完全なる白銀 の商品レビュー
冬山の本だったらラッキーと読み始めたら、ガッツリ冬山、しかもデナリ。 ただ、登山本というよりストーリー重視。 登山にリアリティがないのはご愛嬌。(たぶん私が過酷な登山家の本を読みすぎのせい) 私よりもう少し下の世代の話で、親に結婚をせっつかれてとか、女だからみたいなのはベタすぎ...
冬山の本だったらラッキーと読み始めたら、ガッツリ冬山、しかもデナリ。 ただ、登山本というよりストーリー重視。 登山にリアリティがないのはご愛嬌。(たぶん私が過酷な登山家の本を読みすぎのせい) 私よりもう少し下の世代の話で、親に結婚をせっつかれてとか、女だからみたいなのはベタすぎ、かつ男の人から見た上っ面な感じに思えてしまった。 最近読んだ角田光代さんの母娘の描写が秀逸すぎたからだろうけど。 最後は引っ張った割によくわからなかった。でも久々ガッツリ登山が出てくる本を読めてよかったです。 最後は
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ノンフィクションかと思うほど、登場人物の個性がよく伝わってきました。特に、リタの強さと孤独を感じました。アラスカにはもちろん行ったことはありませんが、写真は見たことがあります。地球温暖化を防ぐために、出来ることをやっていこうと思います。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読みやすく一気に読めた 過去と現在を絡めながら展開 デナリ山頂まで辿り着けるかドキドキだった 柏木の言葉は心に響く リタが登ったのは偽の山頂(フェイクピーク) 完全なる白銀(パーフェクトシルバー) 写真は時として肉眼では見えないものまで使い手に見せてしまう 一歩進むごとに五感が研ぎ澄まされていく キギクタアミウト 島の人々 人間は物を見る時、前後の出来事ち関連付ける癖がある。だから、ほんのわずかな奇跡を、起らなかったものとして見落としてしまう。でもカメラは違う。一瞬を永遠に記録する。だからこそ写真を撮る意味がある。 恐怖は乗り越えられない。恐怖を推進力に変換することはできる 死なないために全力をだせ 目に見えるものなんか世界のほんの一部だ。幽霊も目に見えないが、写真には現れる。 リタが戦う相手は冬山だけではない。人種への差別意識も、強大な敵だった。 自然を撮りたいなら、自然に飛び込まないと一生撮れない 命を捨てることは簡単。 難しのは、何があっても生き延びようとすること 山を登るということは、強制的に自分をさらけ出すことなのかもしれない。だからこそ、真に山頂を目指す人間にしか。そこに辿り着くことはできない。 生きている者たちの世界と、ここではない世界が出会うその瞬間、二つの世界を包み込む閃光。それこそが、完全なる白銀だった。
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バタバタしていて、少し久しぶりな読了。 やはり本を読む時間って大事、、、(^^) 少しずつ読み進めている岩井圭也さん 今回は雪山が舞台です 本当に毎回違うテーマで、幅広い!! 雪山を毎日見ながら暮らしてはいますが、登山は苦手、、 そんな私でも楽しめました!! ...
バタバタしていて、少し久しぶりな読了。 やはり本を読む時間って大事、、、(^^) 少しずつ読み進めている岩井圭也さん 今回は雪山が舞台です 本当に毎回違うテーマで、幅広い!! 雪山を毎日見ながら暮らしてはいますが、登山は苦手、、 そんな私でも楽しめました!! メインは3人の女性 日本人カメラマンの緑里 登山家のリタ その幼馴染のシーラ 冬季デナリの単独登頂を女性発で成功させたリタは下山の途中で行方がわからなくなる。 しかもその後、彼女を詐欺の女王と侮辱するような記事が出てしまう。 汚名を晴らすため緑里とシーラはデナリの登頂を目指す。 はたしてリタは登頂に成功したのか 登山については全くの素人ですが、一緒に登っているような臨場感を味わえました。 登山家でも登る前は気重になると書かれていて驚きました。登山家の人は登ることそのものも楽しいんだと思ってましたが、やはりしんどい、辛い、キツいは誰にとっても変わらないんですね。 なのになぜ登るのか、 その答えも載っていたように思います。 その他にも登ったり降りたりを何度も繰り返しながら登り進めていくことや、食事の取り方、テントの貼り方、登山中の排便についてなど、知らないこともたくさん載っていて面白かったです(^^) 緑里やシーラの関係の変化や成長も面白い! かなさんに教えてもらって、紙の白さも感じられました(〃ω〃) 岩井さん、次は何を読もうかなー♪
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雪山登山など想像もつかないけれど、星野道夫さんは好きでエッセイや写真は持っていたのでアラスカが舞台と聞き手にとった。 読み進めていくうちにぐんぐん引き込まれて、中盤は手に汗握りながら読むのを止めることができなかった。 なぜ登るのか、極限状態での心の動き、なくした友への思い、自分...
雪山登山など想像もつかないけれど、星野道夫さんは好きでエッセイや写真は持っていたのでアラスカが舞台と聞き手にとった。 読み進めていくうちにぐんぐん引き込まれて、中盤は手に汗握りながら読むのを止めることができなかった。 なぜ登るのか、極限状態での心の動き、なくした友への思い、自分のコンプレックス… 印象に残ったフレーズは、(正確ではないけど) 命を捨てることは簡単、 難しいのは何があっても生きようとすること。
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読書備忘録873号。 ★★★。 備忘録アップが全然出来ていない・・・。 タマには仕事が忙しくて時間がない!って言ってみたかった! 温暖化の影響で沈みゆくアラスカの小さな島サウニケ(架空の島?)。 島出身の登山家リタ・ウルラクは、数々の困難な山に冬季単独登攀することで有名になる...
読書備忘録873号。 ★★★。 備忘録アップが全然出来ていない・・・。 タマには仕事が忙しくて時間がない!って言ってみたかった! 温暖化の影響で沈みゆくアラスカの小さな島サウニケ(架空の島?)。 島出身の登山家リタ・ウルラクは、数々の困難な山に冬季単独登攀することで有名になることを目指した。 有名になれば自分の発信が世界に届くから。サウニケの現状を発信し、島をなんとか救おうとした訳です。 リタは「冬の女王」と呼ばれるようになる。 そして女性初のデナリ冬季単独登頂を目指し、山頂から「完全なる白銀」という言葉を残して遭難した・・・。 果たしてリタは本当に登頂したのか? メディアでは、リタがデナリの前に冬期単独登攀したブラックバーン山頂の写真も、山頂ではなかった!という分析がなされ、「詐称の女王」と揶揄されるようになる・・・。 主人公は2人。 学生時代に訪れたサウニケでリタと出会い、ずっとその後ろを追いかけてきた日本人カメラマン、藤谷緑里。 リタの幼馴染みで、リタを人生の師と仰ぐシーラ・エトゥアンガ。デナリ国立公園レンジャー。 彼ら2人は、リタの喪失で人生の道しるべを失い、もがき苦しんでいた。 そして、リタに対する世間の誹謗中傷にも心を痛めていた。 リタが嘘をついている訳ない!絶対にデナリに登頂したはずだ!と。 そして2人はリタの名誉回復と、リタから自立を目指して、冬のデナリ登頂に挑む!という物語です! 冬季山岳小説の"手足が凍傷になる(手に汗握るの類義語)"レベルにおいて、(故)笹本さんには到底及びませんが、それなりに山岳小説としては楽しめました! ただ、アルパインスタイルではなく、カプセルスタイル(極地法とアルパインスタイルの中間)なので若干間延びした登山になる。登ってる方からしたらほっといて!ということだと思いますが。 ※注釈!登山のスタイルについて! 極地法:数十人、数百人のシェルパを使って、ベースキャンプから徐々に高度を上げてキャンプを作っていき、最後はアタック隊の数名が山頂に登る、という方法。アタック隊は最後まで体力温存。商業登山の方法。 アルパインスタイル:自分だけの食料と必要最小限の荷物を背負い、短時間で一気に登り一気に降りてくる。天候に影響されにくい反面、技術と精神力が必須。 カプセルスタイル:ベースキャンプから徐々に高度を上げてキャンプを設営していくのは極地法と一緒だが、シェルパなどは使わない。自分たちだけで登って降りてを繰り返しながら物資を運んでいく。 登山ストーリーに、2人のギクシャクした関係性トーリーと、リタを思い出してウルウルするストーリーが組み合わされる。 見せ場はやはり最後のウエスト・バットレスという高難度の稜線。50度の壁が数百メートル続く。 ここの踏破はお見事! ただ、普通の満足度でした。 最後に気になるポイント! 厳冬期にも関わらず、緑里がグローブを外す場面がある。これは非常に危険。間違いなく凍傷で指を落とします。厳冬期登山ではグローブを外すのは厳禁です! ちゃんちゃん。
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岩井さん2読目です。 山を目指す理由は人ぞれぞれだと思いますけど、追悼登山なら夏場のデナリにガイド登山で登るだけでも充分凄いと思えるけど。わざわざ難易度MAXにして冬季デナリを目指すとか、リタが登頂した証拠を探すって遺体の捜索なら冬場は200%無理じゃない。日照時間も冬は5時間...
岩井さん2読目です。 山を目指す理由は人ぞれぞれだと思いますけど、追悼登山なら夏場のデナリにガイド登山で登るだけでも充分凄いと思えるけど。わざわざ難易度MAXにして冬季デナリを目指すとか、リタが登頂した証拠を探すって遺体の捜索なら冬場は200%無理じゃない。日照時間も冬は5時間位しかないのに。 しかし、彼女達は冬季デナリを目指す。登山家でもないのに・・・。 緑里は35歳、フリーの写真家として2冊の写真集を出してるが初版どまり、広告の撮影でそこそこ暮らしてはいるようで現状にモヤモヤしてる様子。 リタが海に沈んでしまう島のこと訴えたいのにデナリに登るとか訳わからないけど、あえて関連付けて挑むなら、シートゥーサミットで夏のデナリ目指したほうが説得力あったと思うなぁ。シートゥーサミットとは海抜0mから山頂目指すことです。日本でもゼロ富士とかいってチャレンジする人みえますよ。 人類初とか女性初とかそういった「初」のつくタイトル目指すのって価値があるように思う人が多いですよね。 あと限界にチャレンジとかw 人間の飽くなきチャレンジ精神に共感するのはDNAに刻まれた生存本能が目覚めるからなのかって思えたりです。生に執着する姿って美しいですよね。 「冬のデナリに登りたい」自分が登りたいからってカッコつけずにそう思えばいいのに。 それ以外の思いって邪魔なだけで、過酷な自然に対峙すれば容赦なく剝ぎ取られ裸にされる。 余分な思いを削っていった先にある混じりけのないもの。極限の状態におかれたときどんな行動をとるのか人の本質が見えてくる。 難易度の高い冬季雪山登山においては特にそれを感じます。 こんな苦しいこともう無理って何度も思いながらも1歩1歩重い足を1ミリでも前に進めていく。 山頂から展望が望めるときは、ずーとここにいたい気持ちになるけど、まっ白けだったらピークを踏んだら即下山です。もうこれは修行でしかない。風が強いと耐風姿勢とってるのがやっとだし写真をとる余裕なんてないし、撮ろうにもグローブ外したら凍傷するし、デジカメが寒さで死んでることも多いです。 だから本当に美しいものって自分の心に焼き付けるしかないんだなあって感じます。 かなさんのおっしゃるとおり、この本の紙質、他のと並べると白さが際だちますねww
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どんだけスゴイの??って思わせてくれました。この作品、実は図書館にあるのを知っていながら、読むを躊躇していたんです。だって、テーマは登山でしょ?しかも最高峰と言っても過言でないデナリ、そして冬山…ってどんだけ私に縁がないの??って、つい思っちゃったんです。でも、皆さんのレビュー...
どんだけスゴイの??って思わせてくれました。この作品、実は図書館にあるのを知っていながら、読むを躊躇していたんです。だって、テーマは登山でしょ?しかも最高峰と言っても過言でないデナリ、そして冬山…ってどんだけ私に縁がないの??って、つい思っちゃったんです。でも、皆さんのレビューからやっぱり読んでみようと思って、図書館から借りました。 物語の主人公は、写真家の藤谷緑里…彼女が写真家を目指すきっかけはアラスカのサウニケという島の写真集を手にしたことだった。現地でのリタとシーラとの出会い、サウニケが温暖化の影響から沈んでしまう危機にあることを知る。リタはサウニケを守るために、数々の男性登山家でも難しいと言われている冬山登攀を成功させたことで、自らの名とサウニケの実情を訴えてきた。北米最高峰のデナリへの登攀を成功させたリタは「完全なる白銀」と山頂からの景色を言い残し消息を絶ってしまう。その後、リタがこれまでに制覇した冬山への登攀に疑問符を投げかけられ「冬の女王」から「詐称の女王」と一部マスコミが騒ぎ立てる。心を痛めたリタの幼馴染でリタの活動を補助してきたシーラと緑里は、リタがデナリ登攀に成功したことを証明するために、共に冬のデナリ登攀を目指す…。 この本って、ページが他の作品に比べて白いですよね!!紙質が違うんでしょうね…。で、私には縁のない内容だしって思っていたのに…もうね、読めてよかったです。特に一番私が興味を持てないだろうなぁ~と読む前には思っていた、緑里とシーラが冬のデナリ登攀をはじめるところからは、読む手が止まりませんでした。冬のデナリ登攀は命の危機と隣り合わせ…そこまでしてなぜ山頂を目指すのか、全ては「完全なる白銀」のためなんですねぇ…。ホント、その景色をこの作品を読めたことで見た気持ちにさせられました。 ※ところで、「登攀」って漢字難しいですよね…、読み方は「とうはん」、意味は高い山・崖などによじ登ることらしいです。
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マウント・デナリ 標高6190mの北米最高峰 冬季の登頂成功者は数えるほどしかいない 2016年1月、リタ・ウルラクは冬季デナリの単独登頂を成功させ、「完全なる白銀」という言葉を最後に消息を絶った。 しかしその後 〝彼女は大半の山で、頂上まで到達していない〟〝詐称の女王だ〟...
マウント・デナリ 標高6190mの北米最高峰 冬季の登頂成功者は数えるほどしかいない 2016年1月、リタ・ウルラクは冬季デナリの単独登頂を成功させ、「完全なる白銀」という言葉を最後に消息を絶った。 しかしその後 〝彼女は大半の山で、頂上まで到達していない〟〝詐称の女王だ〟 という記事が出て、世間から疑われてしまう。 リタは本当に登頂に成功したのか… 物語は2023年1月のアラスカから始まり、過去と現在を行き来しながら進んでいく。 藤谷緑里とシーラ・エトゥアンガの女性二人は、デナリ登頂を目指す。 7年前この山で消えた親友リタ・ウルラクの登頂を証明する為に… 死と背中合わせの冬山にたった二人きり。 強制的に自分をさらけ出すことになるだろう。 そんな彼女らの感情のぶつかり合いや葛藤、そして成長を描いた物語だ。 雪と氷の中でのそれは緊張感にあふれ、読みごたえがあった。 それに加え、緑里、シーラ、リタを見守る男性たちの存在が良いなぁ、と思った。 登場場面は多くないが印象に残る。 シーラの兄・カナックは、場を和ませ潤滑油のような存在。 カメラマン緑里の師匠である柏木は、無愛想だがとても信頼感がある。 ブッシュパイロットのダニエルは、いつでも冷静沈着で心強い。 魅力的な登場人物たちと、美しくも厳しい自然のアラスカの描写。 やっぱり岩井圭也さんの描く世界は好きだ。
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山の本。面白いことは面白かったが、初読みなのにどこかで読んだことのあるような感じで今一つ入り込めませんでした。アラスカ、温暖化、少数民族、写真家という並べ方のせいかな。
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