災厄の絵画史 の商品レビュー
序章 災厄を呼ぶ神々の 一章 大洪水と方舟(旧約聖書時代) 二章 古代の戦争 絵画に込めた願い 三章 古代の天変地異 神の怒りと跡形もなく消えた町 四章 中世の疫病 パンデミックと「死の舞踏」 五章 三十年戦争 最大最後の宗教戦争 六章 大火と絵画、西洋人が描いた「江戸の華」 七...
序章 災厄を呼ぶ神々の 一章 大洪水と方舟(旧約聖書時代) 二章 古代の戦争 絵画に込めた願い 三章 古代の天変地異 神の怒りと跡形もなく消えた町 四章 中世の疫病 パンデミックと「死の舞踏」 五章 三十年戦争 最大最後の宗教戦争 六章 大火と絵画、西洋人が描いた「江戸の華」 七章 ペストの波状攻撃 八章 梅毒の猛威、疫病が照らす社会の暗部 久章 戦争のアレゴリー(寓意画) 十章 天然痘の恐怖とワクチン騒動 十一章 洪水、そして名画の数奇な運命 十二章 ナポレオンという災い 十三章 コレラの惨禍 死をもたらす神の使い 十四章 アイルランドのジャガイモ飢饉 十五章 結核のロマンティシズムと現実 十六章 第一次世界大戦とスペイン風邪 掲載作品一覧
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2015年にデンマークが獣姦禁止法制定、理由が獣姦愛好家が集まったからで「世界は広く、幾層にも重なり、闇は深い」に笑ってしまった。法を潜り抜けようとしてはいけない。
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テーマがテーマなのでこんなことを言うことは不謹慎かもしれませんが、終始とても勉強になりました。習った歴史に登場した人物が実はあの疫病に関わっていたことやこれまでの認識を改めさせられること、理解が深まったことなどたくさんありました。今まで興味のない分野の災厄や絵画、歴史でしたがこの...
テーマがテーマなのでこんなことを言うことは不謹慎かもしれませんが、終始とても勉強になりました。習った歴史に登場した人物が実はあの疫病に関わっていたことやこれまでの認識を改めさせられること、理解が深まったことなどたくさんありました。今まで興味のない分野の災厄や絵画、歴史でしたがこの本のおかげでこれからはもっと学んでみたくなりました。絵画を眺めてみよう、と軽い気持ちでこの本を手に取ってみて良かったです。 今ある当たり前は当たり前ではないのだと痛感し、昔を知ることは今を知ることだと思いました。
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「テルモピュライのレオニダス」、そんな露骨に同性愛描いてるのすごいな… これ堂々と飾るのも凄いな…… あとピエロの「森の火事」、人面豚と人面鹿…獣姦の象徴…怖…… 豚と鹿っていうリアルなチョイスも怖……
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絵画で見る災厄のお話。 洪水や飢饉などの自然災害はもちろん、ペストやコレラ、梅毒などのパンデミック、戦争などの人災まで。 ナポレオンの進撃もここでは「災厄」として取り上げられていたことには驚いた。 戦争も災厄、まして侵略される側にしてみれば、どこかの英雄も災いか。 ましてナポレオ...
絵画で見る災厄のお話。 洪水や飢饉などの自然災害はもちろん、ペストやコレラ、梅毒などのパンデミック、戦争などの人災まで。 ナポレオンの進撃もここでは「災厄」として取り上げられていたことには驚いた。 戦争も災厄、まして侵略される側にしてみれば、どこかの英雄も災いか。 ましてナポレオンは自国民へ与えたダメージもでかいし(シベリア遠征で何人お亡くなりになったか) 「怖い絵」展に絡めた話題もちょくちょく。 興味深かったのは、日本人が思う天使像と宗教世界における天使像のそのギャップ。 「怖い絵」展でも話題になったとか。 天使は天の御使いであって、人類を救ってくれる存在とは限らない。 今回、それをまざまざと思い知らされるエピソードはインパクトあり。 怖や怖や。
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・アレゴリーの語源はギリシャ語のallegoria。「他の何かを語る」という意味だ。日本語では「寓意」と訳される。「寓意」を新明解国語辞典で引くと、「ほかの事にかこつけて、ある意味をほのめかすこと」。 美術用語としては、抽象概念や思考や理念の図像化だ。眼に見えないものを絵画表現...
・アレゴリーの語源はギリシャ語のallegoria。「他の何かを語る」という意味だ。日本語では「寓意」と訳される。「寓意」を新明解国語辞典で引くと、「ほかの事にかこつけて、ある意味をほのめかすこと」。 美術用語としては、抽象概念や思考や理念の図像化だ。眼に見えないものを絵画表現によって「見える形」にするのだから、擬人像やシンボルなどを駆使することになる。画家だけでなく、鑑賞者の教養も問われる所以だ(印象派以前の作品が現代人には難解な理由もこれ)。 だが絵画芸術がもっぱら上流層のためのものだった時代には、画面のアレゴリーを読み解くことも絵を味わう大きな楽しみの一つだった。
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表紙にもなってるローマのペストが印象的。 天使は人間の味方ではなく、あくまでも神の御使い。 天使のイメージ変わった。 天然痘やペスト、コレラや梅毒 画家とは本当に色々なものを主題にするなあと思った。
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いつもながら的確な一文が胸に沁みる。過去作とダブるのもあるが、視点の違いでこんなにも鑑賞に違いがあるのかと思った。
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図書館の新着コーナーで手に取った。 本著は日経ビジネス電子版の連載を編集したものだ。どおりで各章がテンポよく描かれているわけだ。戦争、感染症、天変地異、飢饉などの災厄にまつわる絵画が紹介されている。こういう切り口で観る絵画も新鮮だし、絵画に込められた作者の意図にグイっと近づいているような気がして面白い。
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面白い。 テーマがテーマなだけにカタストロフな作品が続くけれど、 事象が大きいだけに読みごたえもある。 できれば、サブタイトルのテーマごとに一冊ほしいくらいだ。
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