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ガーンズバック変換 の商品レビュー

3.4

13件のお客様レビュー

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2024/04/29

2024-04-29 思ったよりも純文寄り。意識してなのか、だんだんSF濃度が上がっていく感じ。いや、冒頭の「サンクチュアリ」もかなりか。自分には、詩歌をテーマにした2篇がよく分からなかった。美しい物語だとは思うのだけど、SF短編集への収録理由がよく分からない。 どの作品もそのま...

2024-04-29 思ったよりも純文寄り。意識してなのか、だんだんSF濃度が上がっていく感じ。いや、冒頭の「サンクチュアリ」もかなりか。自分には、詩歌をテーマにした2篇がよく分からなかった。美しい物語だとは思うのだけど、SF短編集への収録理由がよく分からない。 どの作品もそのまま長編に出来そうな煌めくアイデアに満ちている。そして様々な過去作への言及も心憎い。

Posted byブクログ

2024/02/28

表題作「ガーンズバック変換」は香川県の「ネット・スマホ依存症対策条例」がモチーフ。現実よりは一歩踏みこんだ世界を描いているのだけど、現実と地続きのディストピアで、いかにも実現しちゃいそうでぞくぞくする。主人公が、液晶画面を遮断するメガネに形だけ似せた伊達メガネを作るのは、あくまで...

表題作「ガーンズバック変換」は香川県の「ネット・スマホ依存症対策条例」がモチーフ。現実よりは一歩踏みこんだ世界を描いているのだけど、現実と地続きのディストピアで、いかにも実現しちゃいそうでぞくぞくする。主人公が、液晶画面を遮断するメガネに形だけ似せた伊達メガネを作るのは、あくまでも自分のサバイバルを旨とした小さな抵抗。けっして地下組織に加わったり、表立って反対運動をしたりという大きなた抵抗ではない。でも、もしかしたらそういう心持ちのほうが長続きするかもしれないし、それが広がっていけば大きな抵抗網になるのかもしれない……ってそれがこの短編の眼目ではたぶんなくて、最後は百合的な友情に着地するんだけど。 「色のない緑」は、『ベストSF2020』で読んだのが最初だけど、今はその当時に比べてAIの状況がずっと進化しているから、はるかにリアルに感じられてちょっとこわいような。自動翻訳をめぐるエピソードも、また、AIが人間が知り得ないブラックボックス化するという状況もよくわかる。 ほかの短編は、中世っぽい舞台のものがあったり、ゲーム開発をネタにしたオタクっぽい作品があったりと振れ幅がすごくて、読んでいてとまどいもあるっちゃあるけど、百味ビーンズみたいな楽しさもあってよかった。

Posted byブクログ

2024/02/08

香川県ネット・ゲーム依存症対策条例をテーマに書かれた表題作『ガーンズバック変換』が前から気になっていて読んだ。SF作品集とされているが、SFしていたのは『開かれた世界から有限宇宙へ』『ガーンズバック変換』『色のない緑』くらいかなあと思う。 1番面白かったのは『色のない緑』。「色...

香川県ネット・ゲーム依存症対策条例をテーマに書かれた表題作『ガーンズバック変換』が前から気になっていて読んだ。SF作品集とされているが、SFしていたのは『開かれた世界から有限宇宙へ』『ガーンズバック変換』『色のない緑』くらいかなあと思う。 1番面白かったのは『色のない緑』。「色のない緑は猛烈に眠る」という文章がどうやったら成立するかを物語を通して伝える作品。 「色のない〜」はチョムスキーの例示した意味は成立しないが文法的にはあっている文。

Posted byブクログ

2023/11/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

短篇集。8篇収録。 理論とかすっとばしてただひたすらに読んでいく(難しくて理解できないところもあるので…)こういう作品が作られていることが嬉しい。 物語の歌い手 上質な童話というか、こういった中世の世界観大好き。 三つの演奏会用練習曲 こちらはインド。不思議な読み心地。 開かれた世界から有限宇宙へ ゲーム世界の理論の作り込みってこんなに大変なんですね(汗 インディアン・ロープ・トリックとヴァジュラナーガ 読み終えて、ごめんなさい分かりません(笑)と思ったら 『異常論文』掲載の作品なんですね。私にはハードル高すぎました。 ガーンズバック変換 香川県にだけ存在するガーンズバック変換。面白かったです。 色のない緑 人間を超えていくAI。こちらも面白かった。

Posted byブクログ

2023/09/10

23/09/10読了 ふむ、という感じ。ガーンズバック変換(香川)と、サンクチュアリ(ゴーストライター)、色のない緑がよかったかな、他の作品も読みたい。

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2023/08/08

 陸秋槎さんを知ったきっかけが早川書房の「アステリズムに花束を 百合SFアンソロジー」だった事もあり、再び「色のない緑」に出会う事が出来、感動しています。  歴史や宗教、言語や文学など様々な知識が盛り込まれており読み応えのある短編集でした。

Posted byブクログ

2023/07/30

この短編集を読んでいるところですが、 ふと、物語の作り手の視点と、物語の中の世界の住人の視点の短編集というアイデアを思いついた。 けど、そういうあるよね。 読み終えたら、評価つけます。

Posted byブクログ

2023/07/18
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 百合ミステリーが得意な(?)陸秋槎氏の短篇集。日本で出版される5冊目の本だが、私はそのうち4冊を読んでいる。 本書をブクログに登録するにあたり、カテゴリーをどうするか迷った。ミステリー要素はないようだし、そもそも「百合」というカテゴリーは設定していない。全8篇のうち、表題作と最後に掲載されている二つの短編はSFと言えるのでそのカテゴリーに登録した。  短篇集としてのテーマがあるわけでもないし、特定のジャンルでまとめられているようでもない、はっきり言って全般的によくかくわからない作品ばかりだ。私は、こういった短篇集は苦手である。

Posted byブクログ

2023/06/06

表紙のイラストで青春ものかと思って読み始めると打ちのめされる。 文献からカルチャーまで圧倒的な情報を元に広義のSFホラ話8編が展開する。 題材は、代作家、吟遊詩人、詩人、ゲームシナリオ、マジック、作家伝、近未来、百合SF*。 *百合小説とは女性同士の関係性を描く小説 ミステリで日...

表紙のイラストで青春ものかと思って読み始めると打ちのめされる。 文献からカルチャーまで圧倒的な情報を元に広義のSFホラ話8編が展開する。 題材は、代作家、吟遊詩人、詩人、ゲームシナリオ、マジック、作家伝、近未来、百合SF*。 *百合小説とは女性同士の関係性を描く小説 ミステリで日本デビューした中国人作家で、SFは自分でハヤカワに売り込んだとのこと。

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2023/06/01

SF短編集として期待していたんですが、なんともダラダラとした会話が続く作品が多く、それはそれで会話を楽しめればいいんでしょうが、まったく私には苦行でしかなかった。SFではなく、“不思議なお話し集”と捉えたらいいのかもしれないが、それにしてもあまりにも読者サービスがなさすぎる。表題...

SF短編集として期待していたんですが、なんともダラダラとした会話が続く作品が多く、それはそれで会話を楽しめればいいんでしょうが、まったく私には苦行でしかなかった。SFではなく、“不思議なお話し集”と捉えたらいいのかもしれないが、それにしてもあまりにも読者サービスがなさすぎる。表題の「ガーンズバック変換」が唯一我慢して読めた。

Posted byブクログ