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インヴェンション・オブ・サウンド の商品レビュー

3.6

17件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    5

  3. 3つ

    5

  4. 2つ

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2024/06/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

加害者と被害者の語りが交互に書かれ、その上で過去や記憶(妄想)に飛びまくるのでなかなか面倒だった。 『ファイトクラブ』のフィンチャー繋がりで『ゲーム』のようなオチだが、それが陰謀論にもリンクしていて、あとは悪意とグロと冷淡で皮肉的な結末。疲れたわ。

Posted byブクログ

2023/09/07

「ファイトクラブ」で当てた人らしくて。(そもそも20年以上も前?)それはいいと思う。 しかしその一匹のどじょうへのしがみつきが酷い。のか、「それでよし」と思ってそこから進歩進化しないのか、いかにも昔一発当てた人が20年経って書いてみてやりっぱなしで、誰も何も言えない言わないってい...

「ファイトクラブ」で当てた人らしくて。(そもそも20年以上も前?)それはいいと思う。 しかしその一匹のどじょうへのしがみつきが酷い。のか、「それでよし」と思ってそこから進歩進化しないのか、いかにも昔一発当てた人が20年経って書いてみてやりっぱなしで、誰も何も言えない言わないっていう本。まあ、映像的である。「映像的」というのは褒め言葉じゃないぞ。平面的と言えばいいのか?

Posted byブクログ

2023/06/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 最近友人と『ファイト・クラブ』の話をしていたタイミングで、本屋で新刊見つけてブチ上がって即買った。個人的にこういったストレートなサスペンスを読むのが久しぶりでそれだけでも楽しい上に、チャック・パラニューク節が炸裂しているので最高だった。  映画向けの効果音としての悲鳴をクリエイトする女性と、娘が行方不明の父親の2人の物語が並行して描かれていき、徐々に交差していく。いずれも退廃的かつ孤独なムードで、それぞれが拗らせていることを丁寧に描いている。前者の女性の方は効果音の悲鳴が実は凄惨な現場から生まれているという設定で、そしてその悲鳴が世界を壊していく。中二病的と言ってしまえばそれまでなんだけども、チャック・パラニュークの場合はその嫌な部分というのをとことん突き詰めてくるので、そこが並の作家とは違うところ。ビューが鮮明に浮かぶというか極めて映画的に思えた。父親の話はヴィジランテ物語となっており、こちらは SNSやYoutubeといった現代要素が取り込まれつつ、そういった大衆監視の合間をすり抜けていく当事者の怒りが生々しかった。終盤、物語がクロスしていくのに加えて、悲鳴がもたらすさらなる中二病的展開(陰謀論等)でドライブしまくるのがオモシロかった。そしてエンディングは極めて奇妙なホームドラマのような終わり方で腰を抜かした。次は短編集のリリースがあるらしいので、それも楽しみにしたい。

Posted byブクログ

2023/05/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

完璧な悲鳴を作り出す音響技師と失踪した娘を追い求める男。2人が交錯する時に世界が大きく崩れ落ちる。恐怖や怒りの感情ですらも消費するために虚構を作り出す現代の資本主義社会の構図が、モチーフとして物語のあちこちにリバーブしている。カミソリのような鋭い描画と、骨を砕くハンマーのような動詞主体の文体が力強く物語っていた。

Posted byブクログ

2023/05/12

チャック・パラニューク18年ぶりの邦訳は彼らしい怒りと狂気に満ちていました すごいです なにがすごいって私チャック・パラニューク初読ですからね 初読で冒頭から「彼らしい」とか言っちゃってますからね さすが通 そうね〜 分かる、分かるんだけどね おそらくこの文体と余白が魅力な...

チャック・パラニューク18年ぶりの邦訳は彼らしい怒りと狂気に満ちていました すごいです なにがすごいって私チャック・パラニューク初読ですからね 初読で冒頭から「彼らしい」とか言っちゃってますからね さすが通 そうね〜 分かる、分かるんだけどね おそらくこの文体と余白が魅力なんだろうなって これはがっちりした固定ファンがつくだろうなと思うし 読み取れなくはないんですよ 私だってね 通ですから ただやっぱりもう少し説明してくれないと読んでて疲れちゃいます 脳の体力がある人向けの世界観だなぁって 倍くらいのボリュームでやってくれた方が読みやすいだろうけど たぶんそれをやっちゃうとパラニュークじゃなくなっちゃうんだろうなぁ

Posted byブクログ

2023/05/11
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

狂気の音響技師ミッツィ、行方不明の娘を探すフォスター二人の視点で進みながらその運命が交差する。共振による授賞式会場の崩壊という滅びの周辺でいくつもの謎が繋がっていく。なかなかスッと頭に入りにくいストーリーで最後までモヤモヤしながら読了。 悲鳴をそのまま音響にする、まんま殺人が普通に行われるのが気持ち悪かった。

Posted byブクログ

2023/05/11

パラニュークはいつ読んでも狂ってる。この何ともいえない余韻は彼にしか出せないと思う。いまだにジェネレーションX世代の作家の影響力は群を抜いている。 個人的にはイギリスのパラニュークとも言われている新鋭作家Will Carverの翻訳も見たいかな。ブレット・イーストン・エリスっぽ...

パラニュークはいつ読んでも狂ってる。この何ともいえない余韻は彼にしか出せないと思う。いまだにジェネレーションX世代の作家の影響力は群を抜いている。 個人的にはイギリスのパラニュークとも言われている新鋭作家Will Carverの翻訳も見たいかな。ブレット・イーストン・エリスっぽくもあるらしいので興味がある。

Posted byブクログ

2023/05/07

すごく引き込まれて、ぐいぐい読めた。翻訳ものが苦手で、いつも読むのに手こずる私にしては驚くほどスムーズに。 だけど、終始、何が書かれているのかよくわからない。比喩は比喩なのだとわかるし、話の流れもわかるけど、何を書きたいのかがわからない。小説だからいいんだけど、荒唐無稽な印象が拭...

すごく引き込まれて、ぐいぐい読めた。翻訳ものが苦手で、いつも読むのに手こずる私にしては驚くほどスムーズに。 だけど、終始、何が書かれているのかよくわからない。比喩は比喩なのだとわかるし、話の流れもわかるけど、何を書きたいのかがわからない。小説だからいいんだけど、荒唐無稽な印象が拭えなくて、どうしても入り込めない。でもとても、映画に向いてそうなストーリーだなと思う。 嫌いじゃないけど、むしろ好きかもしれないけど、なんだったんだこれ、って感じ。 作者の狙いとしては、成功しているのかな。

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2023/05/12

娘を探し探す男と叫び声専門の音響技師の女。危険すぎる絶叫の演舞 #インヴェンションオブサウンド ■きっと読みたくなるレビュー この本は凄い、そして危険。 おそらく次世代以降の価値観や芸術観で、本を読む力がないと理解できない(おそらく私も十分に理解できていない)。起承転結もある...

娘を探し探す男と叫び声専門の音響技師の女。危険すぎる絶叫の演舞 #インヴェンションオブサウンド ■きっと読みたくなるレビュー この本は凄い、そして危険。 おそらく次世代以降の価値観や芸術観で、本を読む力がないと理解できない(おそらく私も十分に理解できていない)。起承転結もあるミステリーではあるけど、イメージとしてはもはや純文です。 本作のスゴイところは、狂気、暴力性がテーマになりつつも、直接的な描写は少ないところ。そして丁寧な説明やプロットで提示してくれず、ただ場面場面や1on1の会話を提示してくる。 怒りや激情を荒々しく表現するのではなく、もはや狂気は日常となってとり憑かれてしまう。しかも読者をほっとさせてくれる瞬間は一片もなく、クレイジーな世界観に閉じ込められる。 その理由は主役である二人がヤバすぎるんです。 フォスター:娘をさらった犯人を捜している、復讐のために文字通り命を懸けている男。 ミッツィ:人の悲鳴の音源を生業とする、薬物中毒の女。 彼らの常によくわからない行動や暴力行為によって、読み手の価値観が歪ませられる。もはや正しさの判断基準がわからなくなってしまう、狂気と絶望が極まる作品でしたね。 しかしこの独特の表現力は圧巻です、パンキッシュな読書体験をぜひ。 ■ぜっさん推しポイント 私はどこにでもいる平凡な一般人で、もちろんドラッグ、暴力、殺人などといった犯罪に関わったことはありません。まわりの人を不幸にしたくないですし、そもそも犯罪を犯すような勇気なんてありませんしね。 これまで数多くのミステリーで、殺人シーンを読んできたのですが、所詮はフィクションなのは分かってますし、作家先生も心情描写を丁寧に描くことはあっても、エグくは描きません。そのためリアルさは感じないんですよね。 ただ本書は違うんです。犯罪を犯す、人を殺めるというのは、こういう感じなのか… という、現実味のある体験ができてしまうのです。 貴重な経験をさせてもらえるんですが、なんともなんとも、恐ろしい本でした。

Posted byブクログ

2023/04/24

なに?これ? 一言で言うと、どこを目指しているのか、なにがいいたいのかわからない物語だったなぁ。登場人物だって少ないし、ややこしい関係性もないからわかりやすい筋書きなんだろうけれど、どうも理解しにくいお話だったな。

Posted byブクログ