雨にシュクラン の商品レビュー
人目を気にしてしまう内藤真歩の気持ちはわかるし、自分のやりたいことだけでわがままな考えにイラッとしたり。 ムスリムであり、目鼻立ちも高くて風貌の違いから日常的に人から視線を感じてきた、トルコ人のユルマズ怜奈や千凪と出会えたということが何よりラッキー。 真歩の融通のきかなさはちょ...
人目を気にしてしまう内藤真歩の気持ちはわかるし、自分のやりたいことだけでわがままな考えにイラッとしたり。 ムスリムであり、目鼻立ちも高くて風貌の違いから日常的に人から視線を感じてきた、トルコ人のユルマズ怜奈や千凪と出会えたということが何よりラッキー。 真歩の融通のきかなさはちょいと、 テニス漫画、『エースをねらえ!』岡を彷彿とさせられたけれど、、笑 怜奈や千凪、宅配ボランティア担当の宝来さん、真歩の担当利用者船島さん周りの人が素敵で、軽く読めました。
Posted by
憧れの書道部がある高校へ入学を果たしたのも束の間、父親の体調不良で引っ越すことになり、高校も退学することになった真歩。 最初は高校生ではない自分に対する周りの目が気になってしょうがない。そんな真歩が図書館の宅配ボランティアをすることになる。そのボランティア先の船島さんの家でアラビ...
憧れの書道部がある高校へ入学を果たしたのも束の間、父親の体調不良で引っ越すことになり、高校も退学することになった真歩。 最初は高校生ではない自分に対する周りの目が気になってしょうがない。そんな真歩が図書館の宅配ボランティアをすることになる。そのボランティア先の船島さんの家でアラビア書道に出会う。 そこからムスリムの同年代と出会い、一緒に書道を練習していく中で、イスラム教にも触れていく。 高校ではない16歳、病気療養中で無職の父親、トルコ人でムスリムの家族、ちょっとみんなとは違う。 真歩自身のことや父親の事をつい隠したくなる。 その事にまた落ち込んだりする。 みんなと違うことを選んだとは言え、納得しているようなしていないような、16歳なんてそんなものだろう。 父親の行動にも分かっていても許せない真歩、そんなものだ。 ムスリムの怜来はマイノリティをちゃんと受け入れて堂々と生きている。しかし弟の千凪は何かに悩んでいるよう。自分の立ち位置を見極めて生きる、難しいんだろうなあ。 みんな、伸び伸びと成長してほしい。 アラビア書道、知らなかった。もうちょっと知りたくなった。 日本でムスリムとして生活することも大変なんだろう、分からないだけにきっと偏見もあるだろう。 この本がきっかけにイスラム教のことをもっと知ってみたくなった。
Posted by
書道のお話でたくさん勉強になりました。さらに宅配ボランティアっていう聞いたことのないボランティアがあり楽しそうだなって思いました。
Posted by
アラビア語を少しだけ齧ったことがあるので、タイトルを見て即読み。アラビア語がティーン向けの本でも扱われるなんて…とちょっと感動してしまった。話自体はあっさりさっぱりしているが、若い人がアラビア語に興味を持つきっかけになればいいなとの思いを込めて⭐︎5。 偉そうなことを言いながら...
アラビア語を少しだけ齧ったことがあるので、タイトルを見て即読み。アラビア語がティーン向けの本でも扱われるなんて…とちょっと感動してしまった。話自体はあっさりさっぱりしているが、若い人がアラビア語に興味を持つきっかけになればいいなとの思いを込めて⭐︎5。 偉そうなことを言いながら習ったことをほぼ忘れてしまったのでもう一度アラビア語の勉強頑張ろうかな…
Posted by
アラビア語、トルコ料理、ムスリム…。真歩と同じで、実際に近くに触れることってなかなかない。 高校に行ってない16才がいたって、ぬいぐるみが好きな中年男性がいたっていいんだよね。それをスッと受け入れてくれる周りがとても素敵。 言葉や文化の違いはあるけど、それ以前に一人一人なんだよね...
アラビア語、トルコ料理、ムスリム…。真歩と同じで、実際に近くに触れることってなかなかない。 高校に行ってない16才がいたって、ぬいぐるみが好きな中年男性がいたっていいんだよね。それをスッと受け入れてくれる周りがとても素敵。 言葉や文化の違いはあるけど、それ以前に一人一人なんだよね。読み終わり、爽やかな気持ちになった。
Posted by
念願の高校に合格し、憧れの書道部に入部するも、父の利殖で引っ越すことになった真歩。転校を進める周囲を押し切り、憧れの高校でなければと退学する。急に所属がなくなり不安な日々を送る中、ひょんなことから図書館の宅配ボランティアに。新しい出会いで道が開けていく。ドロップアウトしてから自分...
念願の高校に合格し、憧れの書道部に入部するも、父の利殖で引っ越すことになった真歩。転校を進める周囲を押し切り、憧れの高校でなければと退学する。急に所属がなくなり不安な日々を送る中、ひょんなことから図書館の宅配ボランティアに。新しい出会いで道が開けていく。ドロップアウトしてから自分の道を見つけるまでの青春小説。
Posted by
そのときどきに合った選択をする。作中に出てくる言葉のなかで、いちばん好きなブレーズだ。こうと決めたことを一心に貫く意志の強さはもちろん大切だけれど、人生には思いどおりにいかないことがたくさんある。どちらかというと、ままならないことの方が多いかもしれない。それでも。芯となる考え方や...
そのときどきに合った選択をする。作中に出てくる言葉のなかで、いちばん好きなブレーズだ。こうと決めたことを一心に貫く意志の強さはもちろん大切だけれど、人生には思いどおりにいかないことがたくさんある。どちらかというと、ままならないことの方が多いかもしれない。それでも。芯となる考え方や生き方さえブレなければ、あとのことは柔軟に、そのときどきに合わせて選択していけばよい。そしてその選択肢は、自分の行動や見ようとする景色によって変化し、ときには思いもよらない方向に広がっていくよ。そんなあたたかいまなざしで子どもたちを見守り、応援している作者の気持ちが伝わってくるような作品だった。 文章のタッチはやや軽めで、読む人によっては若干幼さを感じるかもしれない。ただ、ヤングアダルトや児童書というジャンルであれば、かえってこのライトさがちょうどいいのかなとも思う。 装丁については、扉の部分につい手触りを確かめたくなるような、少し変わった紙が使われていたのが印象的だった。装画もとても素敵で、紙の本ならではの魅力がつまった1冊でした。
Posted by
いろんな価値観があっていい。あった方がいい。 そんな気付きを異文化交流も交えながらイキイキと読むことができた。
Posted by
やっとの思いで受かった憧れの書道部がある高校を、父の病気療養のために辞めなければならなくなった真歩。 転校ではなく独学で高卒検定を目指すことにするが、高校生じゃないためアルバイトをすることもできず、心の支えをなくしていろいろなことに身が入らない。 そんな時出会った、図書館の本を配...
やっとの思いで受かった憧れの書道部がある高校を、父の病気療養のために辞めなければならなくなった真歩。 転校ではなく独学で高卒検定を目指すことにするが、高校生じゃないためアルバイトをすることもできず、心の支えをなくしていろいろなことに身が入らない。 そんな時出会った、図書館の本を配達するボランティアの仕事。 本の届け先で知ったアラビア書道に、新たな世界へつながる扉が開く予感がする...。 自分の意志ではなく、進路を変えざるを得なかった真歩。 もっと腐ってもいいはずなのに、もがきながらも新しい世界へ一歩踏み出し、当初とは違う選択をする。 その柔軟性は、視野を広く持って可能性を捨てないでほしいという読者へのメッセージにもなっている気がする。 アラビア書道(コーランに書かれているアラビア文字)にも興味が湧いた。 2023.6
Posted by
2023.8.9市立図書館 TL上で評判を聞いたのか新聞記事で知ったのか、興味が湧いて読みたい本リストにいれていたら、図書館ですぐみつかった。読み始めればどんどん読める青春小説、よかった。 すごくがんばってあこがれの書道部がある高校に入ったものの、急な家の引っ越しで通学が大変に...
2023.8.9市立図書館 TL上で評判を聞いたのか新聞記事で知ったのか、興味が湧いて読みたい本リストにいれていたら、図書館ですぐみつかった。読み始めればどんどん読める青春小説、よかった。 すごくがんばってあこがれの書道部がある高校に入ったものの、急な家の引っ越しで通学が大変になってしまい、けっきょく1学期で退学を選んだ少女が主人公。新しい環境で高卒認定試験を目指しつつ、図書館の宅配ボランティアをはじめ、さまざまな出会いが繋がっていく。高校生という普通の肩書を失って周囲の目にビクビクしていた主人公だけれど、ひょんなことで目に入ったアラビア書道を通じて異文化への好奇心をふくらませつつ、仲良くなったトルコとのミックスの姉弟、伶来と千凪を通して、日本生まれ日本育ちのミックスの抱えるいろいろな問題やストレスに気が付き、退職して家で療養中の父親との関係にも一波乱ありつつ、少しずつ視野が広がり自信をつけて考えが柔軟になっていく。 著者は公共図書館や私立高校の司書をしながら作品を書いている人ということで、図書館(司書)の存在がひとつのキーになっていて、図書館は本と出会うだけでなく、人と人も繋いでくれるし、どんな人でもいられる場所なのだな、とわかる。図書館に通うのがむずかしい人のための宅配サービスがある図書館もあるのだなあとはじめて知った。
Posted by
- 1
- 2