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母という呪縛 娘という牢獄 の商品レビュー

4.1

669件のお客様レビュー

  1. 5つ

    201

  2. 4つ

    298

  3. 3つ

    103

  4. 2つ

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2025/01/16

娘が母親を殺害した事件のノンフィクション 実際にこんなことがあったのかと驚きもあるし、加害者の心理描写もリアル 殺害以外にこの親子を救える方法はないかと考えてしまうが、閉鎖的で極限状態になってしまうと難しいのかな 考えさせられる一冊

Posted byブクログ

2025/01/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「助産師になるために9浪させられた末に母親を殺害してしまった女性の話」だと思っていたが、ほんとうは医学部失敗→看護学科で入学→助産師コースに不合格+助産師学校も不合格→殺害の流れだったよう。センターの結果が悪ければ二次すら受けることを許されない年もあったのだという。 自分も国公立大の受験や浪人を経験した身として、想像するだけでも呼吸が浅くなってくるような教育虐待の描写の数々だった。むしろ殺害に至るまでに自死を選択しなかったことに驚きを覚えてしまう。偉そうな言い方になってしまうが、よくこんな毒親を前にして生きていてくれたと思う。 母親の妙子さんは実際に自殺未遂やメニエール病を患っていたことから、相当なストレスを抱えていたことが察せられる。あかりさんを追い詰めた言動はどれも常軌を逸するものだが、それを完全に正しいことと確信して行なっていたのだろうか?自分だけが正しいと思い込み、それに反発しようとするあかりさんの言動にストレスを抱えていたとすると、その人格の原因はどこにあるのだろうか?妙子さんは実際に何を思っていたのだろうか?もう本人に確認することは叶わないが、読み進めるうちに気になってしまった。 あかりさんのお父さんの「家族だから」という発言に涙腺が緩んだ。『ここはすべての夜明けまえ』を読んだ時に感じた「家族ってなんだろう?」という問いの大きなヒントになったと思う。 また意図されたものかどうかはわからないが、最後の一文がとても素晴らしかった。やられた。思わずため息が漏れた。 いちどどこかの書店で見かけてずっと気になっていたが、読むことができてよかった。あかりさんのこの先の人生が自由で豊かなものでありますように。

Posted byブクログ

2025/01/14

母という呪縛 娘という牢獄 このタイトルがピッタリなノンフィクション。実際にこんなことがあったんだと思うと恐怖でしかない。共依存なように見えなくもないけど、きっと親のいくとこまでいった過干渉。2人のメッセージのやり取りが本当にそのままなんだろうなという感じで、リアルすぎて怖かった...

母という呪縛 娘という牢獄 このタイトルがピッタリなノンフィクション。実際にこんなことがあったんだと思うと恐怖でしかない。共依存なように見えなくもないけど、きっと親のいくとこまでいった過干渉。2人のメッセージのやり取りが本当にそのままなんだろうなという感じで、リアルすぎて怖かった。

Posted byブクログ

2025/01/13
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本当にあった事件なので、暗くて重たいかと思ったが、さほどそうは感じず、考えさせられる、読んでよかった1冊となった。被告の心情やいきさつがうまく表現されている。 娘に期待する母親とそれに応えようとがんばった娘。はじめから憎しみあっていたわけでなく、互いに愛情があってのことだったと思う。だがそれがエスカレートし、母は娘を自分の期待通りにしないと気がすまないようになった。 そんな母から被告は、何度も逃げたり、助けを求めたりしたものの上手くはいかなかった。自分でなんとかしようと何度も試みたものの、失敗に終わり事件に発展してしまった。 本人も書いているが、お父さんやおばあさん、周りの人に話を聞いてもらえていたら変わっていたのかもと思ったりもする。 刑期中にも、被告に心の支えとなる人がいて、本当に良かったと思う。

Posted byブクログ

2025/01/11

心の中とかがリアルに表現されていて、感情移入しやすい。特に浪人時代から大学時代、大学時代を楽しむ様子、自分の確実な将来を考えはじめた時、罪を認めるまでの心情などがリアルだと感じた。事件としては怖いものだが、本で読むと自然と読みやすく怖いとは感じなかった。

Posted byブクログ

2025/01/03

被告の頭が良かった事で事件の解像度が物凄く高く、未だかつてない読後感を味わいました。 暫く実話しか読めないかも…とノンフィクション他にも読んでみたけども、物足りなく感じました。

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2024/12/31

事実は小説よりも奇なり。 母親を殺す前に父親のフォローがあればと思ってしまうが、自分の事を優先してしまったんだろうなぁ。アメリカの祖母も。

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2024/12/31

受験に限らず、世の中を回しているシステムに対して無批判に従順になってしまうと、こうも残酷な帰結をもたらすのかと暗い気持ちになる。現実に起きたことと聞いて余計に。「世間」って本当に恐ろしい。

Posted byブクログ

2024/12/30

母親のこだわりって、どこからくるのだろうか?自分の生い立ちだったり、望みだったりするのかもしれないけれど。 看護師としての将来が見えてきた所だったのに、母親の頑なな拘りが邪魔をして、辛い結果に。 読んでいて、とても重くて辛いです。

Posted byブクログ

2024/12/30

読了。 こんな事をされたら私も殺してしまうかもしれない、そんな考えが頭をよぎる。前々からしんどそうだけれど、読んでみたいと思っていた作品だが予想以上に心が引き攣れるような内容だった。きっとこの母親は自分の娘と自分の境界線が分からなくなっていたのかもしれない。いつの時代も自分の一番...

読了。 こんな事をされたら私も殺してしまうかもしれない、そんな考えが頭をよぎる。前々からしんどそうだけれど、読んでみたいと思っていた作品だが予想以上に心が引き攣れるような内容だった。きっとこの母親は自分の娘と自分の境界線が分からなくなっていたのかもしれない。いつの時代も自分の一番の味方でいて欲しい人がそうでは無い事を発端とする悲劇には事欠かないが、その中で肉親との確執が一番逃げ場がなくて重苦しいのではと思う。特に母とは私達をこの世に生み出した性であるからして、母との確執は父との確執より悲惨に思えるのは私個人の感覚であろうか。この本を読んで、少しでも他人事では無いと感じた人皆に幸ある事を願う。

Posted byブクログ