私たちの金曜日 の商品レビュー
あんまり金曜日感はなかったけど、 どれも面白かった。 書き下ろしじゃないから 時代背景がバラバラ。 コロナ前が多いのか 時代軸を持ってくるのに 一苦労。
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田辺聖子さんの美女山盛は懐かしい感じがして、 女性が職場の花として扱われてた時代の、女性のしたたかさみたいなものが書かれていて面白かったです。 恩田陸さんの茶色の小壜は怖かった〜 こんな怖い話も書く人なんだなと新たな発見がありました。 津村紀久子さんの短編は、ドラマを観てるよ...
田辺聖子さんの美女山盛は懐かしい感じがして、 女性が職場の花として扱われてた時代の、女性のしたたかさみたいなものが書かれていて面白かったです。 恩田陸さんの茶色の小壜は怖かった〜 こんな怖い話も書く人なんだなと新たな発見がありました。 津村紀久子さんの短編は、ドラマを観てるような躍動感があって、ぐいぐい読ませる感じでした。 はじめて読んだ作家さんだけど、他も読んでみようと思いました。 最後の有川ひろさんの短編は幸せな気持ちになるお話でした。 読後感がよくていい配置だなと思いました。
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ストレスから職場を転々とする会社員、小壜をロッカーに隠し置くミステリアスな同僚、上京した売れない地下アイドル、30歳の誕生日を迎えた小説家、育ち盛りの子供を抱える自衛官のパイロットなど.....思い通りに仕事をすることが叶わないなかで働く様々な女性たちを描いた短編7作品を収録。周...
ストレスから職場を転々とする会社員、小壜をロッカーに隠し置くミステリアスな同僚、上京した売れない地下アイドル、30歳の誕生日を迎えた小説家、育ち盛りの子供を抱える自衛官のパイロットなど.....思い通りに仕事をすることが叶わないなかで働く様々な女性たちを描いた短編7作品を収録。周りと比べたり、羨んだり、もう辞めてやると思ったり。それでもなぜ、私たちは働くのか。「働く」の今を知るためのアンソロジー。 どれもビビッとくるようなものはなかった。 「おかきの袋のしごと」は仕事内容や展開自体は面白かったのだが、なんかオチがイマイチ。 「ファイターパイロットのきみ」は有川ひろ感満載の航空自衛官のちょい甘ものだった。
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よかった!編者さんの思いのこもった選書と選書順が感じられた。特に恩田陸さんのと、有川ひろさんのが好き。もちろん既読の津村さんのも、だいすき。 ・社畜 山本文緒 ・美人山盛 田辺聖子 ・こたつのUFO 綿矢りさ ・茶色の小壜(こびん) 恩田陸 ・神様男 桐野夏生 ・お菓...
よかった!編者さんの思いのこもった選書と選書順が感じられた。特に恩田陸さんのと、有川ひろさんのが好き。もちろん既読の津村さんのも、だいすき。 ・社畜 山本文緒 ・美人山盛 田辺聖子 ・こたつのUFO 綿矢りさ ・茶色の小壜(こびん) 恩田陸 ・神様男 桐野夏生 ・お菓子の袋の仕事 津村記久子 ・ファイターパイロットの君 有川ひろ p.65 人間たちにコミットしようと肩を叩く、彼らが出迎えてくれる、その中で一定期間を過ごす、そして、んじゃ。と外に出ると、もう二度と元の場所には戻れない。きっと外に出るから悪いんだよね。居心地が悪くなっても、空気が薄くても、彼らに囲まれて過ごしたいのなら、自分の椅子をしっかり守り、我慢強く居続けなければいけない。私からすればタバコ休憩位の軽い気持ちで出て行き、携帯などの通信手段もあるわけだし、その場にいなくても繋がっていられるかぁ位の気持ちでいるけど、甘いのかもしれない。 p.79 まれに心の綺麗な人はいますが、他人の状況を自分の状況と一切照らし合わせることなく、相手を評価できる人は稀ですね。というのも、女は、同調意識が発達しているんです。不幸も、周りの人たちがほとんど不幸だったら、大体受け入れられます。逆に、周りが不幸で自分だけ飛び抜けて幸福なら、決まりが悪くなって、幸福の質を落としてしまう位、周りを伺うたちなのです。女は、一生、自分にとっての本当の幸福、何かわからずに生きていくいくものです。 p.94 26.7歳は、OLとして迷う時期だ。会社の中に自分を求めるか、外に求めるか。迷っている子は、知らず知らずのうちに会社で自分の感情の揺らぎを発動させてしまう。だが、結婚予定であったり別の目標があったりして、外の世界を持っている人間はえてしてドライだ。感情の棲み分けができているからである。 p.102 たいていの生徒は、教師の話が脱線するのを喜びます。ところが、彼女は私の話が脱線すると、途端に集中力をなくすんです。逆に、実用的な話にはよく反応しましたね。 p.228 常に飛び続け、技倆(ぎりょう)を磨くべきパイロットが、飛行機に全く乗らない期間を茜と高巳に1年くれたのだ。 p.236 なぜか、小説の世界で、女性の労働をテーマに捉えようとすると、「仕事」と言う言葉に変換されるのである。お仕事ってなんだ、お仕事って。この原稿を書いている作業も「仕事」なんだろうか。ただの労働である。そこにあるのは、お金を稼ぎ、生活を回し、できればより深いの少ない環境で、人と関わりたいと思う、ただそれだけの作業である。しかし、女性の労働を描くだけで、「仕事」と呼ばれてしまう現実がある。この「お仕事小説」と呼ばれる現象そのものが、女性の労働を取り巻く問題の一表象ではないだろうか。 p.241 仕事にまつわる日経と、執着と、そして執念を描いた面的な作品として選出したのが「おかきの袋の仕事」。仕事を辞めた主人公が、様々な職場を渡り歩く、連作、短編集に収録された作品である。主人公が変わる「生牡蠣の袋に書かれた話題を考える仕事」も、架空の仕事ではあるのだが、どこか絶対に存在していそうな仕事内容や職場の雰囲気。架空の職場を描いているからこそ、友達の仕事の話を聞いているかのような短さがある。そして主人公は、どんどん「おかきの袋の仕事を」に熱中するのだが、いつの間にか、心身ともに少しずつ削られるようになる。その仕事えの熱中と疲弊のタイムラインが、なんとも「よくありそうな話」で、読んでいて、背筋が冷たくなるのだ。職場と言う場所に伴う閉塞感、そしてふと覚めてしまう仕事への熱。どちらも体験した人の多い感覚ではないだろうか。 p.243 様々な働く女性がいる。仕事は所詮、仕事だ。月曜日には憂鬱になり、金曜日にはほっとすることも多い。しかし、それでも、私たちは、仕事で、自分のやりたいことをなんとか実現しようとしたり、そんなつもりはなかったのに、うっかり仕事に邁進してしまったり、予想外に仕事に削られてしまったりする。「所詮」と言い切れないところに、仕事の難しさがある。それでも、明日への仕事はやってくる。楽しくなくても、楽しくても、仕事はただ、そこにある。だとすれば、せめて、日本で働く人々を取り巻く環境が、少しでも良いものになることを願って止まない。働く人々にとって、本書が金曜日に飲むビールのような存在になることを祈って。そして日本にもっともっと働く女性の物語が多様に増えることを、切に願っている。
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金曜の夜、1週間戦った女性を救うような内容だとなんか買って私に期待したんですよね。男性の方が月曜だからエンジンかけるような励まし系で、金曜は労い、みたいな。 全然違ったのと既読の作品がちょいちょいあって、うん、しくじった。 でも有川浩の作品はやっぱり好き 2023.3.18 ...
金曜の夜、1週間戦った女性を救うような内容だとなんか買って私に期待したんですよね。男性の方が月曜だからエンジンかけるような励まし系で、金曜は労い、みたいな。 全然違ったのと既読の作品がちょいちょいあって、うん、しくじった。 でも有川浩の作品はやっぱり好き 2023.3.18 41
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面白かった。作者さんによって文の雰囲気が違うのでとても贅沢な気分になった。ちょっとお腹いっぱいだが笑 美女山盛、茶色の小壜、ファイターパイロットの君 がオススメです。
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綿矢りささんと津村記久子さんのものは読んだことがありそれ以外の作家さんの話は運良く初見でした。 山本文緒さん…やっぱり亡くなったの惜しいなって何度もこの先思うんだろうな。社畜もよかった。 田辺聖子さんもさ、今読んでも古さを感じないのがすごいよね。 個人的にすごく好きだったのが有川...
綿矢りささんと津村記久子さんのものは読んだことがありそれ以外の作家さんの話は運良く初見でした。 山本文緒さん…やっぱり亡くなったの惜しいなって何度もこの先思うんだろうな。社畜もよかった。 田辺聖子さんもさ、今読んでも古さを感じないのがすごいよね。 個人的にすごく好きだったのが有川ひろさん、自衛艦のパイロットのママを持つ女の子とパパの掛け合いで思わず泣いてしまった。ママは君を産むために躊躇わなかった、一年飛べないのに躊躇わなかった。あ、これ書いてても泣けてきた。意地悪なジジババに負けないで欲しい。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
短編で、いろんな作者さんの物語が手軽に読める1冊。有川浩さんの作品が大好きだと感じた1冊。ページを読み進めるスピードも速く、早く読みたい!という感情が湧き上がってくる。 自衛官の妻とその夫、お子ちゃんの話だったが、家族にとってみんなで過ごせる時間は大切で、自衛官という立場上、その日に家に戻ってこれないかもしれないという状況にあることも承知しておかなければならない。 家族みんながお互いを思いやって、大事にしていることが伝わってきた。 いろんな話から、みんないろんな事情を抱えて毎日を生きているんだなぁと感じた。 恩田陸 茶色の小壜こびん 人のことをあれこれ詮索するだけでなく、人のロッカーを覗き見るのも一般的にはいけない行為だが、物語を読み進めていくと、ダメだとわかっていてもロッカーやその人の背景に何があるんだろうと興味をそそられるものがあった。 実際に考えると結末は、え?本当に?こことここが繋がっているってこと?という多少の混乱もありつつ、怖いなー、、、という余韻が残った。 他の作品も読みたいと思った物語。 田辺聖子 美女山盛 人の美貌を妬み嫉むのが人間だと思っていたが、この主人公は人の美貌と自分の顔は別物だと考えていた。美人だと人から優しくされたり、物をもらったり他の人より良いことがたくさんあるということも知っている。だが、それは自分とは関係がない、別物として物事を考えられているのが今までになかった視点だったので新鮮だった。 美人を妬むどころか、美人に好かれて、それを生かして色んなことを乗り越えていくのが面白かった。他の作品も読んでみたいと思った。
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ずいぶんいい話が集められていました。女の人の「お仕事小説」とのことです。津村記久子さんの話がバツグンに良かったです。
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感想 仕事は我慢の連続。楽しく働く試みがなされている現代。しかしプライベートとの両立は難しい。それでも今日も金曜を目指して。
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