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テムズとともに の商品レビュー

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2024/08/11

『アーサー王物語 解剖図鑑』より、賢帝繋がりで! 図書館で予約待ちをし、ようやく順番が回ってきた。(と言っても、自分は予約2人目だったけど…) 英国御訪問の全貌はリアタイで追わせていただいたが、予想を遥かに上回る歓迎ぶりには心が和んだし、何より誇らしかった。 中でもオックスフォ...

『アーサー王物語 解剖図鑑』より、賢帝繋がりで! 図書館で予約待ちをし、ようやく順番が回ってきた。(と言っても、自分は予約2人目だったけど…) 英国御訪問の全貌はリアタイで追わせていただいたが、予想を遥かに上回る歓迎ぶりには心が和んだし、何より誇らしかった。 中でもオックスフォード大学への御再訪は、両陛下にとって(勿論我々にとっても!)嬉しすぎるサプライズだったんじゃないかと思う。その時の報道でピックアップされていた本書をどうしても読みたく、今まで辛抱強く待っていたのだった。 1983年6月-1985年10月まで英オックスフォード大学マートン・コレッジ(イギリス英語読みでは「コレッジ」になるらしい)で学ばれていた浩宮殿下(現 今上陛下)の御留学記。御留学先では18世紀の英国水運史を研究されていた。 御自身の生活記録や学び舎の紹介等、「自由は2年間じゅうぶんに堪能した」とまで仰った英国ライフに、読者はより想いを馳せることができる。御友人と深夜2時までディスコで踊られたりパブをハシゴされたりと、庶民の娯楽という未知に遭遇される貴重な御姿を拝見できたりも…笑 今上陛下の著書を読んだことがなくて過剰に緊張していたが、いざ視界に取り込んでみると、自然体であることが真っ先に伝わってきた。アカデミックで規律が取れていながら、気取るどころか御自身の失敗談を包み隠さず披露されていたりする。 それに日記をつけられていたのだろうか、日毎の記録がとても鮮明且つみずみずしい。風景写真のセンス(構図や陰影)も素晴らしく、てっきりプロのカメラマンによるものかと思う程だった。 インドア派の自分にとって、陛下のバイタリティには圧倒されるばかりだった。余暇には同級生とのスポーツやご趣味の登山を楽しまれ、果ては英国外へ旅行されたりと、与えられた自由を本当に目一杯謳歌されているようだった。 また皇族というお立場上常に慎重な発言をされるものかと思っていたが、到着時に召し上がった「さほどよい印象ではない」ローストビーフやマートン・コレッジ食堂の「座りごこちの悪い長椅子」等、意外と忌憚のないご意見を仰っていたのには意表を突かれた。 一方で、感じたままを文章に表される姿勢に(大変不躾ながら…!)親しみも覚えたけど。 「親しみを覚えた」といえば、陛下が学習院大学の日本史学科ご出身だったこともそれにあたる。 自分も大学時代は日本史を専攻していたので、講義の様子や卒論制作の過程について(大学は違えど)懐かしいという感情すら湧いて来たのだ。その道筋が、オックスフォードやライフワークの研究へと続いたのも素晴らしい巡り合わせだなーと、人一倍感じ入っている。 「思い出というものは自分で作る部分も多かろうが、人に作ってもらう思い出も多いと思う」 可能な限り他の学生と変わらない対応を望まれ、交流されるたびに人々との垣根が取り払われていく…。今回英国ライフもさることながら、血の通ったあたたかな交流にも心が洗われた。 清流のような澄んだ御人柄故に、そうした思い出が生まれ続けるのだろう。

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2024/08/10

若き日の今上天皇のオックスフォード留学記。 日本では、マスコミが狙ってらっしゃるから、 自由というのはなかなかないと思うけども、 オックスフォードで、代え難い友人に出逢い、 暮らした2年間は素晴らしいものだったのだろうな、と思います。

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2024/08/01

現天皇陛下が二十代の頃にイギリスへ留学されたときの様々な思い出を書き綴った記録。 日本では「皇族」として扱われていた天皇陛下の人間味ある一面も垣間見れてとても面白い。

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2024/07/30

ユーモアたっぷりでとっても面白かった 私は本を読むとき、作者の声を知っていたら、文章は頭の中でその人の声で音読される(ことが多い) なのでこの本の場合は天皇陛下のお声で読み進めることになり、時々我に返って「ひえっ!」と思ったりした 陛下直々に英国での二年間について教えていた...

ユーモアたっぷりでとっても面白かった 私は本を読むとき、作者の声を知っていたら、文章は頭の中でその人の声で音読される(ことが多い) なのでこの本の場合は天皇陛下のお声で読み進めることになり、時々我に返って「ひえっ!」と思ったりした 陛下直々に英国での二年間について教えていただけるだなんて、なんて贅沢で幸せな時間を過ごせる本なんだろう

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2024/07/21

天皇陛下の青春時代、2年間の英国留学記。オックスフォードでの日常生活、スポーツ、研究など…様々なことが書かれていて面白かった。時々クスリと笑ってしまうところあったし、なかなか難しいなと思うところも。

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2024/07/18

本の存在は昔から知っていたけれど、この度の訪英でご夫妻で訪れたということで再度話題になっていたので(復刊してたということもあり)読んでみました。 似たような時期に私もロンドンに語学留学していたので、そうそう!と共感するところもあったり。

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2024/07/14

彬子女王の留学記を読んで、ならばこちらもということで読破。オックスフォードの話は相互補完のようになっていて面白かったです。あとは普通に研究の話が興味深い。 こういうのを読むと自分も生きたいとほんの少し思うものの、皇族の方の並々ならぬ努力でようやくクリアできる高い壁だと思うと、一...

彬子女王の留学記を読んで、ならばこちらもということで読破。オックスフォードの話は相互補完のようになっていて面白かったです。あとは普通に研究の話が興味深い。 こういうのを読むと自分も生きたいとほんの少し思うものの、皇族の方の並々ならぬ努力でようやくクリアできる高い壁だと思うと、一歩踏み出すのが憚られます。

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2024/07/10

殿下の二年間に渡る英国留学記。 予約していた時期にたまたま殿下が英国滞在中であったらしく思いがけない僥倖。 仲間とのかけがえのない日々、英国独自のスポーツに興じるご様子…色々な殿下のご様子を拝見できた気分になりました。 研究や語学には苦労されたようです。 古書(ラテン語?)を解読...

殿下の二年間に渡る英国留学記。 予約していた時期にたまたま殿下が英国滞在中であったらしく思いがけない僥倖。 仲間とのかけがえのない日々、英国独自のスポーツに興じるご様子…色々な殿下のご様子を拝見できた気分になりました。 研究や語学には苦労されたようです。 古書(ラテン語?)を解読し速読…… レスポンスに豊富な知識が必要となるテュートリアル… 根をあげてしまいそうな事柄であっても真剣に取り組まれる殿下。雲の上のような方ですが私も見習わなければ(^_^;)

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2024/06/10

皇太子として、今後の生活を考えると2年という短さの自由時間たが、その中でも新しい発見に驚き、向学心に富む考えは頭が下がる。また、自由の身である自身を有り難く思う。 図書館に出るという幽霊に対しても「一度もお目にかかったことはなく・・・」と言う幽霊に対しての丁寧な言葉で表現。最初で...

皇太子として、今後の生活を考えると2年という短さの自由時間たが、その中でも新しい発見に驚き、向学心に富む考えは頭が下がる。また、自由の身である自身を有り難く思う。 図書館に出るという幽霊に対しても「一度もお目にかかったことはなく・・・」と言う幽霊に対しての丁寧な言葉で表現。最初で最後の行いと称される銀行での両替や「今後まず縁が無いことであろうクレジットカードを使用」の1文に胸が詰まる。寒い風呂事情でかつてお風呂好きのローマ人がイギリスに住みついたが、「イギリスの風呂好きと言う習慣はローマ人と共に去った」の1文にクスッときた。冬のオックスフォードの石造りコレッジは隙間風に相当悩まされたのだろう。現天皇の皇太子時代の日常であり30年以上も年月がすぎているが、文に古さは感じない。

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2024/05/04

— オックスフォードの景色をほしいままにできるが、螺旋状の階段を上下すると、衣服は歴史のほこりにまみれてしまう — — 今でも私の座右にあって事あるごとに参照する地図である — 内容からも文章からも、教養がある、という言葉が常に近くを漂ってけして離れることのない本だった。 ...

— オックスフォードの景色をほしいままにできるが、螺旋状の階段を上下すると、衣服は歴史のほこりにまみれてしまう — — 今でも私の座右にあって事あるごとに参照する地図である — 内容からも文章からも、教養がある、という言葉が常に近くを漂ってけして離れることのない本だった。 一方、自分でクレジットカードを使うこと、銀行に行くこと、そしてこんなに楽しいのは、人生でこれが最初で最後だろうと言う述懐があり、言い表せない気持ちになった。

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