逆転のバラッド の商品レビュー
なんだっけ?正義を実現するため犯罪に手を染める冴えない中年おじさん達の物語。本書は仕掛けが大き過ぎて、どう着地するのかドキドキしたが…なんか微笑ましく着地。しかし宇佐美さん、引き出したくさん持ってるなぁ。
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好きな著者だったので。 しみじみ。 松山市西部の港町。 町で一軒だけ残った銭湯の主人。 全国紙の支局でくすぶる元新聞記者。 父から嫌々引き継いだ骨董屋のあるじ。 それに、銭湯で働く元暴力団員。 銭湯への融資担当だった銀行員が、 雨の日に川に流され死んだことから物語ははじまる。 銭湯への融資が見送られる中、 亡くなった銀行員の婚約者だった女性が銭湯を訪れ、 地元の病院への融資を調べていたと告げる。 小児難病で全国的に有名な病院に何があるのか。 骨董屋のあるじが現金の運び屋になった時は、 誰が誰にだまされているかわからないが、 だまされている感が満載ではらはらした。 確かにだまされてはいたのだが。 殺人のために骨董品を使ったという話はどうかと思うが、 それぞれ人生の黄昏時を迎えている男たちが、 自分の人生を見つめなおし、前を向くところが良かったかな。 欲を言えば「松山」らしさがもうちょっと出ても良かったかも。 自分は、ゴローのことを信じてた。
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みなと湯に集う4人のおじさん達が闇犯罪を暴き、弱者を救う物語。新聞記者の弘之と骨董店主の富夫、事件は2人の視点で描かれる。吾郎と秀一に幸福の尺度を教えられた。
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なんとも掴みどころのないお話で、私には合いませんでした。 しかし、憎まれっ子世に憚るとは言うものの、いつかは因果応報で自分に返ってくる。 なんと言っても、清く生きるって大事。 そんなことを感じました。
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可愛いキャラに痺れる!沈みゆく夕日に、今一度立ち上がるオッサン達が熱いミステリー #逆転のバラッド ■あらすじ 銭湯を営む邦明であったが、経年劣化した風呂釜修繕のため、銀行に資金の融資を相談していた。しかしある晩、銀行の担当が亡くなってしまい、融資の話は流れることに。 途方に暮...
可愛いキャラに痺れる!沈みゆく夕日に、今一度立ち上がるオッサン達が熱いミステリー #逆転のバラッド ■あらすじ 銭湯を営む邦明であったが、経年劣化した風呂釜修繕のため、銀行に資金の融資を相談していた。しかしある晩、銀行の担当が亡くなってしまい、融資の話は流れることに。 途方に暮れる邦明は、銭湯の常連、新聞記者の弘之、骨董屋跡継ぎの富夫、従業員の吾郎に相談するも、解決せずに途方に暮れる。 ある日、亡くなった銀行担当の彼女が銭湯に訪れ、銀行の不正と不可解な死を訴えるのであった… ■きっと読みたくなるレビュー おもろい! ストーリーもまとまってるし、抜群のエンタメ度。 裏社会の犯罪を描く社会派ミステリーでありつつも、嘆かわしくも微笑ましい登場人物たちが超可愛い(おっさんだけど)。 プロットはもちろん、文章を読ませる芸当も上手。ユーモアも小気味よく、さすがはベテランの作家先生です。どなたでも読んでもらえる、楽しいミステリーでした。 本作はあまりにもキャラクターたちが可愛いので、個々レビューしちゃいます。 ○新聞記者:弘之 昭和のバリバリの新聞記者、ただしそれは過去のこと。 仕事場で戦ってきた男の悲哀。時代は変わりましたが、気持ちわかるなぁ。同じおっさんとして、読みながら応援しちゃいました。 ○銭湯主人:邦明 可愛すぎ。愛媛弁が良いんですよ。「これ、な~んぞっ」とか、最高! こんな人が友達なら、一緒に楽しく過ごせるでしょうね。 ○銭湯釜焚き係:吾郎 これまた可愛すぎ。セリフ、行動、何もかも人柄の良さがにじみ出ている。 前向きなところが素敵、一緒に居酒屋でいっぱい呑みたくなる人。 ○骨董屋跡継ぎ:富夫 9割の男は、こんなもんですよ(私も含め)。親近感、愛着があって大好きですね。 素寒貧で影響力もない、もう人生の終焉が見えつつある彼らが、とある事件をもとに逆転のバラッドをしたためていく。イケメン、金持ちがカッコイイのはわかりますが、こんなおっさんたちも十分絵になる! カッコいいんです。 そして本作は、社会派小説としても良くできてます。 最初は半沢直樹かと思いましたが、中盤からに厚みがでてくる展開に。登場人物もどんどん生き生きと活躍していく様は、読んでいてスカッとしますね~ そのままドラマ化できるような、素晴らしいエンタメミステリーでした。 ■きっと共感できる書評 最近はネットニュースに個人の考えや意見をコメントできるようになりましたね。 例えどんな悪事であっても、様々な背景やいろんな人の感情があって起きた事件はず。しかしコメントする人たちは、安全な場所から正義を振りかざし、当然のように断罪するコメントばかりです。 罪を犯せば罰が与えられるのだから、それでいいでしょうに。親や子ども、友人知人がそれを見てどう感じるか、考えたことはないのでしょうか。 きっと本作に出てくる彼らなら、どうすればより良い社会に改善できるかなど、前向きな提案や行動をしてくれるでしょう。自分も大した社会貢献ができてないダメ親父ですが、こんなカッコいいおっさんになりたいと思いました。
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松山市街の銭湯で病院の不正融資に絡む殺人事件の真相を暴くため作戦が練られる。新聞記者や釜焚きの吾郎、詐欺師のタツなどそれぞれが力を合わせ、不正を暴き真実に迫る。そしてヤクザから資金を掠め取る。最後は胸のすくような展開。 骨董店の主人や新聞記者の知的障害者の兄の存在がこの小説を暖か...
松山市街の銭湯で病院の不正融資に絡む殺人事件の真相を暴くため作戦が練られる。新聞記者や釜焚きの吾郎、詐欺師のタツなどそれぞれが力を合わせ、不正を暴き真実に迫る。そしてヤクザから資金を掠め取る。最後は胸のすくような展開。 骨董店の主人や新聞記者の知的障害者の兄の存在がこの小説を暖かく支えていて(事件ももちろん面白いが)、読後感がとてもいい。
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宇佐美まことの逆転のバラッドを読みました。 銀行員が不正融資に気がつき、ヤクザに脅されて誤って川に落ちてしまいました。 主人公は、みなと湯という潰れかけた銭湯に集まる幼なじみで、1人は全国白新聞記者だったのですが、地元に帰ってきました。そこに集まる仲間たちのもとに、亡くなった銀行...
宇佐美まことの逆転のバラッドを読みました。 銀行員が不正融資に気がつき、ヤクザに脅されて誤って川に落ちてしまいました。 主人公は、みなと湯という潰れかけた銭湯に集まる幼なじみで、1人は全国白新聞記者だったのですが、地元に帰ってきました。そこに集まる仲間たちのもとに、亡くなった銀行員の恋人と言う女性が相談にやってきました。 そこからみんなで協力して不正を暴いていくのですが、最後はどんでん返しで面白かったです。
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アラ還オヤジたちが巨悪に立ち向かう姿に応援したくなる。 ひとりの銀行員の死に疑問を持つことから始まった。 みなと湯の融資の為に親身になってくれた彼が何故という疑問から常連客である新聞記者の宮武が動く。 病院の不正融資を計画した金融ブローカー絡みだけでなく、難病治療においての問題...
アラ還オヤジたちが巨悪に立ち向かう姿に応援したくなる。 ひとりの銀行員の死に疑問を持つことから始まった。 みなと湯の融資の為に親身になってくれた彼が何故という疑問から常連客である新聞記者の宮武が動く。 病院の不正融資を計画した金融ブローカー絡みだけでなく、難病治療においての問題など背後には人間の欲望、邪念、自己保身、傲慢さ、脆弱さなど数々の感情が溢れていた。 アラ還オヤジたちの家庭の在り方などもまた興味深くて楽しみながら読み進めた。 しかし、元チンピラヤクザで、みなと湯の釜焚きで、へたくそな手品師で、天狗堂に出入りして玩具や古道具に歓声を上げる無邪気な男にやられたなぁ。
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導入が少し長い気はするが、最高のプロットで還暦間際のみなと湯で交錯する男たちの人生と哀愁の描き方が抜群に上手い。巨悪と対峙する新聞記者の弘之が、人生を振り返り、省みなかった自分を取り戻していく様は、多くの団塊世代や少し下の世代の男性の共感を呼ぶと思う。宇佐美氏の作品の面白さを十二...
導入が少し長い気はするが、最高のプロットで還暦間際のみなと湯で交錯する男たちの人生と哀愁の描き方が抜群に上手い。巨悪と対峙する新聞記者の弘之が、人生を振り返り、省みなかった自分を取り戻していく様は、多くの団塊世代や少し下の世代の男性の共感を呼ぶと思う。宇佐美氏の作品の面白さを十二分に堪能できる傑作。
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地方の町で親しまれていた銭湯への融資を担当していた銀行員が事故死した。順調に進んでいたはずの融資も下りず、彼の死に不審を抱きだす新聞記者の宮武が調査を始めようとしたところ、銀行員の婚約者だという女性が訪れる。そこから判明する巨悪と、それに立ち向かおうとする者たちのわくわくするよう...
地方の町で親しまれていた銭湯への融資を担当していた銀行員が事故死した。順調に進んでいたはずの融資も下りず、彼の死に不審を抱きだす新聞記者の宮武が調査を始めようとしたところ、銀行員の婚約者だという女性が訪れる。そこから判明する巨悪と、それに立ち向かおうとする者たちのわくわくするようなサスペンス感溢れるミステリです。 地方の町でくすぶるように、平穏だけれど刺激のない生活を送っている老年に差し掛かった男性たち。たいした力もない彼らなのだけれど、安穏とせずに立ち上がる姿に力づけられます。そしてそれまで自分自身の姿すらを見ようとしていなかった宮武が、「人間」というものをしっかりと見られるようになっていくのも印象的です。人間はいつだって成長しようと思えばできるのですね。 さて、巨悪に対していったいどのように立ち向かうのか。そしてあの人の本当の目的は何だったのか。驚きのトリックもあり、最後まで胸がすくような読み心地の作品でした。
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