脳の闇 の商品レビュー
いつも納得の文章。頭が良い人ならではの無駄がないしのめりこめる。今までになく、中野氏の幼少期も回顧するエッセイ的要素が入り込んでいる。自分の恥部?を曝け出す事でフェアでいようとする姿勢に好感がもてる。
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※このレビューにはネタバレを含みます
親の背中をさした子の話が心に残る。 既婚者としりながらアプローチしてくる男性、ファンレター、、、有名になると大変ですね。カッサンドラのたとえ、面白いですね。 この本で承認欲求のファンレター減ったか知りたい。
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もう少し学術的なことが書いてあるのかと思ったら、中野さんが常々思っていることを書いたエッセイ風の内容で、タイトルから想像していたのと違った。
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とても興味深い内容だった。この類の本を読んでいると、自分ではなく、「あーだからあの人は嫌われるんだ」と身近な人を当てはめてしまう。これも私の脳の闇かも。 随所に知らない単語が出てくるので、ネットで調べる。さすが中野信子だ。難しい(?)単語を取り入れることで、文章の効率化を図ってい...
とても興味深い内容だった。この類の本を読んでいると、自分ではなく、「あーだからあの人は嫌われるんだ」と身近な人を当てはめてしまう。これも私の脳の闇かも。 随所に知らない単語が出てくるので、ネットで調べる。さすが中野信子だ。難しい(?)単語を取り入れることで、文章の効率化を図っている。ま、それは置いておいて・・・。 一気読みは無理だが、楽しく読めた。 ただ、もう一度読み返した方が身に着くかも知れない。内容を頭のどこかに留めておけば、相手を分析すると言う楽しみが増えるだろう。
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脳科学者の著者が、雑誌に連載した論考をまとめ、脳科学から自身の半生までを綴ったバラエティに富んだ一冊。 いくつか留めておきたい片句が。 第二章『脳は、自由を嫌う』で、脳は自由が嫌いなのだと論じ、政治家などに対し、論理的な根拠もなく、この人に味方したいなどという気持ちを感じたら、「...
脳科学者の著者が、雑誌に連載した論考をまとめ、脳科学から自身の半生までを綴ったバラエティに富んだ一冊。 いくつか留めておきたい片句が。 第二章『脳は、自由を嫌う』で、脳は自由が嫌いなのだと論じ、政治家などに対し、論理的な根拠もなく、この人に味方したいなどという気持ちを感じたら、「これは脳に仕掛けられた罠かもしれないと、立ち止まるくせをつけて欲しい。その人が正しいわけでもなんでもなく、ただ脳内麻薬を分泌させられているだけなのだから」と、警告する。 おりしも統一地方選挙のただなかであるし、心に留めておきたい文言だろう。 第三章『正義中毒』では、誰しもが陥る正義中毒について論じる。 「ネットなどで第三者がさしたる根拠もなく他人を断罪してしまえるのは、正義の執行自体が快感であることに加え、他人を『あいつはダメだ』と下げることによって、相対的に自分が置かれている階層が高くみえるからである」 著者はこの快感にハマってしまうことを「正義中毒」と読んでいる。 第八章『言語と時間について』では、言語を持っている特殊な生物である我々は、思考の上で時間軸に沿った移動が出来る、と。 未来や過去を思えるゆえ、過去を思い出して現在に役立てたり出来る一方で、未来を悲観して不安に苛まれたりしている。 少子化が未来を悲観してというのが理由なら、世代を超えた緩慢な自殺と言っても言い過ぎではないかもと、まで著者は言っているが。
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脳の仕組みを知って仕事ができるようになる考え方を知ること目的に読みました。そもそも脳は、怠けたがる臓器であり、「疑う」「慣れた考え方を捨てる」といった場面では、脳に大きな負荷がかかることを知りました。また、自分で考えず、誰かからの命令にそのまま従おうとするのは、脳の本質とも言える...
脳の仕組みを知って仕事ができるようになる考え方を知ること目的に読みました。そもそも脳は、怠けたがる臓器であり、「疑う」「慣れた考え方を捨てる」といった場面では、脳に大きな負荷がかかることを知りました。また、自分で考えず、誰かからの命令にそのまま従おうとするのは、脳の本質とも言えるとのことです。「弱り目に祟り目」という諺の通り、気弱になっている時の脳は自分自身の計算よりも、他者からの不確かな情報を優先しやすい。つまり、騙されやすい状態にあることに注意が必要です。コミュニケーション力とは、単なる言語の運用能力(+それに付随する振る舞いのテンプレ)のことではないかと著者は言います。それが正しいかどうかは分かりませんが、言語の運用スキルを上げる努力をしたいです。
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脳の仕組みなどについて記載があると思ったのですが、読んでみたらあまりそういうものではなかったのが残念でした。自分がバカなせいかもしれませんが、、、
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わたしにとっては、第一章だけでもう十分すぎるくらい買う価値があったと思った。中野さんはテレビでときどき見るくらいでもちろん一回も会ったことないし著書も初めて読んだけれど、第一章をとにかく何回も読んで、一つ一つの文章を噛み締めて、その結果フルマラソンを15回並走してもらったくらい...
わたしにとっては、第一章だけでもう十分すぎるくらい買う価値があったと思った。中野さんはテレビでときどき見るくらいでもちろん一回も会ったことないし著書も初めて読んだけれど、第一章をとにかく何回も読んで、一つ一つの文章を噛み締めて、その結果フルマラソンを15回並走してもらったくらいの心理的距離感と一方的信頼感を寄せるに至った。久しぶりにマーカーで線を引きながら本を読んだ。読み終わったあとに売る可能性が少しでもあったら書き込めないけれど、これは売る可能性なし。 ところどころ驚くほどの辛口が飛び出す。「この本はバカにはわからない」「私はバカが嫌いです」などバサバサ斬りまくっていて、(自分がバカ側かどうかはさておいて)読んでいて痛快だった。中野さんが自分自身の脆さと対峙した体験、対象のない不安を抱えながら生き続ける辛さとその対処方法。脳科学の専門家だから、高学歴だから、と偉そうに上から訥々と語るだけではなくそういった実体験も真摯に明かしていて、すさまじい知識と文才の奥にある繊細な人間味のようなものが垣間見えた。頭の良さがちょっとあまりにすごすぎて「親近感を持った」とはとてもじゃないが言えないけれど、あぁ、同じ人間なんだなぁと当たり前のことをしみじみと思った。他の本も読んでみたい。 あと、帯の写真、目の笑ってなさが異次元。モナリザかな?
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8章で構成されており、それぞれテーマが違うので気になる章から読むといいと思う。 個人的には言語と時間についての章が興味深かった。
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面白かった。普段モヤモヤと感じている自分の理性と感情のギャップの差など深淵にまで掘り下げている。人から浴びせられる批判は、防弾ガラスが自分を守ってくれるイメージを思い描く訓練をして、受け入れる必要がない。動揺してアウトプットの質が落ちるくらいならいくら筋が通っていても受け入れる必...
面白かった。普段モヤモヤと感じている自分の理性と感情のギャップの差など深淵にまで掘り下げている。人から浴びせられる批判は、防弾ガラスが自分を守ってくれるイメージを思い描く訓練をして、受け入れる必要がない。動揺してアウトプットの質が落ちるくらいならいくら筋が通っていても受け入れる必要はない。本当にそう思う。筋が通っていなければ元々気にならないけど、筋が通っている批判も、こちらの精神に悪影響を及ぼすものであればなんの生産性もない。 世界に広く生存し繁殖に成功しているナマコと人間の生存戦略の違いについての考察も面白い。キャリア構築のプレッシャーや子育てとの両立、教育資金と老後資金に悩む毎日よりナマコのように生きても生存できるのであればそのほうが幸せなのでは。
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