諦念後 の商品レビュー
感想 何をすればいいのか。仕事以外にすることがない。この娯楽が溢れている時代に?することなどない。終わりまでの暇つぶし。楽しくぼちぼち。
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著者の過去の連載をまとめた内容。タイトルの通り年老いた男性(この場合、男性と言い切ってよい感じ) の「あるある」から、ゆるゆるとしつつも確信をついたメッセージに改めてコラムニストとしての著者の偉大さと、若くして逝去されたことに失ったものの大きさを感じる。「初老」に入ってからの各種...
著者の過去の連載をまとめた内容。タイトルの通り年老いた男性(この場合、男性と言い切ってよい感じ) の「あるある」から、ゆるゆるとしつつも確信をついたメッセージに改めてコラムニストとしての著者の偉大さと、若くして逝去されたことに失ったものの大きさを感じる。「初老」に入ってからの各種試みの「続き」を聞いて見たいと多くの読者が楽しみにしていたと思う。
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読み手の世代を選ぶ本。アラ還の僕にはどの節の内容も響きました。その中でも、 「同窓会に出席してみた。」 「麻雀を打ってみた。」 が面白かったし、刺さりました。 ”老い”というのは自分が思っている以上にきちんとやってくるもんなんだろうなあ、と思わせます。
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小田嶋隆(1956~2022年)氏は、早大教育学部卒、味の素ゼネラルフーズ勤務後、TBSラジオのアシスタント・ディレクター、作詞家等を経て、コンピューター関連ほか、様々なテーマを論じるテクニカル・ライター、コラムニストとなる。 本書は、集英社のPR誌「青春と読書」に2018年7月...
小田嶋隆(1956~2022年)氏は、早大教育学部卒、味の素ゼネラルフーズ勤務後、TBSラジオのアシスタント・ディレクター、作詞家等を経て、コンピューター関連ほか、様々なテーマを論じるテクニカル・ライター、コラムニストとなる。 本書は、集英社のPR誌「青春と読書」に2018年7月~2019年10月に連載された「諦念後 男の老後の大問題」をまとめ、2022年に出版された。 内容は、還暦を超えた(=一般に言う「定年」を過ぎた)著者が、その境涯に直面するために、自主的に様々なことを体験し、それについて綴ったものである。具体的には、そば打ち、ギター演奏、スポーツジム通い、断捨離、終活、同窓会参加、麻雀、鎌倉彫、選挙(本人は出馬していないが)、盆栽、大学講師、SNS等。 私は、還暦を控えて、近年、五木寛之、斎藤孝、佐藤優、出口治明、弘兼憲史等による、人生後半の指南書的な本を読んだが、それらの多くが、著者それぞれの半生・成功体験をもとに、「人生後半、このように生きるべき」というスタンスで書かれている(指南書なので当然だが)のに対し、本書は、少なからぬ定年後の男性が挑戦することを実際にやってみて、感じたこと、考えたこと(良いことも悪いことも)が赤裸々に綴られており、コンセプト自体が大きく異なるし、また、著者の持ち前の批判精神も発揮されていて実に面白かった。 印象に残った点をいくつか挙げると、以下である。 ◆そば打ち・・・老後で大切なのは、単純作業に身を投じること。なんとも凡庸な教訓だが、当然である。なぜなら、男が年をとるということは、自分が積み上げてきた凡庸さと和解することだからである。 ◆スポーツジム通い・・・定年後の居場所で迷った人は、自分に単純な役割を与えてくれる場所を見出し、そこでしばらく過ごしてみること。教会でもゴルフ場でもジムでも、単純な目的に沿って設計された場所は人を純化する。 ◆断捨離・・・断捨離が得意で、それでメリットを得られる人は、そもそもモノを溜め込まない。一方、断捨離が必要な溜め込みタイプの人は、断捨離をすると、捨てたモノへの未練に苦しみ、廃棄という行為の後ろめたさに悩むことになる。(著者は溜め込みタイプで、断捨離をして苦しんだ) ◆同窓会参加・・・男子は、仕事に関わる、外部の人には興味のない話をするつまらない人が多いのに対し、女子は、柔軟な個性を身に付け、素晴らしいホスピタリティーを自分のものにしている人が多い。 ◆鎌倉彫・・・性格とは、別の言葉で言えば運命のこと。男の老後の行動の仕方は、コミュニケーション型と引きこもり型に分かれる。どちらの型の人間であるかは、生まれつき与えられており、それは運命である。よって、自分に合った余暇の過ごし方をするのが良い。(著者は引きこもり型で、鎌倉彫をやった) ◆SNS・・・実りある無駄話は、近すぎる人とはできず、ある程度以上、関係の遠い人との間でしか成立しない。また、(無駄話をする)役に立たない時間にこそ、カネでは買えない味わいがある。よって、老後の孤独を避けるために、SNSには参入した方がいい。 また、最後に著者は「がんでの死に方」について次のような記述を残している。「がんで死ぬことは、特急券を確保することに似ている。途中の駅をすっ飛ばして、確実に目的地(←終着駅と呼ぶべきでしょうね、むしろ)に到着できるだけではない。特急列車に乗った人間は、その車中で、通勤電車の乗車中には見ることもなかった景色を、終着駅まで意識的に眺めることができる。それは幸運なことだ。」 著者は、昨年6月に65歳の若さで死去したが、病名は明かされていない。もしかすると、この時点でがんを告知されていたのかも知れない。。。ご冥福をお祈りいたします。 (2023年5月了)
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定年後の過ごし方を、著者が色々試している体験記で、面白いです。時に、毒を含んだ物言いで本音で書いていることが感じられます。 万人受けするような本ではないと思いますが、ひねくれ者の私には面白かったです。
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自分が読んだことのある氏の他の著作とは、少し趣を異にする本作。とはいえ、独特の視点はここでもガッツリ健在。自分もこれから歩んでいくことになる老後を、多少なりシミュレート出来た気になる一冊。
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. 現代の実質定年の65歳で亡くなられた小田嶋隆さん。目次をみると、向き合うはずだった老後の問題に対し、ユーモア交えて考えを綴られている模様、ぜひ読みたい #諦念後 #男の老後の大問題 #小田嶋隆 22/12/14出版 #読書好きな人と繋がりたい #読書 #本好き #読みた...
. 現代の実質定年の65歳で亡くなられた小田嶋隆さん。目次をみると、向き合うはずだった老後の問題に対し、ユーモア交えて考えを綴られている模様、ぜひ読みたい #諦念後 #男の老後の大問題 #小田嶋隆 22/12/14出版 #読書好きな人と繋がりたい #読書 #本好き #読みたい本 https://amzn.to/3SZnk0V
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「ガンで死ぬことは、特急券を確保することに似ている」「還暦の男は多くの場合、独善的なオヤジに仕上がっているもの」「老後で大事なのは単純作業に身を投じること」「先送りこそ人類が生み出した最高のノウハウ」「結局、死というのは本人にとっては一瞬の通過点でも、残された人間にとっては膨大な...
「ガンで死ぬことは、特急券を確保することに似ている」「還暦の男は多くの場合、独善的なオヤジに仕上がっているもの」「老後で大事なのは単純作業に身を投じること」「先送りこそ人類が生み出した最高のノウハウ」「結局、死というのは本人にとっては一瞬の通過点でも、残された人間にとっては膨大な残務処理の集積体」「無意味であれ、無駄であれ、悪あがきであれ何らかの活動を。動かない生活が病気を呼び寄せる」「視野を狭くするのは見栄だ」心に留めておきたい言葉に溢れている。合掌。
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