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兜町の男 の商品レビュー

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6件のお客様レビュー

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2024/02/25

実は「清水一行」という小説家を知らず、黒木亮の小説だから読んだという一冊。 戦後から平成の世までの出版界の移り変わりも描写してくれています。本が売れていた時代がたしかにあった、あった。 私が70年代中頃から文庫本が世の中を席捲した。映画とタイアップして宣伝された。そんな華やか...

実は「清水一行」という小説家を知らず、黒木亮の小説だから読んだという一冊。 戦後から平成の世までの出版界の移り変わりも描写してくれています。本が売れていた時代がたしかにあった、あった。 私が70年代中頃から文庫本が世の中を席捲した。映画とタイアップして宣伝された。そんな華やかな時代を生きた小説家の一生を紹介してくれている本。 経済小説を読み始めたのが最近のことなので、よく分からない描写もあるにはあったが興味深く読めた。 裁判の下りなども全く知らなかったので、自分の無知蒙昧ぶりを恥じつつも、近現代経済小説の勉強となりました。 ちなみに、清水一行の本を読んでみようと地元図書館へいったら、書架には一冊もありませんでした。閉架にはあったかもだけれど、ほかに読みたい本を見つけたのでスルーしてしまいました。おゆるしを。

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2023/09/11

黒木亮は大好きな作家の一人だけど、この作品はちょっと期待はずれ。清水一行の生涯と当時の経済、金融市場をオーバラップさせて話が進んでいくが、淡々とした感じ。ただ、自分の知らない経済事件や作家の暮らしぶりを知ることができた点はよかった。

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2023/08/19

竹内由恵アナのファンなので、清水一行の孫だとは知らなかった。お金持ちの一族なのね。その他宗田理とか坂本龍一とか知ってる名前がいろいろ。 黒木亮の心の師匠の生涯まとめって感じかな、小説ではなくノンフィクションの自伝みたいな。なんでこんな小説わざわざ書いたのかな。

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2023/06/18

黒木狂の一人として、最新刊は出たらすぐに手に取ることにしている。 城山三郎、松本清張、高杉良など、黒木氏より前の経済小説家の有名どころは知っていたが、清水一行氏はこの著作を以って初めて知った。 どことなく、黒木氏が好きそうな感じの性格(義理堅い、自分のことを貫き通す等)なのが...

黒木狂の一人として、最新刊は出たらすぐに手に取ることにしている。 城山三郎、松本清張、高杉良など、黒木氏より前の経済小説家の有名どころは知っていたが、清水一行氏はこの著作を以って初めて知った。 どことなく、黒木氏が好きそうな感じの性格(義理堅い、自分のことを貫き通す等)なのが、読んでいて伝わってきた。いかにして普通の人が作家となるかという過程の部分はとてもリアルで読み応え抜群。 私のようなバブル期生まれの人間にとっては、戦中戦後の経済をザーッと追っかけられるという意味でも楽しめた。 他方、黒木氏がノンフィクションを記載する場合(『島のエアライン』等)の書き方のフォーマットも健在であり、ややリズムが単調だった感じもある。

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2023/02/25

昭和から平成にかけての経済史が清水氏の書く経済小説に載せて描かれる、、、といった話なのだが、ほぼほぼ清水氏の来歴で埋められていて、日本経済の史実はキーワードが時々出てくるくらい。ただ、特に自分が社会人になった昭和の最後(バブル期)から20年くらいの間のイベントは「あ~、そんなこと...

昭和から平成にかけての経済史が清水氏の書く経済小説に載せて描かれる、、、といった話なのだが、ほぼほぼ清水氏の来歴で埋められていて、日本経済の史実はキーワードが時々出てくるくらい。ただ、特に自分が社会人になった昭和の最後(バブル期)から20年くらいの間のイベントは「あ~、そんなことあったなあ」と記憶を呼び起こされる。 あと、坂本龍一のお父さん(坂本亀一)とか、竹内由恵とか、清水草一とか、意外な登場人物が出てくるところが面白い。 梶山季之がを拠点にしていた「都市センターホテル」は会社のすぐそばなのでこれにも親しみを覚えました。

Posted byブクログ

2023/02/08

清水一行を通じて戦後の株式市場を書こうとの試みだが、アクの強さにそうはいかなかった感じ。城山三郎との比較が面白い。宗田理との関係が発見。著者にはまた投資銀行者を書いてほしいが、無理そうだな。

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