地政学が最強の教養である の商品レビュー
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・この本を購入したキッカケ 書店で表紙買い 地政学について少し学びたかったため。 ・感想などなど 近年地政学リスクを考えるにあたっての大前提をこの本から学ぶことができた。 特にシーパワーやランドパワーの考えは面白く、これまでの歴史が物語っているなぁと印象に残った。
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【星:4.5】 巷で「地政学」というワードをよく目にするようになったので、この本の前に何冊か基本書を読んだのだが、「結局地政学ってなに?」とうい感じが残ったままだった。 この本を読んで、「なるほど地政学とはこういうものか」という輪郭が掴めた気がする。 結局は、「地理的条件」を定...
【星:4.5】 巷で「地政学」というワードをよく目にするようになったので、この本の前に何冊か基本書を読んだのだが、「結局地政学ってなに?」とうい感じが残ったままだった。 この本を読んで、「なるほど地政学とはこういうものか」という輪郭が掴めた気がする。 結局は、「地理的条件」を定数項として設定し、そこを起点として色々物事を考えていく学問ということなんだと思う。 この本に書かれてはいないが、元の来寇を例にとると、日本が海という強固な防壁に守られているという地理的条件を起点に置けば、神風が吹かずとも日本が勝つ可能性は極めて高かったということが導ける。 言われてみると当たり前なのだが、地理的条件ほど動かし難く、かつ様々なことに強い影響を及ぼす定数項はそうそうないだろう。 この「地理的条件」という当たり前の定数項をしっかりと教えてくれたこの本は、結構な価値があると感じた。
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ウクライナ戦争等の国際情勢が不安定化してきている現代について深く理解したいと思い、読んだ。 書籍の中で、国はシーパワーかランドパワーに分けることができるとし、説明をしていた。 日本やアメリカを代表するシーパワーは、周りを海に囲まれており、海により外界からの侵入を防いでいる分攻撃もしづらい。そのため、領土確保ではなく、市場により影響を与えようとする。 ロシアや中国を代表とするランドパワーは多数の国家と隣接しているため、外国からの侵入に対しての警戒が強く、自らの領土を守るために領土確保をしようという傾向がある。 これらの内容が非常に興味深かった。 他にも、グローバル経済におけるチョークポイントの重要性や北極海ルートの誕生について、台湾有事の可能性などに触れていて非常に興味深い内容であった。
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日本は陸路で国境を接している国が一つもない温暖な自然豊かな島国で、国民はほぼ生まれた時から自由民主主義の社会に暮らす。そんな日本人が自分達の価値基準で他国を批評・批判しても意味がない。 ・寒冷地にあり、国土の6割が永久凍土、8割は人間がまともに住むこともできない国 ・自国に190...
日本は陸路で国境を接している国が一つもない温暖な自然豊かな島国で、国民はほぼ生まれた時から自由民主主義の社会に暮らす。そんな日本人が自分達の価値基準で他国を批評・批判しても意味がない。 ・寒冷地にあり、国土の6割が永久凍土、8割は人間がまともに住むこともできない国 ・自国に190種の少数民族を抱える国 ・14の必ずしも友好ではない他国と陸の国境を接する国 ・資源頼みでモノカルチャー経済の国 ・急激な人口減少と高齢化に見舞われる国 ・相対するブロックの軍事同盟がどんどん拡大されている国 ・一度国内の権力争いに足を踏み入れたら最後、それに勝つか殺されるかの二択しかない国 もちろんだからと言って譲れないことも多いわけだが。 これは個人の想像力の力量が大事だと思う。 著者の記述で頭に残ったこと。 ・国を開いて外国人を取り入れていくしか、日本が国力を取り戻す手段はない。当面観光で外貨を稼ぎ多様性に慣れていく必要がある。 ・日本では首相からして”優秀な指示待ち人間”この国で優れたリーダーシップを持つ指導者を期待するのは間違い。自分や家族を守るため、自分で調べ、考え、行動するしかない。 ・中国は長江・黄河はもちろん、メコンやブラマプトラの上流域も押さえている。これからのアジアにおける水資源の重要性は計り知れない。 ・中国の一人っ子政策で中国家庭における子供の重要性は絶大。もしその子が戦死するようなことが多発すれば共産党さえ揺らぐ。党もその重要性を認識している。故に人的被害が大きくなるような戦争はできない。 ・最後にリー・クアンユーの提言。日本はこのまま国力を低下させれば、間違いなくアジアで淘汰される。日本の豊かさも安全も危うい。日本は優秀で政府も国民も自国の課題と解決策を解っている。しかし誰も行動を起こさない。とても残念だ。
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地政学を難しい学問と捉えずに、わかりやすい例えがあって興味深かった。地政学を通して国際情勢を考えると中立的な立場で読み解くことができると思った。
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相手の立場で考えるということを、地政学やでも使える、むしろ必須ということが目から鱗だった。 プーチンや習近平の立場で執務室にいるというロールプレイングをすると、意外にも彼らの焦りや恐怖、名誉心、攻められる前に攻めるという思考が分かるような気がする。 もちろん正当化はしないが。 ...
相手の立場で考えるということを、地政学やでも使える、むしろ必須ということが目から鱗だった。 プーチンや習近平の立場で執務室にいるというロールプレイングをすると、意外にも彼らの焦りや恐怖、名誉心、攻められる前に攻めるという思考が分かるような気がする。 もちろん正当化はしないが。 中国と日本の位置関係を逆さから見た地図という図表8にも目をみはった。 確かに中国から見た日本は、まさに中国の海洋進出をブロックする海上の万里の長城!邪魔に見えて仕方ない。そして尖閣諸島が、海上の万里の長城が途切れている場所というのも頷ける。 逆にアメリカからすると、日本は中国の海洋進出を抑える防波堤に見えるのが面白い。 世界史、地理、気象、国際関係、政治、経済など様々な部門の知識は地政学のためにあるかのよう。非常にためになり、知的好奇心をぐりぐりされた。
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非常に勉強になりました。 地理・歴史・宗教・軍事など 様々な観点からの世界情勢やその国に立った立場での解釈が記されていました。 もし私が中国、ロシアの高官だったら、、 そんな事考えてもいませんでした。 ぜひ読んでいただきたい一冊です。
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最後のあとがきで、泣きそうになった。批判するのは簡単で、相手の立場になって(その為に、置かれている環境や歴史、思想、文化を知る)最適解を考える。 色々な人の本を読んできたけど、こんなにも世界や日本のことを考えて本を書いている人いないよなーって思った。
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ランドパワーとシーパワー、ハートランドとリムランドというように世界を大局的に分割して分析する思考法は面白かった
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「地政学」というキーワードの本は初めて読みましたが、とても勉強になりました。きっかけは田村さんのFBで紹介sれていて興味を持ったことでしたが、期待どおりの濃い内容だったと思います。山川出版の世界史の教科書も一度読み返してみたいです。 何人かのブクログユーザさんがレビューの中でこ...
「地政学」というキーワードの本は初めて読みましたが、とても勉強になりました。きっかけは田村さんのFBで紹介sれていて興味を持ったことでしたが、期待どおりの濃い内容だったと思います。山川出版の世界史の教科書も一度読み返してみたいです。 何人かのブクログユーザさんがレビューの中でこの本の要点をまとめてくださっているので、それらを時々みて、記憶をリマインド(定着?)させたいとも思います。
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