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「未来」とは何か の商品レビュー

3.2

12件のお客様レビュー

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2026/04/09

本屋の棚の目に付く位置に本書の表紙が目に飛び込んできて、以前から時間論にも関心があったことから購入。 著者は歴史学者であり、宇宙誕生から現在までを一望する新しい学問である「ビッグヒストリー」を提唱し、ビル・ゲイツとともにプロジェクトを立ち上げたということにも興味を抱いた。 本書...

本屋の棚の目に付く位置に本書の表紙が目に飛び込んできて、以前から時間論にも関心があったことから購入。 著者は歴史学者であり、宇宙誕生から現在までを一望する新しい学問である「ビッグヒストリー」を提唱し、ビル・ゲイツとともにプロジェクトを立ち上げたということにも興味を抱いた。 本書は4のパートで構成されている。 パート1では、著者の考える未来思考について、哲学・物理学・生物学などの観点から多面的に述べられている。 特に「時間」に関しては2つの系列があり、ひとつは一般的に理解されている"川"としての時間、いまひとつはあまり馴染みのない"地図"としての時間と述べられており、これまで様々な時間論の本を読んできたが、このような時間の系列について論じられたものはなかったので斬新であった。 パート2では、これまでと毛色が変わり、細菌・植物・動物がどのように未来に向かって対応しているかが述べられる。 人間のような思考をしない生物であっても、生存戦略の一環で様々なメカニズムによる予測機構を働かせているということを具体例を交えながら解説されており、専門家でなくても理解しやすい。 パート3では、本書の核となるべき内容で、人類における未来思考について、古代・農耕時代・近代の3つの時代区分における人類の未来との関わりや向き合い方について述べられている。 特に人間による時間の経験は、「自然時間」「心理的時間」「社会時間」の3種類の異なるリズムの混ぜ合わせであるとの論考は斬新かつ腹落ちするものであった。 また、近現代においては、自然科学における機械論的・因果論的アプローチで説明できない"人間社会における未来思考"に関しては確率論的にならざるを得ないという考えも、昨今のAI/ビッグデータ解析のトレンドをみると合点がいく。 パート4では、これからの100年・1000年・更にその先を見据えたシナリオについて、学際的観点から述べられている。 このパートは、今後の未来を「崩壊」「成長縮小」「持続可能性」「成長」の4つの仮説シナリオを基を展開しているが、AI・テラフォーミング・トランスヒューマニズム・ナノマシン・新エネルギー開発・宇宙移民など、いささかテクノロジーの進化が前提の仮説に偏っていると感じた。 本書の特徴は、80年代にブームとなった未来学的なアプローチではなく、多くの学問領域や文献からの引用で論考が展開されている点であろう。巻末の参考文献のリストを見てもその幅広さに驚く。 本書は、著者の長年のビッグヒストリー研究に基づいた、いわば"ビッグフューチャー"への取り組みということができ、あえて未来という答えのない分野に挑んだ著者は称賛に値する。 しかしながら、論考が学際的であるがゆえに、一般の読者や学生などの若い世代には敷居が高いかもしれない。 昨今の中東情勢から、いよいよ化石燃料ばかりに頼ってはいられないという機運が高まりつつあるが、これを単なる地政学的リスクとして扱うだけではこれまでと何も変わらないであろう。 特に次代への変革を担う若い世代に、人類社会や地球環境を持続可能にするためには何をすべきかということを巨視的・俯瞰的な視点で考えてもらうために、著者にはビッグヒストリー研究を継続・発信して欲しいと願うばかりである。

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2025/12/14

タイトルから未来予測本かと思ったら、未来を予測するということについて書かれてある本だった。書いてあることはほとんど過去の話なので、未来予測史とでもいえる本かもしれない。 最後のほうに未来予測的なことは書いてあったけど、それも悲観的なものや楽観的なものなど、いくつかのパターンについ...

タイトルから未来予測本かと思ったら、未来を予測するということについて書かれてある本だった。書いてあることはほとんど過去の話なので、未来予測史とでもいえる本かもしれない。 最後のほうに未来予測的なことは書いてあったけど、それも悲観的なものや楽観的なものなど、いくつかのパターンについて書かれてあって、未来予測を一つに絞るというのはやっぱり難しいのだろうなと思った。 時間の最小原子の「クロノン」という仮説を初めて知った。調べてみると、分割可能な最小時間のことをいうらしい。タイムリープもので、時間は紙芝居みたいなものという説明をしている話を見たことがあるけど、その単位ということなのか。 バートランド・ラッセルによる、帰納法についての七面鳥の物語も初めて知った。最近は、世界的に株価は毎年のびていっているという話を聞くけど、それもある意味、帰納法なんだろうなと思った。人口が減少するとなれば余計に。 植物は高いに「情報交換」しているという話が面白かった。「近年の研究によると、近くを流れる小川などの音も聞くことができるという」と書いてあったけど、どうしてわかったのだろう。 例えば、スピーカーで小川の音を流すと、そちらにむかって成長するのだろうか。

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2024/12/14

未来のお話。 あまりにも壮大なんで、想像することしか出来ないんだけど… それが未来で、そこに未来が描かれてるのです。 まあとりあえず、明日に向かって生き、明日に向かって撃とう。 ここでニュートンの時間の定義を見てみましょう。 「絶対的で真なる数学的時間は、何ら外的なものと...

未来のお話。 あまりにも壮大なんで、想像することしか出来ないんだけど… それが未来で、そこに未来が描かれてるのです。 まあとりあえず、明日に向かって生き、明日に向かって撃とう。 ここでニュートンの時間の定義を見てみましょう。 「絶対的で真なる数学的時間は、何ら外的なものと関係なしに、それ自体、およびその本性から一様に流れ、それを別の名称で持続と呼ぶ」 ニュートンのいう時間は川のように「流れる」と同時に「絶対的」でもあって、地図上の線のように延長、すなわち「持続」しているのだ。 そうです。相対的な世の中で絶対的だと思えるのは"流れ"ではないでしょうか。流れに逆らうな。流れを良くし流れに乗る。形而上学的で言う神である。 そうそう、やりたい事がどんどん浮かび上がってきちゃって、今年なんてどれだけやれただろうか。全然やれてない。サボりすぎた。来年はもっとしっかり組み立てていこう。

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2024/08/03

なかなか面白い内容。私たちは未来をどのように理解しようとするのか?私たちや他の生物は未来をどうやって操作しようとするのか?私たち人類は未来にどうやって備えようとするのか?人類はこの地球、この宇宙の未来をどんな風に想像するのか?を掘り下げていく。当たり前だが、未来の想像は過去と現在...

なかなか面白い内容。私たちは未来をどのように理解しようとするのか?私たちや他の生物は未来をどうやって操作しようとするのか?私たち人類は未来にどうやって備えようとするのか?人類はこの地球、この宇宙の未来をどんな風に想像するのか?を掘り下げていく。当たり前だが、未来の想像は過去と現在からの予測、知識の範囲に限定される。最後の問いに対しては、まだ不明な点が多いのは仕方ないか。 人類の歴史は、地球の歴史、宇宙の歴史の中では、ほんの短い期間であると、改めて認識。今の人類の世界が、何万年も続くかどうかは確実ではないが、ここ数十年間が、人類だけでなく地球の命運を決める重要な時期であるのは間違いない。 人類の特異性は、進化によって、起こりうる未来を想像し、計画し、モデル化し、言語によって記録・共有することで、集団として飛躍的に能力を高めたこと。他の生物にも、環境を感じて、判断して、成長したり、集団の存続や繁栄につなげる能力がある。同じ地球に暮らしているのに、人類だけが勝手な行動を何万年も続けられることは、当たり前ではない。 他に面白かったのは、古代から現代まで、占い師の予測は変わってないこと。いかようにも取れるような曖昧さ、そして、本人や周囲の期待や希望の影響を受けること。

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2023/08/29

レビューはブログにて https://ameblo.jp/w92-3/entry-12818211571.html

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2023/06/27

過去から未来に向かって、いろいろ寄り道しながら宇宙の終わりまで解説してくれます。個人的にはだいぶ冗長だと思いました。宇宙の終わりを知りたいなら、ブルーバックスの宇宙の終わりには何が起こるか、の方が、すっきりしていて読みやすいです。

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2023/05/08

特に理由もなく書店で目についたので購入しましたが予想以上に面白かったです。本書の著者は歴史学の先生とのことですが、生物学、物理学の領域にもかなり踏み込みつつ、私が感じた書籍全体の印象は、人類がこれまで「未来」をどのように考えてきたか、言い換えると「未来感の歴史(未来感史)」を扱っ...

特に理由もなく書店で目についたので購入しましたが予想以上に面白かったです。本書の著者は歴史学の先生とのことですが、生物学、物理学の領域にもかなり踏み込みつつ、私が感じた書籍全体の印象は、人類がこれまで「未来」をどのように考えてきたか、言い換えると「未来感の歴史(未来感史)」を扱った本、というものでした。 まずパート1で「未来について考える」ということで、A系列時間:川の時間、B系列時間:地図の時間、という未来に関する2つの概念について解説していますが、この2つが本書を通じて何度も登場する大事な概念です。さらにアインシュタインの相対性理論と光円錐を用いて過去と現在、未来のイメージも紹介してくれています。 パート2は「未来を操る」ということで、生物学の領域に踏み込み、細胞、植物、動物は未来をどう操っているかについて説明しますが、さすがにこのパートのボリュームは流石に少ないです。 パート3は「未来に備える」ということで、こちらは文化人類学および歴史学ということで、人類の歴史を振り返っています。ここでは古代ギリシャの予言(アムトラムサイコスの予言)などの紹介もあり、なかなか興味深かったです。このあたりから未来を決定論的ではなく確率論的に見る見方が出始めた、ということになります。個人的にはこのパートが一番面白かった。やはり著者の専門性に一番近いからかもしれません。 最後にパート4「未来を想像する」ということで近未来(今後100年)、中程度の未来(1000年先)、そして遠い未来(宇宙の終わりまで)について書かれていますが、あまり印象には残りませんでした。おそらくこの手の話はSFのようにストーリー性がないと頭に残らないからでしょうか。 扱っている領域の広さに驚いたのと、本書のタイトルからは予想もしていなかったコンテンツも多数含まれていて(例えば古代ギリシャ時代の占い)、知的好奇心を十分満たしてくれる本でした。

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2023/05/07

未来とはどういうことかを考え、その上で100~億年レベルでの未来のシナリオを取り上げる。 哲学的で400ページくらいあるのでざっと読んだ

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2023/02/24

宇宙誕生からのビックストーリーが未来を予測する。 マルチな未来をどう予測するかは過去のストーリーが導いてくれるようです。

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2023/01/31

哲学、生物学、歴史学、宇宙物理学と、様々な学問から「未来」というものを触れており、1つのキーワードを巡る様々な解釈の差なども現れていた。「未来とは何か」という難解な命題に簡単に答えはでないだろうが、生物や人はどのように未来と向かい合ってきたか、は描かれていた思う。 あらゆる生物...

哲学、生物学、歴史学、宇宙物理学と、様々な学問から「未来」というものを触れており、1つのキーワードを巡る様々な解釈の差なども現れていた。「未来とは何か」という難解な命題に簡単に答えはでないだろうが、生物や人はどのように未来と向かい合ってきたか、は描かれていた思う。 あらゆる生物は未来を操ろうとするものであり、①どんな未来を望むかという目標、②起こりうる未来を見極める予想、③目標に向かうための行動、という3ステップによって未来操作が行われる。未来予想では現在目に見えるトレンドから帰納的に推測するしかなく、そうした意味で未来を見ることは過去を見ることに等しい。

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