歌集副読本『老人ホームで死ぬほどモテたい』と『水上バス浅草行き』を読む の商品レビュー
まっすぐ感じた世界、思った感情が届く岡本さんの短歌、強く優しく生きてきた道がみえる上坂さんの短歌、どちらも素敵でお互いの短歌の捉え方も読み方もとってもおもしろかった! おきにいり (岡本真帆さん) p043. もう君が来なくたってクリニカは減ってくひとりぶんの速度で (上坂あ...
まっすぐ感じた世界、思った感情が届く岡本さんの短歌、強く優しく生きてきた道がみえる上坂さんの短歌、どちらも素敵でお互いの短歌の捉え方も読み方もとってもおもしろかった! おきにいり (岡本真帆さん) p043. もう君が来なくたってクリニカは減ってくひとりぶんの速度で (上坂あゆ美さん) p105. 残念でした!!!わたし、わたしはしあわせです!!!!!!!!!道にゴミとかあったら拾うし
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『老人ホームで死ぬまでモテたい』の上坂あゆ美さんと『水上バス浅草行き』の岡本真帆さんが互いの歌集を読み合い、評する。 とてもエキサイティングな試み。 歌集を「プロファイリングするように読む」上坂さんと、一首評を展開する岡本さん。 どちらも読み応えあった。 ただ、ひとの影響を受けや...
『老人ホームで死ぬまでモテたい』の上坂あゆ美さんと『水上バス浅草行き』の岡本真帆さんが互いの歌集を読み合い、評する。 とてもエキサイティングな試み。 歌集を「プロファイリングするように読む」上坂さんと、一首評を展開する岡本さん。 どちらも読み応えあった。 ただ、ひとの影響を受けやすい自分としては、両方の歌集を読んで、自分なりの読みを深めてから読んだほうが良かったかな。 当然、お二人のほうが、歌をより深く理解されていると思っちゃうから、自分の読みが浅くつまらなく思えちゃうんだよね。 それでも、どんなに誤読しようとも、自分で感じて、考える、というのは重要なこと。 揺らぎやすい「自分の感想」を、自分の中で消化したい。 これから読むひとにはやはり両歌集を読んでからこの副読本を読むのをおすすめしたいかな。 もちろん、こちらから先に読んでも面白いと思う。 短歌評を読み慣れていないひとにも、エッセイ感覚で読める、平易なことば遣いも魅力。
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「老人ホームで死ぬほどモテたい」(タイトル秀逸)の歌人上坂あゆ美と「水上バス浅草行き」の歌人岡本真帆が、お互いの歌集を読み合った本である。この本を読んでから歌集を読むか、歌集を読んでからこの本を読むか。巻末には、それぞれの新作とエッセイが載っている。上坂あゆ美「丸々とした壺ひとつ...
「老人ホームで死ぬほどモテたい」(タイトル秀逸)の歌人上坂あゆ美と「水上バス浅草行き」の歌人岡本真帆が、お互いの歌集を読み合った本である。この本を読んでから歌集を読むか、歌集を読んでからこの本を読むか。巻末には、それぞれの新作とエッセイが載っている。上坂あゆ美「丸々とした壺ひとつ ここにいる父を抱けば妊婦のようで」「仏前で悪口言えばそれまでの罪が帳消しみたいで黙る」「親子には互換も純正もなくてあなたは海を恐れず進め」「父を赦すためではなくて線香をあげればわたしはわたしを赦す」岡本真帆「わたしもう、夏の合図を待っている 冬至の長い夜からずっと」「人生の全てが期限付きなのにとたんに光り出す初夏の街」「この川を渡ったらもう戻れない たくしあげずに裾を濡らして」「一度だけ行ったラーメン屋の前でぜんぶ思い出す ぜんぶ忘れない」
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上坂あゆ美、散文まじうまい。 テンションを文章に乗せるのが上手い。 つまり前半の「上坂あゆ美、水上バス浅草行きを読む」がすこぶる面白い。 「なんとなく好きだけど、どういう歌なのこれ?」「明るい歌集だけど、なんとなくの澱みみたいなのがあるのは何?!」 みたいな岡本真帆の歌やこの歌集...
上坂あゆ美、散文まじうまい。 テンションを文章に乗せるのが上手い。 つまり前半の「上坂あゆ美、水上バス浅草行きを読む」がすこぶる面白い。 「なんとなく好きだけど、どういう歌なのこれ?」「明るい歌集だけど、なんとなくの澱みみたいなのがあるのは何?!」 みたいな岡本真帆の歌やこの歌集にら解説という素晴らしい息吹を吹き込んでくれた。 通底するテーマ「喪失の需要」だったり、岡本真帆を特徴づける「暴力的主観的無邪気さ」だったり、歌集における「犬」の位置付けだったり、 自分じゃ読んでても気づけない、全体を俯瞰するような解説をしてくれているので読んでいてとっても楽しかった。 100点!!!!! 一方の岡本真帆は、散文がとても苦手なのだろうということが伝わってきた。 結果的に、上坂あゆ美の解説力により岡本真帆の短歌の魅力は存分にアップしたけど、上坂あゆ美の短歌の魅力は岡本真帆の解説により特にアップしなかった…という残念な事態が発生。 上坂短歌の魅力をもっと味わわせてほしかったな。 というわけだが、全体的にとても気分の良い楽しい読書だった。 ちなみに私の魂の形は圧倒的に上坂あゆ美よりだと思うが、上坂短歌は時々意味がわからず、岡本短歌の方が手軽に味わえる感がある。 私も短歌作れるようになりたい。と願ってはや4年。
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※このレビューにはネタバレを含みます
どちらの歌集も読んだことがありますが、この歌集副読本を読んで「そういう解釈もできるのか〜」と勉強にもなり、一首一首の理解が深まったような気がします。 ---------------------- 上坂さんの巻末エッセイにでてくるみおちゃん、かっこよすぎますね そしてみおちゃんから信念を学んだ上坂さんが、自分の信念を見つけるためにみおちゃんの真似をやめたのもすごいと思います
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初めてちゃんと読んだ詩集。 副読本スタートだけど、上坂さんと岡本さんの人柄が滲み出ていて、これから読む詩集の心得がが分かった気がする。 自分の人生、想いをたった三十一音に乗せられるその感性が私には皆無すぎて、すごく遠い存在に思っていたけど 多分年も近くて、共感できるところも多くて...
初めてちゃんと読んだ詩集。 副読本スタートだけど、上坂さんと岡本さんの人柄が滲み出ていて、これから読む詩集の心得がが分かった気がする。 自分の人生、想いをたった三十一音に乗せられるその感性が私には皆無すぎて、すごく遠い存在に思っていたけど 多分年も近くて、共感できるところも多くて。 ぐっと近くに寄ってきた感覚。 いいスタートを切れた気がする。
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