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チンギス紀(十五) の商品レビュー

3.8

17件のお客様レビュー

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2024/07/04

第十五巻。 ホラズム国の城郭・オトラルを半年以上攻囲し続けているモンゴル軍。 オトラル守るイナルチュクは、ある時モンゴル軍の動きに異質なものを感じとりますが、それは想定を超えた事態を生じることに。 一方、ホラズム領内を動き回るチンギスの首を、マルガーシ擁する皇子軍、テルゲノが率...

第十五巻。 ホラズム国の城郭・オトラルを半年以上攻囲し続けているモンゴル軍。 オトラル守るイナルチュクは、ある時モンゴル軍の動きに異質なものを感じとりますが、それは想定を超えた事態を生じることに。 一方、ホラズム領内を動き回るチンギスの首を、マルガーシ擁する皇子軍、テルゲノが率いる遊軍、女隊長・華蓮の部隊がそれぞれに狙っていて・・・。 モンゴル国VSホラズム国の闘いも佳境に入ってきましたね。 前巻では両軍互角の戦いで膠着していましたが、ここにきてモンゴル軍がホラズムの拠点を次々と堕として西方に進軍している状況になってきました。 そして、ホラズムの若き精鋭達が挙ってチンギスの首を狙ってくるのですが、これがチンギスの貫禄に若者が圧倒される感じで、あのジャムカの息子・マルガーシの刃もチンギスに届かないどころか、自分の隊の兵を半数近く失ってしまいます。 私、前巻のレビューで“マルガーシはジャムカを越えている気がする”と安易に書いてしまったのですが、やはり”対チンギス”という事になると、まだ及ばないということなんですね。 と、改めてチンギスの”大物”ぶりを実感すると、息子たちの小粒さが際立つ訳でして・・。 しかも長男・ジョチと次男・チャガタイの不仲は敵にも知られている程周知されているってどうなん? 兄・チンギス(テムジン)を全力で支えた、カサルとテムゲとはエライ違いですよね。 個人的にはこの不仲はチャガタイに原因があるのでは?と思っております(チャガタイ視点のターンがないのであくまで憶測ですけど)。 因みに、この兄弟が攻めあぐねているウルゲンチを守るトルケン大后の女傑っぷりは、ラスボス感があって見ものでした。 という訳で、この巻は戦闘がメインで交易のターンは少な目でしたが、保州にいるヤルダム達が闇米の一党を摘発しているところに、元金国の”あの将軍”が捕らえられてきたのには驚きました、同じく元金国だった耶律楚材がモンゴル国で仕事がてら旅をしているのとは対照的な末路になったな・・とその明暗に感じ入った次第です。 さて、いよいよ物語が終盤に近づいてきた『チンギス紀』ですが、どのような展開になっていくのか・・このまま次巻に進みたいと思います~。

Posted byブクログ

2023/11/16
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※このレビューにはネタバレを含みます

感想 息子たちの活躍もあり、長いホラムズ朝との戦いも終盤を迎えようとしていた。 チンギスの人生でどこまで版図を広げられるのか?後継者はどのように選ぶのか気になるところ。 あらすじ チンギスがサマルカンドを落とし、オトラルも占領したため、ホラムズ軍は野戦のような形でモンゴル軍とぶつかっていた。チンギスの息子3人にはそれぞれ2万が与えられたが、長男以外はイマイチ成果を上げられていなかった。 一方、金国領ではテムゲとヤルダムが闇米の道を追い、最後は完顔遠理に行き着き、これを誅する。 チンギスはホラムズ領内で冬を越す。ジョチとチャガタイは、ウルゲンチの攻略を任されたが、攻めあぐねていた。ホラムズ軍は、モンゴル軍を領内へと引き込んでいた。 チンギスの息子たちはウルゲンチを堕とす。

Posted byブクログ

2023/09/03

オトラルの攻防戦から、やや低調に事態が進み、ウルゲンチが陥落。最後に戦機が熟して次巻で決戦かなと思ったらあっさりとモンゴルの騎馬の撹乱戦法にホラズム主力が敗れる。まだ、戦力は温存されており、次回に大きな動きがあるか。

Posted byブクログ

2023/07/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

チンギス紀 十五 子午 北方謙三 ∞----------------------∞ 「飲もう、ボオルチュ。槍のジェルメと呼ばれていた頃を忘れたくない」「私は、泣き虫と呼ばれていたのだ。忘れたいなあ」 このちょっと老いてきた2人の会話がしんみりする。 長く読んでると、こういう内輪ジョークみたいなのがいいなと思うようになる。 ジャカ・ガンボっていつの間に亡くなってたの。 前々から世代は代わってきてるけど、これから楽しみなのはウゲティとボロルタイかな。 チャガタイは本当にジョチとは合わないようで。2人の仲が悪くて戦闘に支障が出るくらいって、部下はどんな思いで戦ってるんだろうか。 2023/07/22 読了

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2023/07/11

ホラズムシャー国との戦いが本格化する。ブハラ、サマルカンドを抑えオトラルを攻囲するモンゴル軍。チンギスカンの首を狙う3つの精鋭。

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2023/06/14

シリーズ15巻目。 まだまだ続くホラズム国遠征。 主要登場人物は金国の人だけで、ホラズム以外の国は自然に枯れていくような感じです。 とはいってもホラズムもジリ貧でどんどん西に戦端が移って行って都も陥落しちゃって、意気込んだ決戦も横綱相撲に負けた感じです。 次巻でホラズムも息の根...

シリーズ15巻目。 まだまだ続くホラズム国遠征。 主要登場人物は金国の人だけで、ホラズム以外の国は自然に枯れていくような感じです。 とはいってもホラズムもジリ貧でどんどん西に戦端が移って行って都も陥落しちゃって、意気込んだ決戦も横綱相撲に負けた感じです。 次巻でホラズムも息の根を止められるか。

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2023/04/17

チンギス率いるモンゴル軍とホラズム国軍との本戦模様を描く。長期戦の様相で局地戦の太后トルケンが籠るウルゲンチの城攻めを不仲兄弟ジョチ&チャガタイ各2万騎の軍とナルス率いる工兵隊がせめあぐむ中、チンギスから総大将の命を受けた三男ウゲティ軍が加わりウルゲンチを堕とす。しかし原...

チンギス率いるモンゴル軍とホラズム国軍との本戦模様を描く。長期戦の様相で局地戦の太后トルケンが籠るウルゲンチの城攻めを不仲兄弟ジョチ&チャガタイ各2万騎の軍とナルス率いる工兵隊がせめあぐむ中、チンギスから総大将の命を受けた三男ウゲティ軍が加わりウルゲンチを堕とす。しかし原野の民6万に紛れたトルケン軍に不覚を取る。チンギス本隊はスブタイ&ジェぺ軍と共にアラーウッディーン&イナルチュク率いるホラズム本隊とカラクム砂漠での野戦に挑む。チンギス軍は、4兄弟に各1万ずつと新たに将軍としたドルベイ・ドクシン、パラ・チェルビ2名に各1万の編成変えを行っており勇将スブタイ&ジェぺ軍と優勢に戦う。その中でチンギスはジャラールッディーン率いる皇子に馘を狙われるも跳ね退けマルガーシがジャラールッディーンを救い本編を終える。

Posted byブクログ

2023/03/10

動いた。戦場が急速に動く。その中心にいるのはチンギス。しかし、そこにマルガーシ。ジャムカの息子マルガーシ。ラストのセリフがかっこよすぎる!

Posted byブクログ

2023/03/03

第15巻も淡々と読了。 年老いたチンギス・ハンは尚、最前線で戦い続ける! その顔は北方謙三氏の顔をイメージして読んでしまう。 第16巻も期待!

Posted byブクログ

2023/02/01

ホラズム・シャー国との大戦の中で進む後継者たる息子たちの物語があり、なかなか濃い巻となった。チンギス・カン自身は歳をとって、戦ホリックみたいになってきて、ガンガン前線に飛び出しては、周囲からしたら老害レベルの行動をする。けど、その動きがあればこそ勝利があるのは間違いなく、後継者候...

ホラズム・シャー国との大戦の中で進む後継者たる息子たちの物語があり、なかなか濃い巻となった。チンギス・カン自身は歳をとって、戦ホリックみたいになってきて、ガンガン前線に飛び出しては、周囲からしたら老害レベルの行動をする。けど、その動きがあればこそ勝利があるのは間違いなく、後継者候補たちはますます親(祖父の場合もある)との差を感じる。今回はあまりメインどころが死ななかったから、次はそういうことになるのかな?

Posted byブクログ