オルタネート の商品レビュー
高校生限定のSNSを絡めて描かれた青春群像劇。3人の高校生が主人公となりそれぞれの夢や恋愛、人間関係等が展開されている。前半は細々とした設定が描かれているせいか、頁をめくる手が重かった。けれど、後半は変な力が入らずに青春だなぁと思える展開で一気に読めた。 特に蓉と三浦くんの料理対...
高校生限定のSNSを絡めて描かれた青春群像劇。3人の高校生が主人公となりそれぞれの夢や恋愛、人間関係等が展開されている。前半は細々とした設定が描かれているせいか、頁をめくる手が重かった。けれど、後半は変な力が入らずに青春だなぁと思える展開で一気に読めた。 特に蓉と三浦くんの料理対決の辺りからおもしろくなってきたかな。 SNSの使い方も良し悪しあるけれど、凪津の使い方ってどうなんだろうと思っちゃいました。世代が違うからかな。遺伝子レベルでのマッチングには興味はあるけど、ちょっと怖いな…
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青春……まさに青春群像劇だった。十代のきらきらをうつす……というよりも、ひりつく焦燥を描き出す感じの。どこかで経験したことのあるような感情も見え隠れする。年代が同じ加藤氏と感覚が近いからなのか、それすらも演出の一つだったのか。 「オルタネート」というSNSについて、冒頭では当たり...
青春……まさに青春群像劇だった。十代のきらきらをうつす……というよりも、ひりつく焦燥を描き出す感じの。どこかで経験したことのあるような感情も見え隠れする。年代が同じ加藤氏と感覚が近いからなのか、それすらも演出の一つだったのか。 「オルタネート」というSNSについて、冒頭では当たり前のように登場人物に「フロウ」「コネクト」と専門用語を言わせるなど、「技術を知らない我々」に疎外感をあたえる場面があったが、主人公3人のうちの1人、凪津がオルタネートを信奉していることから詳細な説明を独白してくれたことでストンと世界観が腑に落ちていった。外野から一気に内側に引っ張られる。突飛なキャラクター名などに引っ掛かりがあったのに、自然と物語に惹き込まれていて止まらなくなっていった。 上手く言えないささくれの様な引っ掛かりというか……本人にとっては小さな理不尽と感じる点というか……そういう些細な部分がぐさりとくる。ワンポーション前の容と三浦くんとの電話、三浦くん自身は絶対に気づいてないけれど、傲慢さとずるさがあって、だけどその辺を2人そろって自覚してない……というような。そんな小さなモヤッとが重なっていってどうなっていくんだろう、という好奇心が読み進める原動力になっていた。 すべてが収束していく文化祭当日。主人公3人はそれぞれ局面を迎え、三者三様の爆発を見せた。モヤモヤから解放へ。高校生という年代の設定だからこそ、ここまでブチ上げられたような気もする。その後の3人の描写は、それまでと違った軽やかさがある。未来への明るさを感じさせて終わるのは、青春の物語としてとてもふさわしかった。 この一冊を手にしたのは、学生時代の友人が去年くらいから突如NEWS、特に加藤シゲアキ氏に落ちたせい。ずっと音楽好きだったけど、まさかアイドルに行くとは思わなかった、という驚きと、彼女の加藤氏にまつわるプレゼンを聞いててじわじわと興味が高まったので。「何から読むと良い?(ただし文庫化されているものに限る)」と聞いたら「オルタネートが読みやすいかな?」とのことで入手。たのしかったー他の作品も読んでみたいなあ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
同じ高校生だからこそ共感できるところが多々あり、勢いよく読み進められて物語も楽しめた。 登場人物たちの成長が凄く感じられてここから得られた価値観もいくつかあった。 その中でも「私は私を育てる」という言葉は響いた。 ここからは自分に当てはめての解釈になる。環境も重要ではあり自分だけの力ではどうしようも出来ないという場合もあるかもしれないが、そこだけに文句ばかり言っていても結局なにも変わることは無い。成長を求めるにせよ状況を打破するにせよ一番大事なのは自分自身が変わる事だと思う。小さなことでも行動に移していきそれを続けることは周りにも影響を与えると思う。 変わっていこうと考えさせられた作品でした。
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久しぶりに学校が舞台の青春小説を読んだ。 時代も場所も環境も全く違うのに自分の高校時代が懐かしくなった。 物語の最後には登場人物それぞれが少しずつ成長していて、晴れやかな気分で読み終えた。
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主人公は三人の若者。 調理部でコンクール出場を目指す女子。 架空の高校生向けSNS「オルタネート」利用して人間関係を広げようとする女子。 子供の時の友人との思い出が忘れられないドラマー志望の高校中退男子。 どの人物も魅力的で、それぞれがすれ違いながら自分の道を見つけようと奮闘する...
主人公は三人の若者。 調理部でコンクール出場を目指す女子。 架空の高校生向けSNS「オルタネート」利用して人間関係を広げようとする女子。 子供の時の友人との思い出が忘れられないドラマー志望の高校中退男子。 どの人物も魅力的で、それぞれがすれ違いながら自分の道を見つけようと奮闘する姿がまっすぐでとても清々しい。 SNSをテーマに扱っており序盤は世界観にやや戸惑ったが、SF要素はあまりなく、世界観を理解してからはページをめくる手が止まらなかった。
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青春小説ですね。 長編ですが、色々な登場人物の人生があって、飽きずに読みすすめることができました。 結構面白かったです。
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濃厚…というより重厚。 …な青春群像劇といった感じ。 こんな青春やってみたかったなぁ…w 遺伝子で相性を良い相手決めるとか『ガンダムSEED DESTINY』のデスティニープラン思い出したw(アニメネタw)
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加藤シゲアキという人がアイドルだということを、巻末の「解説」を読んで初めて知った。そもそも作家としても実は全く知らなかった。本書が書店に山積みにされているのを見て、思わず手に取ってしまったのだ。本屋にはこういう出会いがある。 もうすでに多くの人が読了しておられるだろうが、タイト...
加藤シゲアキという人がアイドルだということを、巻末の「解説」を読んで初めて知った。そもそも作家としても実は全く知らなかった。本書が書店に山積みにされているのを見て、思わず手に取ってしまったのだ。本屋にはこういう出会いがある。 もうすでに多くの人が読了しておられるだろうが、タイトルの「オルタネート」とは、高校生限定のマッチングアプリ。架空のものです。念のため。現実世界にこんなものがあったなら、生きにくくて仕方なかろう。とはいえ、私がこの世界の高校生だったなら、嫌だなと思いつつ、同調圧力に屈しまくって、何となく使っていることだろう。 このアプリを軸に、本書の登場人物たちの青春が描かれる。それがまた瑞々しくて、純粋に物語世界に没入できた。 意図的なのか、アプリの運営会社のことは作中に詳しく述べられていない。爽やかな青春ものにあって、それがやや不気味である。運命って何というところを、もっと突っ込んで書く余地はあったのではないかなと思う。続編とか予定があるのかな。 二足の草鞋を見事に履きこなす、凄い才能だなと思う。もし事前にタレントとしての加藤さんのことを知っていたら、本書は手に取らなかったかもなと思う。反省。きっと彼はそういう偏見とも闘ってきたのだろう。注目していこう。
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本屋さんに並んでいて、表紙が綺麗なのと帯に書かれていたことが気になって購入しました。 登場人物の気持ちに共感できる所が多かったです。 オルタネートがもしあるなら絶対使ってると思います。みんな一生懸命なのが眩しかったです。言葉の表現がさわやかでした。
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面白かった。 10代の青春が懐かしくて楽しかった。 料理のアイデアがわんさか出てきてて、それも面白くてどれか挑戦してみたくなった。
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