幸福な退職 の商品レビュー
三ヶ月ほど前(2024.3)に読み始めてそのままになっていた本です、この筆者の本は初めて読みますが、博報堂という広告代理店を55歳で早期退職された方が書かれた本です。 年齢は私より2歳若く、社会人になったのがバブルが弾けたとはいえ、その余韻がまだ十分に残っている頃で、新人時代の...
三ヶ月ほど前(2024.3)に読み始めてそのままになっていた本です、この筆者の本は初めて読みますが、博報堂という広告代理店を55歳で早期退職された方が書かれた本です。 年齢は私より2歳若く、社会人になったのがバブルが弾けたとはいえ、その余韻がまだ十分に残っている頃で、新人時代の情報機器のエピソードを同じく経験した私としては懐かしく読ませてもらいました。FAXから始まって、共通のPCパソコン、インターネットによるメール、最初は貴重品だった携帯電話、やがて個人にも配布され、対面会議からやがて、電話会議。ネット会議など。 それらの変化を通して、どのような能力が大切か、またどのような心構えが必要かを述べ知ます。彼は在職中から本を出すなど多彩な能力をお持ちだったから早期退職できたので、その生き方を皆が参考にできるとは思いませんが、そこに至るまでの彼の考え方は参考になる部分もありました。 以下は気になったポイントです。 ・日本において「100人に一人」だと自負できる専門分野を3つ持つ、すると3乗となり「100万人に一人」の存在になれる。言い換えれば、日本の人口が1億人として、その三つの分野の総合点について、国内ベスト100に入る存在となる(p24) ・100点のために締め切りに間に合いませんでした、という選択肢はない、締切日までに合格のアウトプットを提出しておく、場合によってはそこから修正のやり取りをすることだって出来るかもしれない。仕事とは一つの100点仕事で那覇区、4つの65点仕事を目指す(p30) ・これからは「MMK」無駄なく、無理なく、機嫌よく、である、その先にあるのが幸福な退職である(p34) ・映画やコンサートを観に行く、誰かを食事をしに行く、とかの予定が決まっていれば、状況が差し迫っている。この「差し迫る感じ」との付き合い方が非常に大事である(p45) ・女性という生き物は、話を聞いて欲しいだけで、答えなんか求めていない。だから多くの男性が女性の悩み話を聞いていて、解決法が浮かんだら、話を遮って解答を異応答するが、そいういう男性はモテない(p85) ・部下の話を聞かないのではなく、部下の話を聞いていて、言いたくなることは山ほどあるけれど、そこをグッと堪えて、相槌を打ち続ける、これば中間管理職にとって一番大事な能力である(p86) ・退職の前に、会社員でいるうちに、何か、そんな趣味の活動に本腰を入れておくことを強くお勧めする。辞めてからでは、多分、遅すぎる(p185) ・55歳というのは、昭和の時代における定年退職の年齢である、ということは、自分がもう立ち遅れている、と認めてもいい年齢絵ある。自分が心から興味関心を持てるものでないものには、弱音を吐いていいのではないか(p204) ・会社員時代が幸せで、老後も会社員時代の人脈と記憶に寄り添って生きて生けるのは幸せなことである、ただ、会社員以外の自我を持っていたら、楽しいぜ、とも同時に思える(p214) 2024年6月2日読破 2024年6月3日作成
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広告代理店に勤務しながら2足のわらじを履いていた筆者が、MMK(無駄なく、無理なく、機嫌よく)を実践し、満を持して新たなスタートを切るための心構え、ノウハウ、コツを伝授してくれる1冊。 自分の軸をしっかり持ちながら助走する大切さを再認識させてくれる。
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p158 議論を具体に引きずり落とす 「概念のオバケ」の仕業で中に浮いている議論に「具体」というヒモを付けて、下にずるずると引きずり落とす 概念的な議論でなく、具体的な対比の方が、議論しやすい p167 概念のオバケが現れる前に、良い意見はどんどん具体化して、解像度を上げてお...
p158 議論を具体に引きずり落とす 「概念のオバケ」の仕業で中に浮いている議論に「具体」というヒモを付けて、下にずるずると引きずり落とす 概念的な議論でなく、具体的な対比の方が、議論しやすい p167 概念のオバケが現れる前に、良い意見はどんどん具体化して、解像度を上げておく 止揚 アウフヘーベン 対立する意見をぶつけあって、一段上に持ち上げること
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・いい加減、仕事辞めたい…という思いが積もりすぎ、つい本屋で手に取ってしまった。 ・結論から言うと、今「仕事辞めたい…」と思っている自分にとって必要な情報であるとか、心への寄り添い、後押し、みたいな物を得る事は出来なかった。 ・本で著者の方が書かれている様に万人向けでは無く、この...
・いい加減、仕事辞めたい…という思いが積もりすぎ、つい本屋で手に取ってしまった。 ・結論から言うと、今「仕事辞めたい…」と思っている自分にとって必要な情報であるとか、心への寄り添い、後押し、みたいな物を得る事は出来なかった。 ・本で著者の方が書かれている様に万人向けでは無く、この本は自分に向けて書かれている本では無い、という事だけだろう。必要な人もいる、のだろう(自分には分からない) ・それよりも言い回し、表現、ギャグ、本全体のムード、が自分にはキツかった。良い人何だけど、何か面白くない人、上司としてはそんな嫌いでは無い、が何か普段の会話がキツい、みたいな。(物凄いく自分は性格悪いんだと思う)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
音楽関連の著作を読んでいたし、カセットテープミュージックもみていて、音楽評論家として注目していました。仕事術について書かれた本作は、まさにMMKに尽きる。無駄なく無理なく機嫌良く仕事をする。ですよねーと言える力。参考になることが多かった。
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新刊書店の売り場は時代を映す。SNS業界の寵児が世の森羅万象をしたり顔で裁断し、ジャーナリストが新興宗教の闇を暴き、保守の論客は中国の脅威を説きつつ日本の及び腰を声高に騒ぎ立て、気鋭の社会学者はパンデミック終焉後の新たな働き方を教示…。百家争鳴 vs 玉石混交 があいまみえる。 ...
新刊書店の売り場は時代を映す。SNS業界の寵児が世の森羅万象をしたり顔で裁断し、ジャーナリストが新興宗教の闇を暴き、保守の論客は中国の脅威を説きつつ日本の及び腰を声高に騒ぎ立て、気鋭の社会学者はパンデミック終焉後の新たな働き方を教示…。百家争鳴 vs 玉石混交 があいまみえる。 中でも新書コーナーは棚を眺めているだけで、旬のネタ・トレンドを知ることができる上に、そこに自分自身の関心事のスレッドが加わる。今なら〈還暦・60歳・退職・シニア〉のフレーズがタイトルにあると、ついつい手を伸ばしパラパラ。 さて、そんな最中にぶち当たった本書。スージーさんの新刊というのもあり、飛びつき買い。読み出してみれば、あ〜ら、思っていた内容と違うやん⁈ あらためて表紙カバーを見る。副題に〈「その日」に向けた気持ちいい仕事術〉とあり、帯には〈新人・若手から中堅・ベテランまで〉と赤ベタ白抜き文字で読者対象を強く訴求されてるにもかかわらず、てっきり定年退職後の働き方を説いたものとばかり思い込んどりました。 気を取り直し、本書のさわり。 以前読んだ〈ラジオは僕の人生の伴走者〉をコンセプトに綴られた音楽私小説『恋するラジオ』では、渋谷陽一の激越な音楽評論に衝撃を受け、大好きなラジオ業界への就職を切望しながらも、夢は叶わなかった鈴木青年。 はたして夢破れた後の身の振り方は?と思ってたら博報堂に入社されていたんですな。55歳の早期退職するまで激務をこなしつつ、10冊以上もの著作を発表。まぁ、お見事な二刀流。 本書はそれを可能にした仕事術を〈精神論・時間論・後輩論・管理職論・連絡論・企画書論・会議論・プレゼン論・退職論〉の9章構成で明かしていく。 一言で言うなら『無駄なく・無理なく・機嫌よく(MMK)』をモットーに、仕事をいかに円滑に快活に創るのか?会社員生活を送りながら副業の文筆業の時間をいかに捻出するのか? いずれも具体性に富み、軽妙かつ洒脱な文体で『組織あるある』の例を用いて、組織遊泳術を開陳。 そして、巻末には電通 中興の祖 吉田秀雄が策定した〈仕事は自ら創るべきで、与えられるべきではない〉で始まる『鬼十則』に対抗して自作した『カニ十足』(カニの足が10本だから)が飾られる。 #鬼十則 にあらためて目を通せば、檄文そのものである。義務を果たさず権利を臆面もなく主張する昨今、今コレを掲げようものなら、私たちは社畜かと反転攻勢に打って出られるのは必至。(キーエンスならすんなり受け入れられるかも…) 9章にわたり述べた各論を総括した『カニ十足』。ピカピカの社会人はもちろんのこと、これから起業する方にも大いに参考になると思う。 ただ、まもなく還暦おっさんには、クラウド名刺管理のCMコピーを借りて言わしてもらうと、『もう少し早く言ってよ!』である。
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自分自身の退職がだんだん近づいていること。 1週間で2人の部下から退職の相談を受けたこと。 というタイミングで、本屋で見かけちゃったら、買わないわけにはいかない。 MMK(無駄なく、無理せず、機嫌よく)胸に深く響きました。
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