K-19 HDリマスター版(Blu-ray Disc) の商品レビュー
「反原発」ならぬ「反原潜」映画…。
2024年11月視聴。
今まで観てない『潜水艦映画』として観た。
最近のお話なのかと思ったらさにあらず。米ソ冷戦真っ只中の1961年、JFKの『13DAYS』の直前ぐらいが舞台の話。
例によって「ソ連がアメリカをビックリさせてやろうと」原爆をミサ...
2024年11月視聴。
今まで観てない『潜水艦映画』として観た。
最近のお話なのかと思ったらさにあらず。米ソ冷戦真っ只中の1961年、JFKの『13DAYS』の直前ぐらいが舞台の話。
例によって「ソ連がアメリカをビックリさせてやろうと」原爆をミサイルにくっ付けて潜水艦に搭載し、大西洋まで出てやれ、と命令されて出動した、有る気の毒な潜水艦の物語である。
当時からソ連の工業力は頼りなく、処女航海にも関わらず、ちょっと深く潜っただけで外壁はベコベコ、中の人達は恐怖感で真っ青と云うお粗末な潜水艦に、原爆を載っけたミサイルを持たせると云うこの暴挙…。
航行間も無く『冷却バルブの故障から艦内被爆の恐怖』が…。レインコート同然の「被爆防護服」で冷却バルブの修繕に突撃させられる船員たち。
コレはもう『東日本大震災』の際の「FUKUSHIMA50」の物語だなと思った。
無茶な任務を平気で命じる上層司令部の面々は、さながら旧○主党の政治家達に見えてくるから皮肉な展開だ。
これは『艦内被爆から守る為決死で挑んだ船員たちの物語』だった。ソ連の乗組員達の献身的な行動に、『福島…』のそれを重ね合わせてみてしまう日本人はとても多いだろう。
ハリソン・フォードとリーアム・ニーソンは全くの『無駄遣い』。
それにしても1961年に、こーんな危険なバクチみたいな事をしていたソ連を思うと、その直後の『13DAYS』で出て来る米国官僚の会話の通り「アイツ等ならやりかねない…」と思って当然だと、つくづく思った。
視聴後良い気分に成れる物語では無い。しかし『全て原子力が悪い』の話ではなく『原子力を扱う時は、人間達は最大限の注意と努力を持って扱わないと痛い目に遭うぞ』と云う警告だと感じた。
左衛門佐
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