Web3とは何か の商品レビュー
ブロックチェーンやWeb3という言葉を聞いたことがありますか?これらは情報技術についての用語ですが、仮想通貨やビットコインとも関連しており、現在ビジネスでも注目されています。しかし、この本ではブロックチェーン、NFT、メタバースといった新技術が万能ではないことを技術的および歴史...
ブロックチェーンやWeb3という言葉を聞いたことがありますか?これらは情報技術についての用語ですが、仮想通貨やビットコインとも関連しており、現在ビジネスでも注目されています。しかし、この本ではブロックチェーン、NFT、メタバースといった新技術が万能ではないことを技術的および歴史的観点から述べています。 私がこの本をお勧めする理由は、Web3に関する技術について懐疑的な視点から語られている点にあります。実はネットで検索した場合、Web3に関する情報は多く見つかりますが、企業発信のポジティブな記事が偏って上位に来てしまいがちです。もちろん、Web3には魅力的で将来性のある部分もありますが、現実的な課題も存在します。本書ではそれを、技術解説も交えながら、情報系以外の方にもわかりやすく説明しています。プラスとマイナスの両方の意見を聞き、今まさに変わろうとしつつあるWebの世界を覗いてみませんか? (ラーニング・アドバイザー/情報理工 YAGAWA) ▼筑波大学附属図書館の所蔵情報はこちら https://www.tulips.tsukuba.ac.jp/opac/volume/4146872
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著者の本を読むのはブリーバックスの『ブロックチェーン』に続いて2冊目になるが、本書を読んでこの方の新刊は今後チェックしていこうと思った。分かりやすさを非常に意識した構成(1行開けを多用している点とか)がまず目を引くが、著者自身の見解を決して押しつけがましくなく伝えつつ、読者に対し...
著者の本を読むのはブリーバックスの『ブロックチェーン』に続いて2冊目になるが、本書を読んでこの方の新刊は今後チェックしていこうと思った。分かりやすさを非常に意識した構成(1行開けを多用している点とか)がまず目を引くが、著者自身の見解を決して押しつけがましくなく伝えつつ、読者に対してニュートラルな姿勢で向き合っている点が気に入った。そして時たまオタク気質の顔を覗かせる芸風も読んでいて楽しい。 内容について、Web3と呼ばれるものが本当に「巨大IT企業の支配から個人が解放されたインフラ」を目指すものなのであれば、著者が述べた通りうまくいかないだろう。プラットフォームの決めたルールの下で自由に発信できるのであればわざわざ面倒なことはしない、という主張はまあそりゃそうだよね、と思った。 ただ、例えばコロナ禍で公衆衛生やら感染対策やらを錦の御旗に掲げたプラットフォームによって個人の発信が制限された事例を目の当たりにした身からすると(まだやってるのか?)、前述した理念は全く無意味というわけではないと考える。Web3と呼ばれるものに代わるシステムは恐らく今後も出てくると思うが、それが本当に自由なものになるかは分からない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
著者は情報処理試験のテキストの著者でもあり、そのテキストのお世話になったこともある。読みやすい一般書もかなり書いていることを知って興味を持って読んでみた。 Web3を、 "「巨大IT企業(ビックテック)の支配から個人が解放されたインフラ」で「要素技術としてブロックチェーン、なかでもNFTあたりを重視する」くらいが最大公約数的な説明" と定義し、そこにメタバースを含めた形で、 ・プロローグ ・第1章 ブロックチェーン ・第2章 NFT ・第3章 メタバース ・エピローグ の章立てで説明している。しかし、 "Web3の中にメタバースを含めることには、無理があると思う。" と述べており、メタバースをWeb3に含めることは懐疑的である。NFTはブロックチェーンを利用した技術であり両社は密接なつながりを持つが、メタバースは別の技術であることが説明されている。 Web3は「非中央集権的な社会を目指す」「インターネットの民主化」のような、ある種イデオロギー化された思想があり、それを実現するための技術としてブロックチェーンを用いるものである。ただ、その思想はそもそものインターネットがもっていた理想でもあるが、そのそれが普及する時に失われた。その理由は、大多数の人が非中央集権的なものは使いにくいからである。誰にでも開かれていたはずのインターネットに接続するには、それ相応の技術が必要でありリスクも伴う。そのため、多くの人がインターネットを使うためにはISPが必要になり、Webページを検索するための検索エンジンが生まれ、現在のWeb2.0が形成された。 今後Web3が普及したとしても、それは今理想とされているものではなく、結局はWeb2.0と同じような世界になるのではないか。 このようなことが、様々な例や言い換えで繰り返し述べられている。豊富な例は想像しやすくわかりやすい。技術的な要素についてもある程度述べられているが、そこまで深入りはされていないように思う。深い技術要素は難解なこともあり、理解できない話も多いこともあるが、結局のところブロックチェーンって何だったんだ?というような疑問は残りっぱなしである。 おそらくこれは著者が悪いのではなく、私の頭が悪いのとブロックチェーンやNFTがあまりに難しいからなのであろう。 というわけで結局のところ著者がいうように「取引所」という接続点を使わないとブロックチェーンを使用した技術であるビットコインに参入できないことを考えれば、著者の言うことはあっていることなのだろうと思う。 完全理解はできなかったが、興味深く拝読して勉強になったので★5
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あいつらMMOもやった事ないだろ ーゲイブ・ニューウェル ※MMO 大規模多人数参加型オンラインゲーム ゲイブ・ニューウェルは、『Half-Life: Alyx』を開発したValveの共同創業者。見た目は典型的ギークの代表という雰囲気のマシュマロマン。しかし、アイドル的存在だと...
あいつらMMOもやった事ないだろ ーゲイブ・ニューウェル ※MMO 大規模多人数参加型オンラインゲーム ゲイブ・ニューウェルは、『Half-Life: Alyx』を開発したValveの共同創業者。見た目は典型的ギークの代表という雰囲気のマシュマロマン。しかし、アイドル的存在だという。確かに、DXだ何だと口にする連中は、Fortniteも知らない。エピグラムは、童心を思い出し擽られる台詞だ。そして彼が言う。「我々は今、人々が思うよりもずっと『マトリックス』の世界に近づいている」 WEB3とは、ビッグテックの支配から個人が解放されたインフラで、要素技術としてブロックチェーン、中でもNFTあたりを重視する、と本著は言う。ネット界隈の根本的思想として「支配からの解放」を明確にしている論旨は好感が持てる。技術は、人を困難から解放して自由にする目的で作られるはずだ。 だからこそ、逮捕はされずに済んだが、WINNY事件は惜しい。WINNYという非中央集権システムは、ただの無法地帯であり、民主的でもないと著者は切るのだが、ブロックチェーンにおいても、非中央集権である事が重要ではある。支配や統制がなければ、コピーし放題。そのせいで創作側は損を被る。ブロックチェーンの技術を応用し、前よりマシな世界を求めよ。 ファンジブルに規格化された人間達が、ファンジブルなお金を用い、ノンファンジブルなNFTを纏ったデジタルデータを新たなイデオロギーに適用する皮肉。希少化が進めば価値は上がる。やがて量産型の規格人間が希求するNFTの集合体として、神を再定義していくのだろうか。データに裏付けられた、民主主義による神。これが新世界の産声と言われれば、そんな気がしないでもない。
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実はweb3と聞いてもピンとこなかった。 非代替性トークン(NFT)、ブロックチェーンといった技術に裏付けられた新しいウェブのあり方ということである。 本書を手に取って、それがメタバースに繋がるものであるという記述を読んで、情弱の身としては、もしかしたら、これはオワコンなのかな...
実はweb3と聞いてもピンとこなかった。 非代替性トークン(NFT)、ブロックチェーンといった技術に裏付けられた新しいウェブのあり方ということである。 本書を手に取って、それがメタバースに繋がるものであるという記述を読んで、情弱の身としては、もしかしたら、これはオワコンなのかなと思ってしまった。 (ついこの間まではメタバース、メタバースと世の中では言っていたのに今やChatgpt一色だし。) ちなみに、著者岡嶋さんの立場は、web3にそれほどの可能性hありませんよ、というものだ。 技術的な部分については、情弱仕様にブロックチェーンのしくみやNFTの用途などをわかりやすく書いてある。 本書にも出てくるが、これはもう技術の問題というよりは思想の問題だと感じる。 情報をすべての人が共有し、検証できるようにすれば平等だとか、一部のビックテックが総取りするありかたはよくないとか。 非中央集権的な技術のあり方に新しい可能性を見出し、人間を自由にするという理想を見出す人々がいる。 しかし、それは限られた技術的な知識と高い意識のある人々に限られている。 岡嶋さんのいうように、われわれ一般の人々はそのような自由の中で、自己責任と高いコストをかけていくことはできない。。 むしろ、ビッグテックのような企業に世話をしてもらって簡単に、安価にウェブの世界が利用できさえすればよい。 こうして、高邁な理想が崩れ、プラットフォーマーの一極支配または寡占ができあがる。 これをインターネットの創出のころから繰り返していて、きっと今回も同じような道筋をたどるだろう、というのが著者の読みである。 思想の問題ということだが…自由と民主主義の原理的な困難というテーマは、実は以前からある。 ICT技術がからむと、同じ問題がさらに増幅して見えてくるということなのだろうか。 なんかもう、ぐうの音もでない感じ。 この先、どんな社会になっていくのだろう。
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web3という、ブロックチェーンを中核技術とする、真の分散型民主制という理想について、著者は共感と技術への強い興味を示しつつも、web3は結局は理想が骨抜きになり大企業の支配の下で適材適所で社会実装されていくであろうと予測する。 ブロックチェーンは、参加者が多大なコストを投じて当...
web3という、ブロックチェーンを中核技術とする、真の分散型民主制という理想について、著者は共感と技術への強い興味を示しつつも、web3は結局は理想が骨抜きになり大企業の支配の下で適材適所で社会実装されていくであろうと予測する。 ブロックチェーンは、参加者が多大なコストを投じて当該チェーン内の記録の検証に参加することを前提とする仕組みなので、ビットコインのマイニングの報酬のように、明確なメリットがないと成り立たない。少数の参加者のみでチェーンを形成する場合は、比較的低コストで改竄ができてしまうし、最悪の場合、自然消滅的に全参加者が手を引いてデータが完全に消失する恐れもある。逆に、参加者が十分に多い場合も、不正コンテンツが出回っても消せないこと、仕組みに問題が生じても参加者の多数の同意が得られるまでは対策が打てないことなど、中央の管理者がいないことによる深刻な弊害が生じうる。 結局、大衆が参加し始めると、人々は専門的知識の習得などしないから、万一の場合に補償してくれる権力を求め、ブロックチェーンは客寄せのマーケティングに使われて、肝心の部分は大企業たるプラットフォーマーが都合よく改編できるようになっている中央集権型システムが実装され続けることになるだろうと著者は予測する。 NFTも、保証されるのは当該チェーン内での唯一性だけであり、データの真性も、世界での唯一性も全く保証の限りではない仕組みである。 メタバースに至っては、究極のプラットフォームビジネスであり、個人が大企業に勝てるはずがない。 全般的にweb3をきちんと理解しないままに、不正確な印象で夢を見ている利用者に対しての手厳しい批判が繰り広げられていたが、言っていることには強く納得。
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電子書籍。巷でよく聞く「web3」「ブロックチェーン」「NFT」「メタバース」。一度ちゃんと意味わかっとかないと。。。と思い読みました。web3の概念は要するに「一部の巨大プラットフォーマーだけ儲かるの頭くるからそれをみんなでやめようぜ!!」的な発想なんですね。ところが、それはほ...
電子書籍。巷でよく聞く「web3」「ブロックチェーン」「NFT」「メタバース」。一度ちゃんと意味わかっとかないと。。。と思い読みました。web3の概念は要するに「一部の巨大プラットフォーマーだけ儲かるの頭くるからそれをみんなでやめようぜ!!」的な発想なんですね。ところが、それはほぼ難しいと。さらにブロックチェーンがそのための手段にはとてもならない。メタバースはweb3とは別な概念だが、現実的で、だからこそプラットフォーマーが群がる。。。ってことで要するに世界は変わらないってことですね。ちょっと偏った意見かなあ。。。と思いつつ勉強になりました。
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私はおそらくWeb2.0初期からがっつりネットに触れてきたが(そんな名前は知らなかった)、HTMLでサイトを作ったりしながらなんとなくで把握してきたものがこの本ではわかりやすく定義確認や明文化されている。 そしてこれまで外の騒ぎを横目で見ながら感じていた自分の中の疑念が言語化され...
私はおそらくWeb2.0初期からがっつりネットに触れてきたが(そんな名前は知らなかった)、HTMLでサイトを作ったりしながらなんとなくで把握してきたものがこの本ではわかりやすく定義確認や明文化されている。 そしてこれまで外の騒ぎを横目で見ながら感じていた自分の中の疑念が言語化されていて、プロローグから共感が止まらない。 10年、20年前のネットに対して法整備が出遅れすぎてきているのは問題点だと思ってる NFTに価値はないと思ってるし、実際無断でNFTを売り出された事例、私も見かけたな。 ブロックチェーンのマイニングについてくる環境問題も無視されがち。 銀行の通帳や暗証番号の管理ですらままならず、PC所有も派閥が分かれるのに、ブロックチェーン運営に参加したがる個人が多数派とは思えないし、代行サービスはおっしゃる通り理念から離れてくる。 『仮想通貨3.0』というビットコイン取引所CEOが書いた本もあわせて読むとより理解深まるかも。 私はこの本を読んでいたからスイスイ内容が入ってきたところはある 多分誰かが得する世界を抜け出すにはお金や資産の概念、資本主義をなくすしかないんじゃないか?
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ブロックチェーンやNFTに対する著者のスタンスが明確で、何回も繰り返してネガティブトークが展開される。ある意味、気持ちイイほど振り切れていて、説得力を感じてしまいます。 この著者の他の解説書も読んでみたくなりました。
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Web3に懐疑的なスタンス(コンセプト自体というよりは現在バズワード化している概念としてのWeb3に否定的)の著者による一冊。自分も元々「てか構成技術要素的に全然Webじゃないしさぁ…風呂敷が広がりすぎてる感じがどうも苦手」というテンションなのでしっくり来た。ポジショントークに陥...
Web3に懐疑的なスタンス(コンセプト自体というよりは現在バズワード化している概念としてのWeb3に否定的)の著者による一冊。自分も元々「てか構成技術要素的に全然Webじゃないしさぁ…風呂敷が広がりすぎてる感じがどうも苦手」というテンションなのでしっくり来た。ポジショントークに陥らずフラットな目線で書かれていると思うが、最近Web3については自分の考えに近い本を立て続けに読んだので次は一転して賛成派の本も読んでみようかな。
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