スキマワラシ の商品レビュー
2026.02.13 ★3.3 古道具店の兄弟と飼い犬、芸術家の女性を巡る家族のファンタジー。 兄の古道具店を手伝う弟、散多(さんた)は特にこれまでの人生で役に立ったことのない不思議な力を持っていた。 恩田陸得意のファンタジー、と期待値が高かったからか、ふんわりとゆるい雰...
2026.02.13 ★3.3 古道具店の兄弟と飼い犬、芸術家の女性を巡る家族のファンタジー。 兄の古道具店を手伝う弟、散多(さんた)は特にこれまでの人生で役に立ったことのない不思議な力を持っていた。 恩田陸得意のファンタジー、と期待値が高かったからか、ふんわりとゆるい雰囲気の、何が言いたいのかよく分からないまま終わってしまった。 何のために白いワンピースの女の子は現れ、散多は何故両親に会えたのか、その理由付けがもう少し固くあって欲しかったかと。 ↓↓↓内容↓↓↓ 白いワンピースに、麦わら帽子。廃ビルに現れる都市伝説の“少女”とは?――太郎と散多は古道具店を営む兄弟。ものに触れるとそこに宿る記憶が見えるという散多は、古いタイルからこれまでにないほど強烈なイメージを受ける。そこに映し出されたのは幼い頃に亡くした両親の姿だった。タイルと両親にまつわる謎と、廃ビルで目撃された少女の都市伝説が交差するとき、時を越えた物語の扉が開く……。再開発予定の地方都市を舞台に、兄弟のひと夏の不思議な冒険を描くファンタジックミステリー長編。
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散多は、兄の営む古道具屋を手伝っている。 時々、古いものの持つ記憶が一瞬見えてしまうこともあるが、兄との古道具屋暮らしに問題はない。 最近一部都市伝説マニアを騒がせている、廃ビルや解体工事現場に現れるという少女に散多も遭遇し、仮にスキマワラシと名付け、その動向を気にしたりもする。 スキマワラシは、座敷童とは違い、時間や空間の隙間に現れるのではないかと思われ、その出現パターンを分析したりもするのだが…。 散多が最近強く反応するのが、古いホテルを解体した時の廃材だったタイルを使った二次作品。 いろいろなイメージを強制的に受け取らされ、そして自分の両親の若いころの姿をそこに見つける。 タイルと両親の関係は? 大きく2つの謎があるのだが、この兄弟、決して焦ったり根を詰めたりしない。 堅実に日常を送りながら、余った時間で考えたり行動したりするので、話のテンポとしては決して良いとは言えないのだけれど、なぜだか「ふんふん」と打ち明け話を聞くように読まされてしまう。 青果店勤務の傍らアーティスト活動をしている醍醐覇南子(だいごはなこ)と知り合ったことから、古道具を使ったアート作品制作の話が持ち上がる。 醍醐覇南子と犬のジロー(またはナット)、スキマワラシ、タイルの謎が呼び合うかのようにひとつの場所に彼らを招く。 面白かった、と、最初に言っておこう。 私はこの作品好き、と。 でも、嫌いな人も多いだろうということはわかる。 まず、謎の解明が中途半端というか、それは解明じゃないよ! スキマワラシはなぜあの人を探して、なぜそれを渡したの? 散多の能力はなぜもたらされたの? そしてその名前は結局どこから出てきたのが最初なの?(無限ループじゃん) で、タイルは何を訴えたかったの? 作品の出来不出来で言うと、不出来と言わざるを得ない。 でも、それでも面白く読めたのだから、私との相性はよかったのだろう。 作者からポーンと放り出された先にあったのは、青空の下の風通しのいい原っぱだったという読後感。 伝わりにくいたとえですが。
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ちょっとテンポが悪く感じました。 終盤はキリのよい回数で連載終了を強いられている連載漫画のような急展開。 恩田陸さんの作品では珍しく自分の好みに合いませんでした。
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恩田陸作品に共通する不穏な感覚、久しぶりに読んで、やっぱり不穏で不気味だった。 スキマワラシたちは何のメタファーだったんだろう? 太郎と散多とハナコの話。
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白いワンピースと麦わら帽子、水色の胴乱、モノクロの花。不気味なんだけど気になる都市伝説。 主人公の独白でストーリーが進む。突然読み手側に呼びかけられたり、いつもの恩田陸作品とは違う?と戸惑いを感じるけど、読み進めるとそれにも慣れて、引き込まれる。 目が合う・引出し、押入れから出...
白いワンピースと麦わら帽子、水色の胴乱、モノクロの花。不気味なんだけど気になる都市伝説。 主人公の独白でストーリーが進む。突然読み手側に呼びかけられたり、いつもの恩田陸作品とは違う?と戸惑いを感じるけど、読み進めるとそれにも慣れて、引き込まれる。 目が合う・引出し、押入れから出てくる・こちらに向かってくる…得体のしれない不気味な存在との邂逅を書かせたら敵なしの恩田節が炸裂。 どの季節に読んでも引き込まれるストーリーではあるけど、作中出てくるキーアイテムが夏を連想するものが多いので、残暑厳しいこの時期に読むのが良。
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図書室。夏と恩田陸を感じたくて。 蜜蜂と遠雷、springの時も感じたけれど、恩田陸作品に冗長なものが増えたような気がする。私が入り込めていないだけかもしれないが。 ただ、夏は感じられた。
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表紙がイラストかわいいと思って購入。 夏を感じたくて読んだ一冊。 なかなかに長編だったけどスイスイ読めて面白かった。ちょいホラーな感じもあったけど、最後はほっこりする作品。
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久々に恩田陸作品を読んだら、元々抱いていた著者の作品イメージよりも清々しい作品で、表紙のイラストイメージがとてもしっくり。 少し怖い雰囲気や悲しいエピソードも含まれるが、主人公兄弟含め登場人物がおだやかで安定感があり、割とゆっくりした気分で楽しめた。 全体的に、理不尽な裏切りや悲劇的な結末はないだろうな、となんとなく安心できる雰囲気が漂っている。 (恩田陸さんの本の中には、不穏な読了感になる作品もあるので、警戒しすぎていた分そんな感想になったのかも。) 登場人物の心情や人や物の捉え方がすごくしっくり描かれていて、現実的でないストーリーでも、ストンとくる。
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読みやすくて、どんどん伏線が回収されていくから一気に読んでしまった。 全体的に不穏で、不気味な空気が静かに流れていて、でもそれがやりすぎじゃなくてちょうど心地いい。 あの土地の記憶とか、人の営みのなかに何かが棲んでるような雰囲気や、土着的でミステリアスな世界観だけれど、どこか懐...
読みやすくて、どんどん伏線が回収されていくから一気に読んでしまった。 全体的に不穏で、不気味な空気が静かに流れていて、でもそれがやりすぎじゃなくてちょうど心地いい。 あの土地の記憶とか、人の営みのなかに何かが棲んでるような雰囲気や、土着的でミステリアスな世界観だけれど、どこか懐かしさも感じる説明のつかない気味悪さがじわじわ残る感じが私は好きでした。 夏に読むのがぴったりで、夏イチで買ってよかったと思える一冊だった。面白かったです!
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