夜叉ヶ池 の商品レビュー
越前国鹿見村の琴弾谷、旱が続く盛夏。 萩原晃が日に三度鐘を撞くことで夜叉ケ池の竜神から村を守っていた……。 作中の晃の台詞「神にも仏にも恋は売らん」に胸をつかれた。 鹿見村の村人の身勝手さに腹が立った。
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幻惑幻想。 浮世離れした幻想に片足をいれたような夫婦と、下界といっていい現実世界に蠢く村人や権力者。 それに夜叉ヶ池の幻想そのものの住人たち。 この世ならざる夜叉ヶ池の住人たちとは直接関係はなく話が進むが、最後には幻想幻惑がすべてを飲み込む。 池の堰が切れたように。 さすが、泉鏡花先生。戯曲では天守物語が名高いけれど、それと比べても幻想の度合いと、美しさが際立つ。 冒頭の場面描写に「水辺の菖蒲」があったけれど、「妖剣紀聞」で菖蒲を好んでいた旨が書かれていたので、あわせて読むと、水辺の描写の美しさ・菖蒲の描くことへのこだわりがわかる…かも?
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なぜだか、タイトルに覚えがあり。 泉鏡花の世界、100年以上前のお話。 雨ごいの贄にされるのは、理不尽だけど、 村人の命を盾に迫ってくるのは怖いな。 自分たちのことを大事に思うのはだれしも 当たり前だけど、そのために他人を犠牲にしてる。 白雪は、自分の恋に生きることができただろうか。
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池に住まう竜神とふもとの村の約束 一日三回、鐘をついて池のものをなぐさめる 時はたち、今鐘をつく役目の男とその妻は仲睦まじく暮らしている 池に住む姫と人ならぬ者たちは約束を守りつつおもしろおかしく過ごしている だが姫は剣ヶ峰の恋人のもとにゆきたい だが、ひとたび池を出れば水が村をおそう 村人たちは約束を忘れかけている、こちらが約束を破ってはいけない、もうしばらくお待ちをとなだめられ、鐘守夫婦を妬ましくうらやましくながめている 日照りが長く続いたある日、村人たちは美しい鐘守の妻を雨乞いの犠牲にしようと押しかけてきた。 〇演劇の脚本、読み慣れていないのてちょっと難しかった 〇池のナマズ、鯉、蟹トリオが面白い
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