イラストでわかるやさしい物理学 の商品レビュー
物理学、物理法則のカタログのような仕立てでイラスト満載で一見分かりやすそうなのだが、解説自体は専門用語をそのまま用いているので私の様な物理に不慣れな人間には、ふわっと面白そうだなと感想を持てても、論理を掴むには難易度は高め。 例えば、太陽系における各惑星の公転周期の2乗と、天文...
物理学、物理法則のカタログのような仕立てでイラスト満載で一見分かりやすそうなのだが、解説自体は専門用語をそのまま用いているので私の様な物理に不慣れな人間には、ふわっと面白そうだなと感想を持てても、論理を掴むには難易度は高め。 例えば、太陽系における各惑星の公転周期の2乗と、天文単位で測った公転軌道の長半径の3乗は、ケプラーの第3法則が示す通り、直線上に並ぶ。ケプラーの第3法則は図表で解説される。気づくと太陽系と惑星の位置関係や惑星の軌道のイラストを見ながらボーっとしてしまう始末(この辺は個人の資質による所が大きいので、本書の良し悪しではなく、私自身の問題)。 アインシュタインの理論の多くは、思考実験、つまり実際には実験をせずに条件などを簡単にして実験で起こると考えられる結果を理論的に推論してみることから生まれたもので、後になって数学的に証明されたものが多いという。所謂、理論物理か実験物理の違いだと思うが、改めて、この思考実験というのは哲学と物理学の共通点ではないかと感じた次第である。
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