尾崎紅葉の百句 の商品レビュー
明治の作家・尾崎紅葉は、男の美学に生きる人であった。俳句を読めばよく分かる。「わが痩も目やすきほどぞ初袷」「莫留非涅の量増せ月の今宵也」「死なば秋露のひぬ間ぞ面白き」「天渺々海漫々ひよつこり一ツ松魚船」「猿曳の猿を抱いたる日暮かな」「星食ひに揚るきほひや夕雲雀」「行雁の思ひ切たる...
明治の作家・尾崎紅葉は、男の美学に生きる人であった。俳句を読めばよく分かる。「わが痩も目やすきほどぞ初袷」「莫留非涅の量増せ月の今宵也」「死なば秋露のひぬ間ぞ面白き」「天渺々海漫々ひよつこり一ツ松魚船」「猿曳の猿を抱いたる日暮かな」「星食ひに揚るきほひや夕雲雀」「行雁の思ひ切たる高さかな」「初冬や髭をそりたる男ぶり」「雨を帯びて麗しの粽到来す」「天の川地に提灯の一つ行く」「うつくしき妻驕り居る火燵かな」「命長き人に逢うたる初湯哉」「星既に秋の眼を開きけり」「飛梅やひいきの中を一文字」「藤の花春隠れ行く裾見たり」「梅の道白王楼も遠からず」「袖長き蝶舞の座に直りけり」「秋の水剣沈めて暮れにけり」
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