友情を哲学する の商品レビュー
では結局友情をどう捉えるかのヒントが欲しかった。 文章が長くて難解。 けれど、アリストテレスとかそんな時代から友情について考えられてきたことが面白い。友情が市民権を得ている男性によるものだったことは知らなかった。現代の友情論がそれにしては語られなすぎであると思う。
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友情は多様な形があるという前提のもと、7人の哲学者がそれぞれ思う「友情」について説明がされている。その中で共感できるものとできないものがあった。共感できたものを書いておく。 ⭐︎カント カントは、友情は、引力としての愛と斥力としての尊敬が均衡することによって成立すると考える。愛...
友情は多様な形があるという前提のもと、7人の哲学者がそれぞれ思う「友情」について説明がされている。その中で共感できるものとできないものがあった。共感できたものを書いておく。 ⭐︎カント カントは、友情は、引力としての愛と斥力としての尊敬が均衡することによって成立すると考える。愛とは、「他者の目的を自分の目的とする感情、一つになろうとする感情」で、尊敬とは「他者が思い通りにならないということを認識し、自分の目的のために利用せず、自律性を尊重すること」。この均衡を保つことに関しては、友情だけでなく、家族や恋人との関係においても重要だと思う。 友情には、秘密を打ち明けられることが1つの条件として考えられるというのもしっくりきた。人はそもそも自分の抱える秘密を聞いてもらいたい欲望があり、それを果たすには、容易に他人に秘密を漏らさないと分かっている、バラしてしまいたい欲を律することができる人(=尊敬の関係がある)であることが大事。 自律的である人しか、友情を構築することができないという厳しい主張でもある。 実際、秘密を守ってくれる友人が何人もいるので、私は居心地よく自分の考えや経験を話して共有できる。それに私もこれは言ってほしくなさそうだということは、他の人に言わない。 ⭐︎ボーヴォワール 女性同士の友情に関し、男性といかに違うかが論じられていた。 女性は、社会的に女らしさを求められていて、その道徳規範を強く意識している。その道徳規範を確かめるために、考え出すために、他の女性を批判したり論評するようなことが起こってしまいがちである。 →だから、女性同士の方が友情がドロドロしがちなのか(規範と評価が過剰に介入する関係になりやすい)。女らしさを求めるこの社会がそうさせている。 男性中心社会にどのように対処するかや、打ち明け話をしあうことで女性同士は結束し、男の価値に優る価値を備えた世界を作り出そうとする。 一方男性は男らしさという一つの規範にまとめられることなく、それぞれが違った理念や夢を掲げているので、それぞれの生き様を語り合うことができるという。その資格が最初から与えられている。 ⭐︎マッキンタイヤ 友人との対話が重要だと説いている。対話をたくさんして助言を求めることが大切。 対話を通して人生が少し整っていく感じ!! もう会わないような人も友人だと定義できると考えるニーチェも印象的だった。「星の友情」と表現しているのが美しい。私と友達が、太陽系の惑星だと考えると、決して会うことはできなくても太陽系という大きな秩序のなかに属しているといい関係性は残る。惑星同士は並走するような時期も、離れるような時期もある。 そのある種の繋がりも、また友情の一つ。 私も海外に住んでいる友達で、きっともう会わないだろう人はいるけれど、その人たちが地球のどこかで生きているということが、力になる!
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「友だち地獄」、「伝統的な友情観」といったものを打破するために複数の哲学者の友情観を紹介していく本。有名マンガも例として出されてて分かりやすくはしてくれている。個人的にはあっても無くてもくらいの感じだった。 カント、ヴェイユの友情観に登場する「自律性」が俺の中ではかなり大事なん...
「友だち地獄」、「伝統的な友情観」といったものを打破するために複数の哲学者の友情観を紹介していく本。有名マンガも例として出されてて分かりやすくはしてくれている。個人的にはあっても無くてもくらいの感じだった。 カント、ヴェイユの友情観に登場する「自律性」が俺の中ではかなり大事なんだと認識できた。というかどこまでいっても自分に矢印が向いてるのが俺の個性で、長所でもあり短所でもあるんだろうなと。なんなら読み進めていくと最後マッキンタイアのところで、「自律はケアとセットで考えられなければならない」と、自分にフォーカスを当て過ぎなことを諌められた気分。恵まれていることが当たり前になり過ぎて、今の環境に感謝して生きることを忘れていたと自戒。 とはいえ、カント/ヴェイユの部分で出てきた刺さった言葉を引用。本読まないとあんま意味分からないけど。 「嘘をつくことは道徳的な義務に反するが、友達を守るために戦うことは義務に反しない。」P85 「もしいつか、真の愛情が与えられる日が来るとしたら、そのときには、内なる孤独と友情との間に対立はなくなっているだろう」P144 急いで読んだため雑理解過ぎるので、もう一度くらい読みたい。
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読みやすい、それぞれの哲学者から引用して友情の形を推定、定義していく 一番しっくりきたのは、ニーチェとマッキンタイアで、 ニーチェは、人間は友人を理解しきれずむしろ理解していると誤解することは友人の未知な部分を既知なものに置き換えてしまう失礼なこと、理想なのはそれぞれが苦悩に打...
読みやすい、それぞれの哲学者から引用して友情の形を推定、定義していく 一番しっくりきたのは、ニーチェとマッキンタイアで、 ニーチェは、人間は友人を理解しきれずむしろ理解していると誤解することは友人の未知な部分を既知なものに置き換えてしまう失礼なこと、理想なのはそれぞれが苦悩に打ち克てるようになる関係にあること(支え合うイメージでもいいしライバルでもいい) マッキンタイアは、自律性を大事にする他哲学者と異なり、障碍者を例に、人は少なからず依存しあっており、依存でも善を開花させるような依存は問題ないと。 筆者の言うとおり色んな形があるため厳密な定義は必要ないと思うが、理想的な人間関係を言語化して列挙してもらうのは気持ちいいし面白かった
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図書館で借りてきた本!!読み終えてから少し経ってしまったので新鮮な感想ではない…ぐぬぬ〜。 古代ローマから現代までの哲学者7人による友情感を学べちゃうよ!読みやすいしお得感がどっさり!! 最近の漫画のキャラクターを例にあげながら解説してくれているのでとてもわかりやすいです。 ア...
図書館で借りてきた本!!読み終えてから少し経ってしまったので新鮮な感想ではない…ぐぬぬ〜。 古代ローマから現代までの哲学者7人による友情感を学べちゃうよ!読みやすいしお得感がどっさり!! 最近の漫画のキャラクターを例にあげながら解説してくれているのでとてもわかりやすいです。 アリストテレスはわかる〜って感じだし、この前借りようかと思って手に取ったけど難しそうでやめた「重力と恩寵」のヴェイユの章があるのが個人的に良かった!! 全体的にどの章も良かったんだけど、あまりメモらずさらさら〜っと読んでしまったのでいつかまた再読したいと思う!! 【まなびメモ】 43:善良さを発揮できる人は、まるで友達にたいして接するように、自分自身にたいして配慮し自分の善を願える人。 そうした人だけが自分の善良さを発揮でき、そういう者同士が善良さに基づく友情を交わすことができる。 そうだとすると、善良さに基づく友情は、まず先行して自分自身との友情が前提にあり、他者を愛する前に自分を愛さなければならない。 自分を愛さなければ善良さを発揮することは不可能だからだ。(善良さに基づく友情=もっとも崩れにくい、あるべき形の友情)
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『恋愛の哲学』を読んだ後、これを読む。 いろんな考えがあるけど、2冊読んで、ひとつ大事だと思ったことは、 「私」は自立した人でないといけない。 自立して、基本的には何でもかんでも人に依存しないこと。 (ただし、いつ何時でもというわけではない。状況による) 悪い依存とは、片...
『恋愛の哲学』を読んだ後、これを読む。 いろんな考えがあるけど、2冊読んで、ひとつ大事だと思ったことは、 「私」は自立した人でないといけない。 自立して、基本的には何でもかんでも人に依存しないこと。 (ただし、いつ何時でもというわけではない。状況による) 悪い依存とは、片方がもう片方の人の時間や気持ちを搾取することだと思う。 とにかく、釣り合わない関係はよくない。 愛するということについて、まだわからない。 まだ、これだという答えは出ないけれど、死ぬまでに答えが見つけられたらいいなぁと思う。 ただ、自分がこうだと思ったところで、自分以外の人が別の考えだったり、特に何も考えてなかったら、結局のところ、うまくいかない。 とりあえず、最も興味があるのは、ボーヴォワールの『第二の性』で、購入したので、読みたい。
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読みやすくて面白かった!この本を元にしたbook campでさらに理解が増した。友情=人間関係で、小さい頃からずっと形を変えてそばにいるのに、ちゃんと教わってないって不思議な存在だよなあ。友情の形は色々。
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昔の哲学者達が当たり前のように男尊女卑でおもろい それも当時の社会の影響だろうけど 今は女性の立場を強める動きがあるけど、最終ゴールは性差が語られなくなることなのだろうか アドラーとかの読み過ぎて自律を重視し過ぎていたけれど、友達を必要とする弱さ(?)との矛盾について考えられた...
昔の哲学者達が当たり前のように男尊女卑でおもろい それも当時の社会の影響だろうけど 今は女性の立場を強める動きがあるけど、最終ゴールは性差が語られなくなることなのだろうか アドラーとかの読み過ぎて自律を重視し過ぎていたけれど、友達を必要とする弱さ(?)との矛盾について考えられたのはとても良かった 漫画もやっぱり素晴らしいよね
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ポッドキャストでお話されているのと、面白そうな本いっぱい出しているんだなーと思い、興味があった戸谷洋志さん。 とりあえずタイトルに惹かれて目についたこちらを購入してみた。 古代から現代までの哲学者たちの考えた「友情とは」を、現代の漫画を補助線にしながら紹介していく、ふわっとやさ...
ポッドキャストでお話されているのと、面白そうな本いっぱい出しているんだなーと思い、興味があった戸谷洋志さん。 とりあえずタイトルに惹かれて目についたこちらを購入してみた。 古代から現代までの哲学者たちの考えた「友情とは」を、現代の漫画を補助線にしながら紹介していく、ふわっとやさしく哲学に触れる内容。 そもそも友情とはなんなのか? 私は友達が多い方ではないし、(なんならあんまりいない方だと思う…)幸運なことに若い頃から友達同士のトラブルや悩みなど、あまりなかったので、友情について深く考えたことはなかった。 プロローグから毎日一章ずつ、スラスラ面白く読みながら、自分の友情観に照らし合わせたり、好きな漫画のシーンを自分なりに当てはめて楽しんだ。 特に第六章のフーコー、友情と恋愛の違いは何か、は、今まで自分が見知ってきたのとは全然違う角度から友情について語られており、自分の基礎となる土台をそもそもの力で揺るがす、これぞ哲学だなぁと目が開かれる感覚を味わった。 全編本当に面白くて、なんならこの本について読んだ人とめちゃくちゃ語りたい!とか無邪気に楽しんでいたのだが、エピローグの下記の文章が思いがけず胸に迫り、自分でもよく分からないうちに涙腺が決壊していた。 私たちは一人では生きていけない。私たちは弱く、傷つきやすい。しかし、だからといって、他者から支配され、他者に保護され、他者の言いなりにならざるをえないわけではない。私たちは不完全で、無力で、失敗を繰り返す。それでも、他者から対等な存在として認められ、誰かの-友達の-力になることもできる。 そうした可能性は誰にでもあるのだ。 (264頁) いったん通読して本を閉じるまで、どこで涙が出てきたのか、そもそもなんで泣きたい気持ちになったのか、全然分からなかった。もう一度読み返して、たぶんここだな、と思ったのがこのくだり。 確かに著者の書き方は多少エモーショナルなんだが、何故だかよく分からないけどこの文章に、自分だけではなく多くの人間の悩みや苦しみ、孤独感もろとも、まるっと肯定されたような気持ちになったからなのかなと思う。 自分の心の琴線にこういう言説がグイグイ触れてくるんだという事実にも驚いたし、新しい自分を知ったような気持ちにもなった。 …こう言うのがあるから読書は面白いんだよなぁ。 戸谷洋志さんの本は本当にたくさん出ているので、他のも読んでみよう。
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時代と共にアプローチが変わっていった、友情に対する哲学的問い。アリストテレスから始まり、マッキンタイアで締める。それは友情への捉え方がどのようにアップデートしていったか、ではなく、どのような視点が増えていったか、をポイントにしてまとめている。全体の流れがわかりやすい。 それぞ...
時代と共にアプローチが変わっていった、友情に対する哲学的問い。アリストテレスから始まり、マッキンタイアで締める。それは友情への捉え方がどのようにアップデートしていったか、ではなく、どのような視点が増えていったか、をポイントにしてまとめている。全体の流れがわかりやすい。 それぞれのセクションで参考とされるマンガも、理解を助けてくれる。これは著者の意図を感じるが、紹介されるマンガも、刊行順が古い→新しい作品となっている。雑に論じると、マンガの友情も時代と共に様々な視点を取り入れていった、とも言えるが、確実に言えるのは、表現の多様性は、フィクションというストーリーにて多くの人々に届けることができるのだ。 読みたいマンガも増やしてくれるし、この本を読んで欲しい人を思い浮かべやすい、良い本であった。
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