1,800円以上の注文で送料無料

蝉かえる の商品レビュー

4.1

34件のお客様レビュー

  1. 5つ

    9

  2. 4つ

    17

  3. 3つ

    4

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2024/05/06

良かった!! ここのところ自分的に星3な作品続きで、趣向を変えて読んだ海外作家作品は途中で自分の最も苦手とする展開になり(現在積読)、期待もせず読み始める。 まず言いたいのは連作ミステリ第2弾と書かれていたのに気付かず購入し、読み始めてしまったが全く問題がないということ。そして...

良かった!! ここのところ自分的に星3な作品続きで、趣向を変えて読んだ海外作家作品は途中で自分の最も苦手とする展開になり(現在積読)、期待もせず読み始める。 まず言いたいのは連作ミステリ第2弾と書かれていたのに気付かず購入し、読み始めてしまったが全く問題がないということ。そして、短編が5作収録されているが、最後の話でその全てが繋がって……ということでは無い。そこもありがたい。自分のペースで短編を細切れに読んでも、読む順番を変えなければ全く問題ない。普段こういう視点人物がコロコロ変わる作品は好みでは無いのだが、それでもこの作品は読みやすかった。誰かの人生という物語の中で主人公(というのはここでは適切では無いかもしれないが)セリ沢泉がどこかで関わっている。それを切り取って描いてる作品。 劇的に何かが起きる訳ではなくても、誰かにとっての身近な人が亡くなったその時に泉がいることで明かされる真実、もしくは事実の側面。それらが昆虫とともに描かれていた。 これは1作目も読んでみたいと思った

Posted byブクログ

2024/04/26

 虫好きの青年が主人公の連作短編集。全体的に穏やかな雰囲気と主人公の優しさにより、一話毎に心に染み渡るようなホカホカした気持ちになった。また昆虫の知識が深く掘り下げられているのも良かった。

Posted byブクログ

2024/04/20

良かった。 温泉に入って一息ついた感じに良かったー。 主人公が、あまり表に出て来ないのも好き。 短編小説で一気に読んじゃったけど、もうチョット時間をかけて読んだらよかったな、、、。

Posted byブクログ

2024/04/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

初めて読んだ先生の作品。虫好き青年の時に切なくも心温まる作品が詰まった短編集でした。 どれも捨てがたいですが、私はタイトルにもなっている蝉かえるが好きでした。

Posted byブクログ

2024/02/05

最初の数編を読んだ段階では、探偵役の男性が主人公の役割を担うにはおとなしすぎで、やや魅力に欠けるかなと感じていたのだけど、連作を読み進めるうちに徐々にこの人物の人となりが浮かび上がってきて、当初抱いていた印象が一面的であったことに気付かされた。 連作の手法としては多用されるパター...

最初の数編を読んだ段階では、探偵役の男性が主人公の役割を担うにはおとなしすぎで、やや魅力に欠けるかなと感じていたのだけど、連作を読み進めるうちに徐々にこの人物の人となりが浮かび上がってきて、当初抱いていた印象が一面的であったことに気付かされた。 連作の手法としては多用されるパターンではあるものの、主人公を前面に出しすぎない形にすることで読者の想像力を上手く引き出すことに成功していると思う。 この探偵役が語り手となる作品も読んでみたいところではあるのだけど難しそうだな。 シリーズ前作は未読だけど、解説によると本作の5編とそれぞれ対応しているということらしいので、いつか読んでみたい。

Posted byブクログ

2024/02/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前作の「サーチライトと誘蛾灯」が良かったので楽しみにしていた第二弾。5篇の短編集。 いや~やっぱり面白かった。 魞沢 泉のキャラクターがいい。飄々としているけど、大好きな昆虫については饒舌。人見知りだけど、実は昆虫と同じように人にも好意的に興味がある。そして、まっすぐ。 どの話もラストは切ない。皆が切実で真剣だからこそ切ない。 どの話も大好きだったけれど、特に 「彼方の甲虫」での、明日が来ることと、僕に明日があることは、同じではない。という言葉が胸を打つ。そして、この話での友情が「サブサハラの蝿」に繋がってハッとさせられる。 「サブサハラの蝿」では I beg your pardon?(もう一度言ってもらえますか?)の意味が変わるのが切ない。

Posted byブクログ

2024/02/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

友達の少ない昆虫好き青年魞沢泉、ぼけっとしていそうだが、ときに鋭く、人を想いながらも絶妙な距離感で真相を紐解いていく。 普段読むミステリと違い、推理というよりは人と人の関わりや偶然の重なり、不思議な縁、そこから何が起きたのかという面白さ。 アイ・ベッグ・ユア・パードン? 素敵やん

Posted byブクログ

2024/01/27

出てくる地名とか建物とか名前とかやや難しかったけど、話しは凄く良かった。凄い!とか共感する!とか悲しい、とかそうゆうのでは無く、ただただそうだったのか、と思わされる話しだった。読後感が良かったと思えた作品だった。

Posted byブクログ

2024/01/08

シリーズ② 今作も謎解き、物語ともに素晴らしかった。3話目で『今作のベストはこれか!?』と思ったら、5話目でさらに泣かされた。前作よりさらに魞沢の人物像に肉付けされており、あとがきを読んで納得。4話目で魞沢のルーツに触れていて、もっとこのシリーズを読みたくなった。昆虫の不思議もも...

シリーズ② 今作も謎解き、物語ともに素晴らしかった。3話目で『今作のベストはこれか!?』と思ったら、5話目でさらに泣かされた。前作よりさらに魞沢の人物像に肉付けされており、あとがきを読んで納得。4話目で魞沢のルーツに触れていて、もっとこのシリーズを読みたくなった。昆虫の不思議ももっと知りたい。

Posted byブクログ

2023/12/10

すごく面白くて、あっという間に読んでしまった。 何かで良いと見て気になっていた。 当たりだった。 ミステリーとか謎解きとかのカテゴリーらしいけど、探偵でも刑事でもないし、短編だし、私の感覚ではあまりそのジャンルの感じがしなかった。 普通の人がとある出来事を受けてどう行動したのか...

すごく面白くて、あっという間に読んでしまった。 何かで良いと見て気になっていた。 当たりだった。 ミステリーとか謎解きとかのカテゴリーらしいけど、探偵でも刑事でもないし、短編だし、私の感覚ではあまりそのジャンルの感じがしなかった。 普通の人がとある出来事を受けてどう行動したのかをその人の代わりに説明してあげる。 特別感がなく、普通の日常と普通の人がそこにあるのが良い。 人が前面に出ていて、優しさが溢れているのが良い。 主人公というか、起ったことを語るエリサワ君が昆虫好きの人で、どれも昆虫に絡んだ話になっている。 そして、それぞれの短編が繋がりを持っている。 アイデアも構成もちゃんとしていて、専門的な内容も盛り込まれていて、よく出来ているなぁと感心してしまう。 前作『サーチライトと誘蛾灯』とも繋がっているみたいだけど、それを読んでなくても問題なく読めた。

Posted byブクログ