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「未来」とは何か の商品レビュー

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9件のお客様レビュー

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2024/08/03

なかなか面白い内容。私たちは未来をどのように理解しようとするのか?私たちや他の生物は未来をどうやって操作しようとするのか?私たち人類は未来にどうやって備えようとするのか?人類はこの地球、この宇宙の未来をどんな風に想像するのか?を掘り下げていく。当たり前だが、未来の想像は過去と現在...

なかなか面白い内容。私たちは未来をどのように理解しようとするのか?私たちや他の生物は未来をどうやって操作しようとするのか?私たち人類は未来にどうやって備えようとするのか?人類はこの地球、この宇宙の未来をどんな風に想像するのか?を掘り下げていく。当たり前だが、未来の想像は過去と現在からの予測、知識の範囲に限定される。最後の問いに対しては、まだ不明な点が多いのは仕方ないか。 人類の歴史は、地球の歴史、宇宙の歴史の中では、ほんの短い期間であると、改めて認識。今の人類の世界が、何万年も続くかどうかは確実ではないが、ここ数十年間が、人類だけでなく地球の命運を決める重要な時期であるのは間違いない。 人類の特異性は、進化によって、起こりうる未来を想像し、計画し、モデル化し、言語によって記録・共有することで、集団として飛躍的に能力を高めたこと。他の生物にも、環境を感じて、判断して、成長したり、集団の存続や繁栄につなげる能力がある。同じ地球に暮らしているのに、人類だけが勝手な行動を何万年も続けられることは、当たり前ではない。 他に面白かったのは、古代から現代まで、占い師の予測は変わってないこと。いかようにも取れるような曖昧さ、そして、本人や周囲の期待や希望の影響を受けること。

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2023/08/29

レビューはブログにて https://ameblo.jp/w92-3/entry-12818211571.html

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2023/06/27

過去から未来に向かって、いろいろ寄り道しながら宇宙の終わりまで解説してくれます。個人的にはだいぶ冗長だと思いました。宇宙の終わりを知りたいなら、ブルーバックスの宇宙の終わりには何が起こるか、の方が、すっきりしていて読みやすいです。

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2023/05/08

特に理由もなく書店で目についたので購入しましたが予想以上に面白かったです。本書の著者は歴史学の先生とのことですが、生物学、物理学の領域にもかなり踏み込みつつ、私が感じた書籍全体の印象は、人類がこれまで「未来」をどのように考えてきたか、言い換えると「未来感の歴史(未来感史)」を扱っ...

特に理由もなく書店で目についたので購入しましたが予想以上に面白かったです。本書の著者は歴史学の先生とのことですが、生物学、物理学の領域にもかなり踏み込みつつ、私が感じた書籍全体の印象は、人類がこれまで「未来」をどのように考えてきたか、言い換えると「未来感の歴史(未来感史)」を扱った本、というものでした。 まずパート1で「未来について考える」ということで、A系列時間:川の時間、B系列時間:地図の時間、という未来に関する2つの概念について解説していますが、この2つが本書を通じて何度も登場する大事な概念です。さらにアインシュタインの相対性理論と光円錐を用いて過去と現在、未来のイメージも紹介してくれています。 パート2は「未来を操る」ということで、生物学の領域に踏み込み、細胞、植物、動物は未来をどう操っているかについて説明しますが、さすがにこのパートのボリュームは流石に少ないです。 パート3は「未来に備える」ということで、こちらは文化人類学および歴史学ということで、人類の歴史を振り返っています。ここでは古代ギリシャの予言(アムトラムサイコスの予言)などの紹介もあり、なかなか興味深かったです。このあたりから未来を決定論的ではなく確率論的に見る見方が出始めた、ということになります。個人的にはこのパートが一番面白かった。やはり著者の専門性に一番近いからかもしれません。 最後にパート4「未来を想像する」ということで近未来(今後100年)、中程度の未来(1000年先)、そして遠い未来(宇宙の終わりまで)について書かれていますが、あまり印象には残りませんでした。おそらくこの手の話はSFのようにストーリー性がないと頭に残らないからでしょうか。 扱っている領域の広さに驚いたのと、本書のタイトルからは予想もしていなかったコンテンツも多数含まれていて(例えば古代ギリシャ時代の占い)、知的好奇心を十分満たしてくれる本でした。

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2023/05/07

未来とはどういうことかを考え、その上で100~億年レベルでの未来のシナリオを取り上げる。 哲学的で400ページくらいあるのでざっと読んだ

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2023/02/24

宇宙誕生からのビックストーリーが未来を予測する。 マルチな未来をどう予測するかは過去のストーリーが導いてくれるようです。

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2023/01/31

哲学、生物学、歴史学、宇宙物理学と、様々な学問から「未来」というものを触れており、1つのキーワードを巡る様々な解釈の差なども現れていた。「未来とは何か」という難解な命題に簡単に答えはでないだろうが、生物や人はどのように未来と向かい合ってきたか、は描かれていた思う。 あらゆる生物...

哲学、生物学、歴史学、宇宙物理学と、様々な学問から「未来」というものを触れており、1つのキーワードを巡る様々な解釈の差なども現れていた。「未来とは何か」という難解な命題に簡単に答えはでないだろうが、生物や人はどのように未来と向かい合ってきたか、は描かれていた思う。 あらゆる生物は未来を操ろうとするものであり、①どんな未来を望むかという目標、②起こりうる未来を見極める予想、③目標に向かうための行動、という3ステップによって未来操作が行われる。未来予想では現在目に見えるトレンドから帰納的に推測するしかなく、そうした意味で未来を見ることは過去を見ることに等しい。

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2023/01/19

宇宙誕生以降の全歴史を学際的な視点から掘り下げることによって理解を深める研究・教育手法である「ビッグヒストリー」の提唱者が、過去から未来に目を転じて、人類を含めたすべての生物にとっての未来思考の意味を探求するとともに、現時点で予測可能な未来像を描き出した一冊。 著者は、人類を含...

宇宙誕生以降の全歴史を学際的な視点から掘り下げることによって理解を深める研究・教育手法である「ビッグヒストリー」の提唱者が、過去から未来に目を転じて、人類を含めたすべての生物にとっての未来思考の意味を探求するとともに、現時点で予測可能な未来像を描き出した一冊。 著者は、人類を含めたすべての生物が意識的か無意識的かに関わらず、自らの「目的」を達成するために、発生することが確実な領域と予測不可能な領域の間にある「重大なことが起こるかもしれない不安領域」即ち「レッドゾーン」について、相関やサンプリング、因果の分析等を駆使して未来を予測し行動していることを、微生物や動植物の例を挙げて解説する。 さらに人類は、脳の巨大化と言語の発明によって他の生物とは一線を画し、旧石器時代から農耕時代を経て「人新世」に至る中で、知識の保有範囲が個人から社会集団へ広がるとともに、時間に対する認知も過去・未来の両面へと拡大したことに伴い、未来思考も占いや宗教的なものからより科学的・機械論的なものへと高度化してきたが、それでも政治経済的な動向を予測することは困難なままであるという。 そのような認識の上で著者は、今後百年の近未来、数千年〜数百万年の中程度の未来について、「崩壊」「成長縮小」「持続可能性」「成長」という4つのシナリオによる予測を立てるとともに、宇宙の終焉まで見通した遠い未来にも思いを馳せる。考古学や哲学から進化論や量子物理学まで様々な学術的視点を網羅しており、多くの学びが得られる「未来論」となっている。

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2022/12/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

◾︎生命は意志を持って「未来を操作する」という視点が目からウロコ 138億年のビッグヒストリーをベースに未来予想をする本。宇宙や太陽・地球の創成は無機的で意志などない。 だが生命は明らかに生存や繁栄の意図を持って未来を作って行こうとしている。それゆえ複雑で不確定要素が多いが、意志を持って未来を操作できる。この視点はすごい。 一方遠未来では、地球や太陽、宇宙が終わることは不確定要素なく分かっている。 このスケールだからこそ見えることで、非常に面白かった。それだけに、いまの我々の意志と行動で、近未来・中未来が決まるということは改めて考えさせられる。人生についても同じだなと思った。

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