そっちにいかないで の商品レビュー
明確に表す言葉がないものの輪郭を物語を通して浮かび上がらせようとする、その「小説を書く」という行為自体が持つ切実さが満ちた作品だった。 人生のある瞬間に間違いなく心にあり瞳に映ったものをどうにか言葉で表そうとする比喩を多用した文体が特徴的。どこか固い会話文などこなれていない印象を...
明確に表す言葉がないものの輪郭を物語を通して浮かび上がらせようとする、その「小説を書く」という行為自体が持つ切実さが満ちた作品だった。 人生のある瞬間に間違いなく心にあり瞳に映ったものをどうにか言葉で表そうとする比喩を多用した文体が特徴的。どこか固い会話文などこなれていない印象を受けるが、だんだんとそれも含めて自分自身というものとの距離/感触をつかめない状況を表すにはその『こなれなさ』がフィットしていることがわかってくる。 生々しく辛い家庭の描写、そこから生まれる自罰意識の描き方はハイコンセプトなエンタメでは現れない実体を持ったそこに確かにある悲痛としてまざまざと描かれていて、これを書いた人が、この主人公が、この結末にたどり着けたことの奇蹟を思う。 セックスにありつけないおじさんたちが勝手にAVを通して作り上げる都合のいい女性像にたいして「そんなんいねえよ」ではなく「そんな女の子はいてはいけない」と告げるこの真っすぐで明確な言葉を、AV消費者(私だ)は脳のど真ん中に焼き付けて性欲が無くなっても忘れてはならない。
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感じていることが共感できにくいというか表現が分かりにくいかなと所々読みにくさは感じましたが読了。 過去の話は痛みが伴うような苦しいような気持ちが見えるような印象をうけました。自身のことをわかってくれる人などいない。いたと思っても自分から距離をとってしまったりと。 セカンド19はA...
感じていることが共感できにくいというか表現が分かりにくいかなと所々読みにくさは感じましたが読了。 過去の話は痛みが伴うような苦しいような気持ちが見えるような印象をうけました。自身のことをわかってくれる人などいない。いたと思っても自分から距離をとってしまったりと。 セカンド19はAV業界に携わる方の待遇の酷さや過酷さなども分かりました。映像作品も作られてるみたいでそちらもどんな感じなんだろうと興味がでて観てみたいなあと思いました。
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なんだか文章がつたないし読みづらすぎるなと思ったらAV女優さんが描いた本だった。 性の描写だけやけにリアルで生々しかった。 ぬるくどんより という感じの本です
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
まこりんはフェミニズム的な思想を文章に混ぜるときがあると思っていたけど、最後まで読んでそんな単純な理解で追いつく作品じゃないと気づいた。 19の自分には、性や恋について新鮮な描写が多かった。難解なのでまたいつか読む。
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元AV女優でもあり、映画監督でもある著者の私小説。育った環境を描いた1章、AV女優としてデビューする2章、引退するまでの経緯を描いた3章。内容は重めだったりするけど淡々とした文章が印象的。
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