津久井やまゆり園「優生テロ」事件、その深層とその後 の商品レビュー

佐藤幹夫(著者)

2022/12/30

「津久井やまゆり園」事件をもとに、「戦争と福祉と優生思想」を主題に書かれたもの。「植松聖」とは何かということを裁判傍聴をくり返し深く考察されているが、テーマは上記のもの。ケアの倫理にも触れているが、ケアをどう再編するかという平等の問題と民主主義の再定義の問題につながるが、これは脱成長(脱新自由主義)や環境問題につながり、戦争に向かう動向に対する不服従や非暴力につながる、今後に向けての宿題をわかせてくれたものであった。400ページほどの大著であるが、ジャーナリストらしく読みやすい文章であった。