日常の読書学 の商品レビュー
「闇の奥」というコンラッド作の本を読み解きながら、読書という行為と視点と考え方と姿勢を再発見できる良書である。 本著が指摘している通り、読書の解釈には正解がないと説く。立場、経験、性別、役職、今の出来事、ライフイベント等を通じて、その時に読んだ本の意味は多くの意味を込めて多様に解...
「闇の奥」というコンラッド作の本を読み解きながら、読書という行為と視点と考え方と姿勢を再発見できる良書である。 本著が指摘している通り、読書の解釈には正解がないと説く。立場、経験、性別、役職、今の出来事、ライフイベント等を通じて、その時に読んだ本の意味は多くの意味を込めて多様に解釈され読者に吸収されるのであろう。私も同感である。絵本でもいい、子どもの頃に見て読んだ絵本は、大人になって読み返すと短い言葉と象徴的な絵と合わさって哲学的な視点や道徳、倫理的な視点や意味が多く含まれており、再発見することになるだろう。だが、本著がいう通りに、その再発見もその時のタイミングで意味が大きく変わるので、そういう再発見をするというのも、読書体験を日々通じて本を読むことをおすすめしている。 読書に正解はない。誤読もしてもいい、解釈が違ってもいい、その意味を噛み締め、自分の糧とし、また同じ本を読み返したときに再発見があるのだと私は思う。 難解な作品を通して、新たな視点で読書体験を味わうことができる良書である。
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