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吹雪 の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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2026/02/06

山村で発生したゾンビエピデミック、ワクチンを届けるため、ガーミン医師は村人を御者に雇って猛吹雪の中を出発する。夢か幻か、次々に襲いかかる奇想天外なトラブル、二人はワクチンを届けられるのか?! ロシアの小説をほぼ読んだことがなく、装丁からしてなんとなく硬派なリアル寄りの話かと思っ...

山村で発生したゾンビエピデミック、ワクチンを届けるため、ガーミン医師は村人を御者に雇って猛吹雪の中を出発する。夢か幻か、次々に襲いかかる奇想天外なトラブル、二人はワクチンを届けられるのか?! ロシアの小説をほぼ読んだことがなく、装丁からしてなんとなく硬派なリアル寄りの話かと思っていたので、普通に出てくる不可思議なガジェットや状況が、想像を超えていて面白かった。 ロシアのイメージはプーチンと戦争しかなかったけど、こういう小説があるんだなあ。もっと知りたいなあと思った。 主人公のガーミン医師が、志は高いけど、エリート意識も高く、他人に厳しく自分に甘くて、雇い人のセキコフに無理難題を言う。 対してセキコフは、こんな雇い主にも礼儀正しく、子馬たちにも優しく、常に笑った顔の穏やかな人物。セキコフだけが報われてくれと思いつつ読んでいた。 続編も読むつもりだけど、ガーミンが嫌なやつすぎたので、ちょっと間をおいてから読もう。

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2025/09/11

ウラジーミル・ソローキンが2010年に発表した中編作品。 舞台は近未来のロシア。 ドルゴエという村で、黒い病のエピデミックが発生する。黒い病とは言ってもペストではない。その病気に感染した人間はゾンビ化するのだという。 医者であるドクトル・ガーリンはドルゴエにワクチンを届けに行く...

ウラジーミル・ソローキンが2010年に発表した中編作品。 舞台は近未来のロシア。 ドルゴエという村で、黒い病のエピデミックが発生する。黒い病とは言ってもペストではない。その病気に感染した人間はゾンビ化するのだという。 医者であるドクトル・ガーリンはドルゴエにワクチンを届けに行くために御者を探している。 ある町に立ち寄ったときに紹介されたパン運びのセキコフと呼ばれる男と共にドルゴエへ急ぐ。 という物語。 ウラジーミル・ソローキンを読むのは『氷』3部作以来なのだが、『吹雪』は大分読みやすくて、ソローキンこんな読みやすかったっけ? とちょっと肩透かしを食らった感も。 だが、大分変な世界が展開される。 あらすじだけだとそこまで変な物語には見えない。ただのSFくらいに見えるが、これが大分変な物語ですこぶる面白かった。 例えば、ドクトルはセキコフが飼っている馬50匹と共にドルゴエへ向かうのだが、その馬は普通の馬ではない。 体長30センチのかなり小さい子馬で、この馬たちを車の中のボンネットで駆動することで走らせていくのだ。 馬以外にも人間の小人もいる。当然、小人もいるのだから巨人もいる。3メートル~6メートルまでの巨人が平然と登場する。まるで神話の世界のようだ。 そしてその道中に様々なことが起きる。 ドクトルは始めこそワクチンを届けるという使命があるキャラクターなのだが、だんだんと嫌な奴になっていき終始セキコフに当たり散らす。一方のセキコフはドクトルがどんなに叱責しようとものらりくらりとかわしてしまう人物で、そんな二人の掛け合いも面白かった。

Posted byブクログ

2025/02/22

巷ではあまり評判が良くなかったものの、自分には非常に面白く読めた。 帯に「皇帝化するプーチンを予言」とあるが書かれたのは2010年だけど、コロナ禍を彷彿とさせた。 黒い病という人間がゾンビ化する病が流行りワクチンを届ける。 これだけで十分コロナ禍を思わせる。 ソリ車はなんとなく想...

巷ではあまり評判が良くなかったものの、自分には非常に面白く読めた。 帯に「皇帝化するプーチンを予言」とあるが書かれたのは2010年だけど、コロナ禍を彷彿とさせた。 黒い病という人間がゾンビ化する病が流行りワクチンを届ける。 これだけで十分コロナ禍を思わせる。 ソリ車はなんとなく想像できたけど、ボンネットに収まる50頭の馬たちとか、フェルトで出来た家とか想像力を容赦なく求めてくるが自分には追い付かずふわっとした想像しか出来なかった。 元画家のソローキンにはどんな絵が浮かんでいたのだろうか? 吹雪の中、生死を賭けたワクチンを運ぶという単純ながらも容赦無い自然の脅威に序盤からスピード感のあるプロットでのめり込み、あっという間に読み終えた。 これからも追っていきたい作家だと思った。

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2024/05/09

吹雪の中伝染病のワクチンを届けようとする医師と、その医師に雇われた御者の話 最初はロシア文学らしい話かと読み進めていたら、やはりソローキンらしい世界だった ソローキンは何の暗喩なのかわからないモチーフがかなり出てくるので、解説読まないと本当にわからない 親衛隊士の日と同じ世界...

吹雪の中伝染病のワクチンを届けようとする医師と、その医師に雇われた御者の話 最初はロシア文学らしい話かと読み進めていたら、やはりソローキンらしい世界だった ソローキンは何の暗喩なのかわからないモチーフがかなり出てくるので、解説読まないと本当にわからない 親衛隊士の日と同じ世界がベースになっているらしいので、そちらを先に読んだ方が良かったかも

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2024/01/05

ソローキンを読むときは、心と体の調子が良いときにしないと、という心構えがいらなかった作品。逆?に作者が伝えたいことがよくわからなかった。毎日スーパーの惣菜食べてたのに、いきなり母親が菜食に目覚めたような、そんな感じでした。

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2023/11/28

久しぶりに読みやすい翻訳に出会った ロシアの作品は名前が長くて閉口するけど この本は大丈夫 人間がゾンビ化する黒い病のワクチンを 届けるために御者を雇い子馬50頭と 吹雪の中旅に出る 途中で出会うのは小人の粉やとその妻 麻薬を扱う不思議な人達 大男 大きな馬 そして吹雪の中...

久しぶりに読みやすい翻訳に出会った ロシアの作品は名前が長くて閉口するけど この本は大丈夫 人間がゾンビ化する黒い病のワクチンを 届けるために御者を雇い子馬50頭と 吹雪の中旅に出る 途中で出会うのは小人の粉やとその妻 麻薬を扱う不思議な人達 大男 大きな馬 そして吹雪の中御者は死に 医者は中国人に助けられる どういう暗示

Posted byブクログ

2023/08/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

面白かったと言えば面白かったのですが、何とも変わった小説だなぁと。 帯にあるようにある医者が遠い街までゾンビ化を止めるワクチンを運ぼうと、馬車と御者を借りて吹雪の中旅に出てその道中いろんな事を体験するよ、というお話なんですが。 その舞台が古いロシアなのに巨人がいたり、ゾンビも作品内には登場しないし、馬車といってもやたら小さい馬を複数使ってボンネットの中で走らせる仕様だったり、中国人が操る馬が三階建ての建物と同じぐらいの大きさだったり(で列車を複数曳く)、主人公の医者も御者に対する差別意識が酷かったり、一晩泊めてもらった家の初見の奥さんと致したり、透明の持ち運びできるピラミッド式ドラッグでトリップしたり(キューブとスフィアは経験済み)と倫理観が異常で、誰にも感情移入できないぶっ飛んだ内容でした。 どういう事か理解できないまま読み進んで、最後の『訳者あとがき』を読むとロシア文学の引用が多数あるとの事で、その方面に疎い自分にピンとこないの当然だわ、と納得した次第です。 とは言えトリップ時の文章や、奥さんと致すまでのやり取りで感じた「自分は一体何を読んでるんだ?」という思いは中々他作品では得られないものだったので、他のソローキン作品も当たりたいなと思った次第です。

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2023/08/17

これぞロシア文学という内容。子馬で動く車や巨人が出てきたりするので、SFかと思いきやロシアの風刺小説だった。

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2023/07/23

黒い病が流行っている地域にワクチンを届けようとする医師。しかし向かう先で着いた駅馬車には一頭も馬がいなく、しかも吹雪。困っている人々を救うためになんとかできるだけ早く着きたい。駅馬車の近くに車をもった人がいるとのことで、交渉し吹雪のなかワクチンを届けにむかう。 車といわれて想像し...

黒い病が流行っている地域にワクチンを届けようとする医師。しかし向かう先で着いた駅馬車には一頭も馬がいなく、しかも吹雪。困っている人々を救うためになんとかできるだけ早く着きたい。駅馬車の近くに車をもった人がいるとのことで、交渉し吹雪のなかワクチンを届けにむかう。 車といわれて想像したのが現実世界で走っている自動車だったのだけど、なんと車を動かすのはガソリンなどではなく小馬たち。50頭の小馬たちをボンネットのなかに整列させて動かす。そして黒い病が流行っている地域にむかう吹雪のなかで様々な足止めをくらう。 ストーリーはとてもシンプルで、よくこんなことが思いつけるなあという場面がいくつか出てくるけれど、ストーリーのシンプルさでとっつきにくいというわけでもなくスラスラ読めてしまう。 作中で出てくる小男、小馬、大男、大馬……帯の文句でかなり煽られているのでどうしてもそういう読み方をしてしまう。広大な大地で、ただひたすら雪という天候で理不尽な目に合う。村上春樹『1Q84』にでてくるリトル・ピープルだとか、凍りついた大男や最後に登場した人々など、色々と考えてしまう物語だった。

Posted byブクログ

2023/07/14

SF幻想ドン・キホーテとでも例えればいいだろうか。不思議な道具や乗り物たちに???となりながら、読み進めていくと次々と???となり、登場人物たちは暴力的かつチャーミングで、何とも不思議な魅力が詰まっている。全体を通して閉塞感が息苦しく、しかしコミカル。

Posted byブクログ