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Another 2001(下) の商品レビュー

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31件のお客様レビュー

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2023/06/19
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〈死者〉を“死”に還す。――三年前に同様の危機を乗り越えた経験を持つ卒業生・榊原恒一の助言を得て、想たちは事態に立ち向かおうとするが……。 死者を判明させ、死に還した。これで災厄は終わったはずであったが、まだ、エピローグにするには多すぎる残りのページ。どんな物語が待っているのかと思って読み進めると、そこには、前作を超える災厄が起こっていく。次々と生徒や関係者、さらにそれに巻き込まれる形の第三者たち。9.11テロもそこに含めており、当時の惨劇を綺麗に絡ませていたな、と感心してしまった。 また、何故、災厄が止まらないのかは、少しわかわってしまったが、誰が、は最後までよくわからなかった。下の名前や苗字の移り変わりが書かれている箇所があったかな?っと。 考えて。そして、思い出して。という声は主人公の想に言っているようで鳴自身にもつながる言葉だなとも思った。また、黒いモヤモヤはやはり記憶の改竄が行われているところっていうことで良いみたい。ただ、なぜ彼だけそれが起こったのだろうか。 最後に、辻村深月先生の解説で、なるほど、と思った。周りに出てくる登場人物たちには申し訳ないが、主人公たちの成長物語でもこの作品はある、 前作では母の幻影を超えることで、外伝では父の陰を超えることで、そして、今作では自分自身を超えることによって、より、人間として成長していったと思う。

Posted byブクログ