水車小屋のネネ の商品レビュー
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2023年3月に単行本は刊行されたが、2022年7月まで、1年間にわたって毎日新聞夕刊に連載された小説。連載で読んだ本はここにアップしたことないけど、この作品はあまりに面白かったので。 新聞連載小説を読み始めて僅か数年、でも、今まで読んだ中で一番面白かった。津村記久子作品もたいして読んでないけど、芥川賞作品「ポトスライムの舟」を含めても一番だった。昨年中に読了した小説の中でもベスト作品。 主人公は8歳の女の子、律。彼女と18歳のお姉さんが冷淡な親もとから出て、多くの人と交流し、さり気なく助けられながら、小さく幸せに生きていく話。30年間の話が、4話構成でつづられる。1話がとくに面白い。 今、若い人たちは「普通においしい」とか言ったりするが、これは「普通に幸せ」な人生を達成していく物語。そこには「普通に助け合う」が欠かせないことがわかる。 この小説でもっとも良い点は、お姉さんや律が、年を取っても、冷淡な親と変に和解しなかったことだと思う。
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誰かに親切にしなきゃ 人生は長く退屈なものですよ というフレーズがこの物語の根底に流れていて その温かい気持ちのリレーを見ていたような たぶん また何度か再読することになりそうな 大切な本となりました。サイン本でそのサインに しゃべる鳥 ネネも書かれていて とっても素敵でした ...
誰かに親切にしなきゃ 人生は長く退屈なものですよ というフレーズがこの物語の根底に流れていて その温かい気持ちのリレーを見ていたような たぶん また何度か再読することになりそうな 大切な本となりました。サイン本でそのサインに しゃべる鳥 ネネも書かれていて とっても素敵でした 感謝です
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人は一人で生きているわけじゃない。誰もが誰かの手を借りて、誰かの優しさを受け取って生きている。 困っているときに親切に手を差し伸べてくれる人の、その優しさに甘えることのできる人は、幸せである。 だから、自分が受けた親切と優しさを、今度は誰かに差し伸べていく。そうやってつながっていくんだ。 優しさのバトンが繋がるその幸せを堪能しました。 18歳で親から自立して生きていくことは、自分の身だけであればそう難しい事ではない。けれど、そこに8歳の妹が付いてくる、となると並大抵の苦労ではない。自分自身がついこの間まで庇護される側だったのに、小学生の「保護者」としての役割が生まれてくるのだから。 だから、理佐と律が浪子さんと守さんと出会えたことは、この上ない幸運だったと思う。住むところがあり、まかないもあり、そして自分たちをちゃんと見守ってくれる大人がそばにいるということなのだから。 二人が初めて出会った「赤の他人」が彼らでよかった、と心から思う。 「とりの世話じゃっかん」という風変わりな求人。そこから始まる四十年に及ぶ二人の物語。 そば屋で使うそばを挽く石臼の監視をしているヨウムのネネの世話、ってなんじゃそれ、って思う仕事なんだけど、読んでいるうちに、自分もやりたいとすごくすごく思ってしまう。 ネネと一緒にニルヴァーナを聴いたり、墾田永年私財法!と叫んだりしたい。 二人が出会う大人たちが彼女たちに与えてくれる優しさは、いったいどこから生まれてくるのだろうか。 浪子も守も、杉子さんも、そして律の担任の藤沢先生も。 藤沢先生の「誰かに親切にしなきゃ、人生は長くて退屈なものですよ」という言葉は、その一つの答えなのかもしれないけれど、それぞれに、それぞれの思いがあって、なのだろう。 誰かに救われること、誰かを救うこと。その小さなつながりが大きな円になって広がっていく。 8歳だった律に、40年後あなたはとても幸せに微笑んでいるよ、と伝えたい。40年後のあなたの目にはあなたに優しさをくれた人と、あなたが優しさをあげた人と、そしてネネが映っているのだよ、と伝えたい。 読み終わった後もずっと心が幸せなままだ。 温かい優しさにそっと包み込まれた気持ちよさ。 自分も誰かにつなげられるかな、この幸せを誰かに伝えられたらいいな、と思いながらぼんやりネネのことを思っている。
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●なぜ読んだか 「誰かに親切にしなきゃ、 人生は長く退屈なものですよ 」キャッチコピーに心をつかまれた。18歳と8歳の姉妹は40年間、どのような状況をどのような気持ちで過ごしたのだろう #水車小屋のネネ #津村記久子 23/3/2出版 #読書好きな人と繋がりたい #読書 #本...
●なぜ読んだか 「誰かに親切にしなきゃ、 人生は長く退屈なものですよ 」キャッチコピーに心をつかまれた。18歳と8歳の姉妹は40年間、どのような状況をどのような気持ちで過ごしたのだろう #水車小屋のネネ #津村記久子 23/3/2出版 #読書好きな人と繋がりたい #読書 #本好き #読みたい本 https://amzn.to/3ENQ6vQ ●読了感想 とてもよかった!「静かな波乱万丈」という言葉が頭に浮かぶ物語だった。状況は激しく変化してはいくが、その展開は淡々と。「打算なき親切の申し送り」が生み出したものに心を満たしてもらった。
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感想 誰かに見守られている安心。優しさに満ちている拠点を持っている人は変化に対し積極的になれる。だが変わらないものは大切にする。家族の絆。
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感動した。感動した。もうこの小説は40年にわたる現代版大河ドラマのような傑作です。ヨウムの「ネネ」の存在感が最後まで良かった。そして「ネネ」が水車小屋で聞く音楽が私の好きな「キングクリムゾン」や「プロコルハルム」など興味津々でした。映画「グロリア」の話題もドンピシャの世代なので心地良かった。石臼でひく蕎麦は食べてみたくなりました。あなた読んでこの大傑作を感動して下さい。
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