのもわかる。商業化が余計に。 たしかに横領がよくないというのを理解してる人は多いが、経費で落ちないことの問題は軽視されがち。遅刻に厳しいのに延びることには無頓着みたいな。 最近、受け入れにくいものについて考えているところだったから、考えさせられる本でした。
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読了。よく読んでる著者が病気なんだと本屋で立読みして知った。なんとなく気になって買って読んだ。著者は強いなと感じた。宗教の力なのかなと思った。今さらどこかの宗教の信者になれないが、死と対峙するとき、宗教は強力な武器になるのではと思った。
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どんな「病」であれ、誰だってできることなら避けて通りたい。でも、人間として生まれてしまったからには「生老病死」は避けられないのも事実。コロナ禍を通じて多くの人が「死ぬかもしれない」経験をされたかと思うが、長い人生において早いうちに自らの余命を意識する事は案外大事なことではないかと...
どんな「病」であれ、誰だってできることなら避けて通りたい。でも、人間として生まれてしまったからには「生老病死」は避けられないのも事実。コロナ禍を通じて多くの人が「死ぬかもしれない」経験をされたかと思うが、長い人生において早いうちに自らの余命を意識する事は案外大事なことではないかと思う。私自身、母のキーパーソンになり夢中で介護をしていた最中に「病の宣告と治療」が自分ごとになってしまった時には青天の霹靂とはこのことか!と慌てたけれど介護を通じて得た知識、例えば基本的な体調管理の方法や主治医や看護師、医療関係者との意思疎通がいかに大事かそして当たり前だけど命には限りがあること、それでも最期までできることが有るかもしれないと知ったことが自分の治療にも心の安定にも役に立っている。本書は(紹介は省くが)佐藤優さんと腎臓内科専門医になる過程を含めて片岡浩史医師だからこその経験も多々語られているけれど、そこにこそ誰にとっても大事な学びがたくさん含まれていると思った。 目次の充実ぶりとシンプルながら的確なタイトルもさすが!
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腎臓病を患う佐藤優氏が、担当の医師と、病や現在の医療体制などについて語り合った対談本。医師があまり儲かる職業とは言えないことや、使命感でやっていること、大学病院のメリットなどについて学ぶことが多かった。 この本のもう一方の著者である片岡医師は、患者に寄り添い、話を聞くことをモット...
腎臓病を患う佐藤優氏が、担当の医師と、病や現在の医療体制などについて語り合った対談本。医師があまり儲かる職業とは言えないことや、使命感でやっていること、大学病院のメリットなどについて学ぶことが多かった。 この本のもう一方の著者である片岡医師は、患者に寄り添い、話を聞くことをモットーとしているとのこと。佐藤氏が本を出そうと思うくらいだから、人格、識見共に立派な方なのだと思う。 以前、自分の親類が入院した病院で、非常に権威的で高圧的な医師に遭遇し、驚いたことがある。このような医師が淘汰されていき、片岡医師のような人が増えることを祈りたい。
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