理念の国がきしむとき の商品レビュー
2022年に急逝した政治学者の遺稿をまとめたもの。トランプ支持の背景、外交安全保障エリートへの不信などに見られるオバマ・トランプの連続性など、多くの洞察に満ちている。著者が存命であったなら、第2次トランプ政権はどのように分析されただろうか。
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トランプが察知した「アメリカの気分」は、トランプ・サポーターだけに限らない。軍事的手段を後退させ、外交的、政治的、経済的アプローチを優先する姿勢。しかも、ミレニアル世代やZ世代と世代が下にいけばいくほど、国際情勢に対する関心が希薄になっていく。関心はもっぽら国内インフラ、医療保険...
トランプが察知した「アメリカの気分」は、トランプ・サポーターだけに限らない。軍事的手段を後退させ、外交的、政治的、経済的アプローチを優先する姿勢。しかも、ミレニアル世代やZ世代と世代が下にいけばいくほど、国際情勢に対する関心が希薄になっていく。関心はもっぽら国内インフラ、医療保険、教育などへの投資だ。一時、民主党の左傾化を食い止めるために唱えられた「力強い国際主義」というビジョンは、もはや魅力を失いつつある、
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米中対立は1つの次元で起きているのはない。それをそもそも対立と認識してよいのかについても留保をつける必要がある。実際に起きていることはより複雑である。米中関係は様々な争点につき対決(confront)、競争(compete)、協調(cooperate)という座標軸上の異なる地点で...
米中対立は1つの次元で起きているのはない。それをそもそも対立と認識してよいのかについても留保をつける必要がある。実際に起きていることはより複雑である。米中関係は様々な争点につき対決(confront)、競争(compete)、協調(cooperate)という座標軸上の異なる地点で成立しており、その相対を米中関係として捉える視点が重要である。それゆえ、米ソ冷戦とは異なり、米中関係は今後も大きく揺れることを想定しておくことが肝要である。米中関係には、米ソ間麗にあった「対立の安定性」がない。それが「対決ー競争」の方に大きく傾ていることは疑いないだろう。しかしトランプ政権は米中関係の「複合性」という本質的にな特徴を見誤っていたか、中国との戦略的競争を全面的に打ち出そうとするあまり、あえて見ないふりをした。P299
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