トコトンやさしい機械材料の本 第2版 の商品レビュー

Net-P.E.Jp(著者),横田川昌浩(著者),江口雅章(著者),藤田政利(著者)

2024/06/01

淡々とした教科書、参考書という感じ。

文字だけで見ると雰囲気が伝わり難いが、箇条書きで、こんな内容。
マグネシウムは振動吸収性に優れ、電磁波シールド性も良い。衝突時の凹みが小さく、切削性が良い。繊維強化プラスチックFRPだけではなく、繊維強化金属FRMというものも存在する。熱可塑性プラスチックと熱硬化性プラスチック。3Dプリンターで用いられるフィラメントは、熱可塑性樹脂である。放熱材は熱伝導率が大きい、断熱材は熱伝導率が小さい。ファインセラミックスには、アルミナやジルコニア、炭ケイ素、窒化アルミニウムなどの種類がある。耐熱性に優れるのはジルコニア。

アルミニウム系合金の****系というのが、改めて勉強になった。これもインターネットで調べれば出てくるのだが、必要に応じて調べれば良いのかもしれないが。

Ａl-Cu系合金（2000系）主にCu(銅）を添加し、鋼材に匹敵する強度を持った合金で、ジュラルミン、超ジュラルミンと呼ばれる。強度があるが、耐食性や溶接性に劣る事が難点です。

Ａl-Mn系合金（3000系）主にMn(マンガン）を添加し、純アルミニウムの強度を高めたアルミニウム合金。純アルミニウムに比べても加工性、耐食性を低下させず、強度と溶接性を高めたアルミニウム合金。

Al-Si系合金（4000系）主にSi(シリコン）を添加し、耐熱性、耐摩耗性に優れた合金。膨張性も少ない事から鍛造ピストン材料等に使用。

Al-Mg系合金（5000系）主にMg(マグネシウム）を添加した合金で、アルミニウム合金の中では最もポピュラー。用途は多様。非常に高い強度を持ち、溶接性も良好であり、溶接構造材として船舶や車両、化学プラント等に使用。

Al-Mg-Si系合金（6000系)主にMg(マグネシウム）とSi（シリコン）を添加し、純アルミニウムの強度を増加強度、耐食性に優れる。

Al-Zn-Mg系合金（7000系)主にZn(亜鉛)とMg(マグネシウム)を添加したAl-Zn-Mg系合金と、それにCu(銅)を加えたAl-Zn-Mg-Cu系合金に大別され、Al-Zn-Mg-Cu系合金はアルミニウム合金のなかで最も高い強度を持ち、その代表的な物は超々ジュラルミンと呼ばれる7075で、航空機の部品やスポーツ用品に使われる。