ネット右翼になった父 の商品レビュー
まるで自分の父のことを書いているかのような内容だった 正確にいうと父はネット右翼的な発言はしないが、やはり筆者の父と同じ世代なのだろう 発言や行動が似ている 私も父をよく理解できず、息子なのにも関わらずどう接していいか分からない。 が、この本を読んで少し納得がいったし、今のうちに...
まるで自分の父のことを書いているかのような内容だった 正確にいうと父はネット右翼的な発言はしないが、やはり筆者の父と同じ世代なのだろう 発言や行動が似ている 私も父をよく理解できず、息子なのにも関わらずどう接していいか分からない。 が、この本を読んで少し納得がいったし、今のうちにどんなことでもいいからしっかり話しておこうと思った
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実家から帰る新幹線で読む本を電車の待ち時間に探していたら、先日Voicyで紹介されていたこちらを発見したので手に取った。 と、いうことで、買いたてホヤホヤのこの本を 新幹線待ちのホーム、 わりと軽い気持ちで読み始めた、ら…、 あかん、 コレ、泣いてしまうやつや…。 著者のお父...
実家から帰る新幹線で読む本を電車の待ち時間に探していたら、先日Voicyで紹介されていたこちらを発見したので手に取った。 と、いうことで、買いたてホヤホヤのこの本を 新幹線待ちのホーム、 わりと軽い気持ちで読み始めた、ら…、 あかん、 コレ、泣いてしまうやつや…。 著者のお父さまが亡くなる病床のシーンから始まるんだけど、ちょうどね、著者の方とわたしは世代が近いのよ。 で、状況的には、ついさっき駅まで送ってくれた父を、なんだかんだで思い出しちゃうのよ。 外で読むのは完全に失敗でした。 と、いうか絶対今この状況で読んだらダメなヤツだった。 でもやっぱり気になるので、 続きは少し落ち着いてから車内で。 女性や子供の貧困などをテーマにルポを書いているという著者の立場で読み進めると、お父さまの変節、このケースなら確かに「ああ、おとん、右傾化しちゃったな」「この人ちょっと無理だな」って感じてしまうのも頷ける。 ただ、どちらかと言えばちょっと右ぎみなわたしからすると、「え、ここでこんな風に書いちゃう?」「むしろあなたのバイアスが酷くない?」て思うところもあって、4章ぐらいまでは、釈然としない箇所が多々あった。 特に、ご自身でも書いていらっしゃるが、お父さまがお亡くなりになった直後に実際にwebメディアに寄稿した文章は、怒りと悲しみとやるせなさに任せたかなり一方的な内容になっているように感じて、率直に読むのがしんどかった。 さて、一端は右傾化してしまった父の死にあたって結構しんどい決めつけで父との分断、その原因を論じたものの、そのままの結論ではどうにも納得のいかなかった著者は、家族や親族、父の友人を巻き込みながらこの問題をときほぐしていく。 父をネット右翼にしたのははたして何だったのか?誰だったのか? 世界は複雑で、それを構成する人間も当たり前だけど複雑で、ごくごく近い視点から気に入らないところだけをフォーカスしてラベリングすることがどれだけ愚かなのかが読み終わった後にわかる。 そもそも右だの左だの、簡単な2項対立で、世界を、人間を分けられるほど、世界も人間も単純ではないのだ。 「どうしても好きになれなかった、 けれど大事な人だった」 ラストの、この部分にまたもや号泣。 (これは家だったけど出かける前だったからメイクし直した) 家族や人間関係の分断について、分かりやすくロジカルに書かれていながら、着地点がとても感情的で、なのに清々しく、温かい気持ちになれるのも素晴らしい。 いつか来るその日のために、大事な人のことはたくさん知る努力をしよう、と思わせてくれる良書でした。
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父親がネット右翼的な発言を繰り返すようになった原因を探る過程で著者が自身の認知バイアスを自覚するという内容。誰にでも右翼的な一面、左翼的な一面があり、そこだけを切り取って人を判断する、安易にレッテル貼りすることの危険性が浮き彫りになる。姉や姪の方がフラットな判断を下しているように...
父親がネット右翼的な発言を繰り返すようになった原因を探る過程で著者が自身の認知バイアスを自覚するという内容。誰にでも右翼的な一面、左翼的な一面があり、そこだけを切り取って人を判断する、安易にレッテル貼りすることの危険性が浮き彫りになる。姉や姪の方がフラットな判断を下しているように見えた。 著者はほぼ同世代。久々に会ったら親がネット右翼化していた、という話は割とよくあるらしい。そうなのか? 自分は実家でずっと同居しているがあまり会話もないもののとくに偏向は感じない。価値観のブラッシュアップができないのは森元総理もそうだが、年をとればとるほど困難になっていくもの。自分もいつかそうなる…というか40半ばの今でももう世の中の新しい常識についていけなくなっている。昭和生まれ。嗚呼。でもいい歳こいたおっさんが変に若者ぶっているのもそれはそれで痛い。ように思う。 「コンテンツの摂取とは、食事によく似ている」とは言い得て妙。
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高齢の父親が亡くなる数年前から、ネット右翼になったので、その原因を探ってみたら、自分(息子)の思い過ごしだったという話。がっかり
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著者の本人、奥様の脳関連本を興味深く拝読していた。 今回はお父さんが?、どうしたんだろうと。タイトルではだたならぬ感じがする。 しかし、結末に救われた。 親年代・世代、この違いがあるとはいえ、いつの世もお互い深く知ることはなく、親と子は別れていくのだろう。これだけ深く検証することもなく。 お姉さんの心情がいちばんしっくりする。 親子とはまか不思議である。 そして、ネット右翼や関係するスラング、世代ギャップなどその他いろいろと勉強になった。 とともに、今の時代の考え方についていけない、微妙なお年頃に差し掛かったことを認識してしまったかも(汗)
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いっとき母も少し右傾化したかな?と思ったけど、きれいにテレビやネットの影響を受けているだけで、安倍政権終焉とともにすっかり落ち着いた。今もYou TubeやSNS情報をもとにやいやい言ってるけど、70代で世の中と繋がってるのもそれはそれでいいことだなと思う。今回この本を読んで、む...
いっとき母も少し右傾化したかな?と思ったけど、きれいにテレビやネットの影響を受けているだけで、安倍政権終焉とともにすっかり落ち着いた。今もYou TubeやSNS情報をもとにやいやい言ってるけど、70代で世の中と繋がってるのもそれはそれでいいことだなと思う。今回この本を読んで、むしろ自分の偏向や思い込み、バイアスを見直すべきだよなと思った。分断を感じた時こそ、自分を見直す時なんだな。
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※このレビューにはネタバレを含みます
良い関係を築くには例え家族であっても双方の努力が必要だと改めて思った。夫婦は他人同士から始まっているからまだしも、親子や兄弟姉妹はなまじ血が繋がっているせいで、相手をわかっている、自分のこともわかっているはずという思い込みを抱いてしまうのかもしれない。 アナフィラキシーに近い拒絶感情によって分断を生んでいるのは自分の方かもしれない、というのは、私自身思い当たる節があり、これからはその分断を修復していきたいと思えた。私はまだ間に合うのだから。イデオロギーであれ社会正義であれ、そういった理念のために自ら壊すには、家族関係はあまりに得難い。 ただ気になった点は、「いちばん手を組みたい隣国の政策は、ナショナリズムが色濃く、反日教育を進め、差し伸べた握手の手をはねのけたり、嚙みついたりする」等の記述。 「反日教育」とさらっと書いているけれど何をもって反日と判断しているのか。日本による韓国への植民地支配、従軍慰安婦問題、徴用工問題、そういった歴史を教えることだろうか。 「差し伸べた握手の手をはねのけたり、噛みついたり」というのは具体的に一体何を指しているのか。 はねのけられたり、噛みつかれたりと著者が表現したその動きは、正当性のある抗議だった可能性はないのだろうか。
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右傾化できるほどの知識も興味も持ち合わせていない父を、私は心の底から軽蔑している。 必要な会話を必要なタイミングで、冷静なトーンでできない母と父のようには絶対になりたくない。 歩み寄ってきたつもりだけどな。家族ったって他人だしなと最近思いつつある。
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もしかしたら自分も同じ過ちを犯すかもしれない案件 言いたいことが溢れてくる。溢れすぎて整理できない これはほんとに大事(かつ大変困難)な作業だったに違いない。だが鈴木さんが先を見せてくれたから自分は ああ、この道は知ってる道だ。と冷静に通れそう そして何より自分を一度ちゃんと...
もしかしたら自分も同じ過ちを犯すかもしれない案件 言いたいことが溢れてくる。溢れすぎて整理できない これはほんとに大事(かつ大変困難)な作業だったに違いない。だが鈴木さんが先を見せてくれたから自分は ああ、この道は知ってる道だ。と冷静に通れそう そして何より自分を一度ちゃんと見直すことを向き合おうかなと思えた とても大事な一冊になりました
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僕自身、右傾化した父を持っているからこそ、著者に共感できる点がかなりあった。 特に、父の右傾化という事態に対峙する著者の姿勢には驚かされた。 父を敵視したり、商業右翼メディアを悪と断じたりといったことは、(ネット右翼に限らず)先鋭化した思想によって家族を分断されてしまった人は、...
僕自身、右傾化した父を持っているからこそ、著者に共感できる点がかなりあった。 特に、父の右傾化という事態に対峙する著者の姿勢には驚かされた。 父を敵視したり、商業右翼メディアを悪と断じたりといったことは、(ネット右翼に限らず)先鋭化した思想によって家族を分断されてしまった人は、誰しもが経験するだろうと思うけど、それを振り返って「ちゃんと向き合えてない」と省みることは難しいだろう。 そういう意味で、この本は「家族の分断」という事態に直面している人にオススメしたい。安易に家族を嫌いになったりしないように。
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