小日向でお茶を の商品レビュー
軽く読めて、笑ったり納得したり感心したり共感したり。ふむふむ、へぇー、あはは、それそれ、わかるー って感じで、ちょうどいい読み心地。 軽めで読みやすいけど中身がちゃんとあるエッセイで私好みだった。(わざわざ書いて読ませるほどでもない当たり障りのないことしか書かれていなエッセイは読...
軽く読めて、笑ったり納得したり感心したり共感したり。ふむふむ、へぇー、あはは、それそれ、わかるー って感じで、ちょうどいい読み心地。 軽めで読みやすいけど中身がちゃんとあるエッセイで私好みだった。(わざわざ書いて読ませるほどでもない当たり障りのないことしか書かれていなエッセイは読み応えがないので、好きじゃないけど、この本は好きだった。) この著者は小説だけでなくエッセイも良かったので嬉しくなった。
Posted by
中島京子さんの著書は何冊か読んだけれど、エッセイは初めて手にした。 「やさしい猫」や「夢見る帝国図書館」など、緻密な取材を重ねて書いていらっしゃる様子から、すごく几帳面で真面目な方なのかなと勝ってに想像していた。 このエッセイでは驚くほどのんびりした雰囲気が伝わってきた。年齢特有...
中島京子さんの著書は何冊か読んだけれど、エッセイは初めて手にした。 「やさしい猫」や「夢見る帝国図書館」など、緻密な取材を重ねて書いていらっしゃる様子から、すごく几帳面で真面目な方なのかなと勝ってに想像していた。 このエッセイでは驚くほどのんびりした雰囲気が伝わってきた。年齢特有のあらゆる悩みなんかも吐露されていて、共感することも多い。 そして、コロナ前とコロナ禍の世の中の様子を中島さんの観点から描かれていて、忘れ去られそうなあの世の中のおかしさを思い出させてくれる。 バブル世代でお子さんのいない中島さんの華やかな生活も描かれている。美味しい食べ物と旅行。 バブル崩壊後の就職で三人の子育てにとんでもなくお金がかかる私には羨ましい限り… でも、エッセイに書かれている中島さんの経験のあれこれが、あの作品この作品に出てきたなぁと思い起こすのもまた楽しい。 美味しいものをたくさん食べて旅行もして、中島京子さんだからこそ書ける小説をこれからもたくさん生み出して欲しいなぁと思う。
Posted by
▼四年間というのは、それなりの期間で、この時間の中で顕著なのは、コロナ前とコロナ後で、生活のスタイルが一変しているところだと思う。 (中略) もう一つ、はっきりしているのは、五十代の半ばから後半にかけての記録となったということ。これは、自分にとってのメモとして、それなりにおもし...
▼四年間というのは、それなりの期間で、この時間の中で顕著なのは、コロナ前とコロナ後で、生活のスタイルが一変しているところだと思う。 (中略) もう一つ、はっきりしているのは、五十代の半ばから後半にかけての記録となったということ。これは、自分にとってのメモとして、それなりにおもしろかった。というのは、やっぱり五十代は四十代とすごく違う、ことに後半はそれがはっきりわかる。その感覚を書いているので、こればっかりは、この年齢じゃないと書けないことではないかと思う。(pp.268-269、「おわりに」) 中島京子の本はほとんど読んでいるはずが、久しぶりにチェックすると、未読本があった!そのうちの一冊を図書館で借りてくる。 ちょうど、コロナ禍の前後4年間の話が収められていて、そういう点でも、また少し年上の人の50代に入ってからの話という点でも、おもしろかった。 ▼昔の小説や随筆を読んでいると、「彼女は五十がらみの老婆」とか、書いてある。いやいやいや。五十歳は老婆ではないでしょう、と思うけれども、もちろん、寿命が延びて、常識が変わったせいなのだ。 (中略) …「老」になる年齢が先延ばしされるとなると、「中年」が間延びするような感じになるのだろうか。 NHKが二〇一五年に行った「中年は何歳から何歳まで?」という調査の結果は、回答結果を平均すると「四十歳から五十五・六歳まで」と、なったのだという。昔なら、三十過ぎれば、あるいは、三十五歳くらいから、「中年」枠だっただろう。五歳くらいずつ、感覚が以前と変わった感じ? 自分の年から七歳引いたものが、気分的にぴったりくるという話も聞いたことがある。(pp.257-259、「七十歳は、老婆か否か? グレイヘア問題、その他」) 「中年」て何歳やったっけ?と、私も思うことがあった。中島が書くように、私の認識でも「三十代は中年枠」だったが、読んだり、話したりする中で、(え?中年てなんぼ?)と思うことがあった。 辞書を引いてみる。(ドラマ「舟を編む」を見ていて、同居人が最近続けざまに買ってきた新しい辞書である。) ▼ちゅうねん【中年】①青年と老年との中間の年頃。四〇歳前後の頃。壮年。 広辞苑(第七版)2018年刊 ▼ちゅうねん【中年】人を年齢によって分けた区分の一つ。五十代から六十代の前期にかけての年。 新明解国語辞典(第八版)2020年刊 えっ、すでに語釈にズレがある。「四〇歳前後」と「五十代から六十代の前期」って、重なってさえいない! では、うちにある古い辞書を引いてみる。 ▼ちゅうねん【中年】①青年と老年との中間の年頃。四〇歳前後の働き盛りの頃。壮年。 広辞苑(第二版)1969年刊 ▼ちゅうねん【中年】青年と老年の中間。四十歳前後。 岩波国語辞典(第三版)1979年刊 どちらも岩波だからか、中年は「四十歳前後」である。前後、というからには「前」をとると三十代(の後半?)も入るだろう。こうなると、他の辞書も引いてみたい。新しいのも古いのも。いったい「中年」はどう定義されているのか、語釈の変化はあるのか。 ちなみに、広辞苑(第二版)は、私が生まれたときに、両親が「記念に」購入したもので、後ろの見返しに「誕生を記念して」と父と母がサインをしている。第二版の第一刷発行日は、私の誕生日の一週間ほど後で、両親が購入したのはさらにその一週間ほど後らしい。 (2024年4月22日 了)
Posted by
中島さんの作品が好きであるが故に、エッセイを読むことを少しだけ懸念していた。が、結果まったくいらない懸念でした。作品の背景が垣間見えたり、より魅力的に感じたり、中島さんの作品だけでなくひととなりも好きだ〜じわじわ〜という気持ち。
Posted by
この作家さんの本、途中で読むのをやめちゃったなあ…と思いつつエッセイに手を出してみたら。まあゆるっとした日常生活を綴っていらっしゃるのだけど、読みやすい。創作よりも断然エッセイの方がいいなーと思ってしまいました。なんだかあったかい縁側でお茶を飲んでいるようなまったりした読後感でし...
この作家さんの本、途中で読むのをやめちゃったなあ…と思いつつエッセイに手を出してみたら。まあゆるっとした日常生活を綴っていらっしゃるのだけど、読みやすい。創作よりも断然エッセイの方がいいなーと思ってしまいました。なんだかあったかい縁側でお茶を飲んでいるようなまったりした読後感でした。
Posted by
2020年ころから連載されたエッセイを集めたもの。 装丁が可愛いので、ほのぼのしたものを連想して手に取ったけれど、時代が時代であって、内容の多く(半分以上かも?)が、コロナとワクチンのエッセイになっていたので、食傷気味(8割まで読んで断念)。 その頃に読むのであればまだよかったの...
2020年ころから連載されたエッセイを集めたもの。 装丁が可愛いので、ほのぼのしたものを連想して手に取ったけれど、時代が時代であって、内容の多く(半分以上かも?)が、コロナとワクチンのエッセイになっていたので、食傷気味(8割まで読んで断念)。 その頃に読むのであればまだよかったのかも。 中島さんは成功されたということもあって、海外で活躍されていらっしゃいます。 生き生きとしてして、旅に、食に、と楽しまれていることが伝わってきます。 コロナ、ワクチンについては今はもう気づかれていることを祈ります。
Posted by
小日向にすんでいる頃の話だけれど 小日向はあまり出てこなくて、 食べることと年齢にともなう体のメンテナンスの話題が満載。 海外旅行の話は羨ましくて 海外の本に対する文化の高さを知る。 ちょっと前なのにコロナの頃の話はそうそうと思出話のよう。 食べることも料理することも大好き...
小日向にすんでいる頃の話だけれど 小日向はあまり出てこなくて、 食べることと年齢にともなう体のメンテナンスの話題が満載。 海外旅行の話は羨ましくて 海外の本に対する文化の高さを知る。 ちょっと前なのにコロナの頃の話はそうそうと思出話のよう。 食べることも料理することも大好きで でも料理する時間が執筆のための息抜きなになっていそうで だけれど保存食から異国の料理まで息抜きにしてはスゴすぎる! なんだかんだそうそうとヘェ~を繰り返しながら読み終えた。
Posted by
著者が八月に、カリフォルニアに行ってきたお話。何度も行き、また生活をされたこともあるよし。なのにヨセミテには行っていなかったので予定に入れてあったがなんと、山火事の為に閉鎖されていて入れなかったとか。 また、バークレーのレストランの話も。 この話を受け私も、遥か彼方の夏休みの思い...
著者が八月に、カリフォルニアに行ってきたお話。何度も行き、また生活をされたこともあるよし。なのにヨセミテには行っていなかったので予定に入れてあったがなんと、山火事の為に閉鎖されていて入れなかったとか。 また、バークレーのレストランの話も。 この話を受け私も、遥か彼方の夏休みの思い出にどっぷり。 バークレーの寮でのひと夏。何物にも変えられません。その中でもヨセミテの思い出は格別。 本の中にも私が生きていたのです。 著者さま有難うです。
Posted by
中島京子さんという方は、小説を書かれる上で、おそらくかなりの量の資料を読み込まれたり、調べられたりする方なのだろうと思う。 しかしそれを小説というフィクションのなかで感じさせることなく、虚構の中にリアリティを与えている。 小説なのに、本当にそういったことがあったような…誰かの話に...
中島京子さんという方は、小説を書かれる上で、おそらくかなりの量の資料を読み込まれたり、調べられたりする方なのだろうと思う。 しかしそれを小説というフィクションのなかで感じさせることなく、虚構の中にリアリティを与えている。 小説なのに、本当にそういったことがあったような…誰かの話に耳を傾けるように、気が付くと心を掴まれている。 そんな中島京子さんのエッセイである。 面白くないわけがない。 そしてタイトルの小日向。最初に住む予定だった社宅が小日向にあった(取り壊しで住めなかったけど)。 住みたかった小日向のエッセイ…必読であろう。 読み終えての感想は… 中島京子さんという方は、おいしいものに目がなく、料理好き。 好奇心もきっと強いのだろうけれど、丸出し感はなくお茶目でどこかお上品。 年齢的にも近く身近にこんな先輩がいたら、色々な変化のある人生の後半も心強いなぁ、と思う。 そばに置いて読み返したくなるそんなエッセイだった。2023.6
Posted by
食や旅の話に於いては、生活水準が高過ぎて置いてけ堀を食らった感あり。何れも此も登場する料理やお菓子は高級で美味しそうでした。
Posted by
- 1
- 2