応天の門(16) の商品レビュー
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平安時代に「科学的手法」でミステリやろうってあたりの心意気がとても好きでね。しかも、いかにも『今昔物語集』とかに所収載ってそうなエピソードだしな。一方で、時代は着々と流れていくし。タイトルが『応天の門』である以上、伴善男は当然、キーパーソンである訳だが、今回の伴健岑の赦免をめぐる暗闘では「え?あれ?」と思うような動きを見せていて、まことに上つ方の闇の深さを思い知るわね…そんな中、青年・菅原道真の迷いの日々は続く。ビルドゥングスロマンって奴ですなー。紀長谷雄の憎めないダメっぷりも、案外味わい深くて好きかも。
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伴健岑の史実を絡めつつの物語展開が非常に面白い。 道実が自分で費用を用立てても関わろうとした一件。 わからないがしなくてはならない気がした 自分の中の理に従っただけ という言葉が響く。 より強い力で脅すなら同じ穴の狢というのもわからなくはないが 腕力に限らず力が強い方が勝つのは仕方ないことだし だからこそ悪に負けないように自分が強い力を持つ または強い力を持つものを味方につけるのは間違っていないのではないだろうか。 小菊ちゃんがかわいくてとても良かった。
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恒貞親王と伴健岑をめぐる道真の想いは、業平らの目線で見れば青臭く傲慢なのかもしれないが、なんとかできる知識と機転、力に手を伸ばせる地位に道真はいる。 この辺りの気付きと迷いがずっと描かれてきてたんだなあ。 そして段々と、進みたい方向が意識されてきている感じ? そこに基経がどう絡むかが少し怖い。
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わたしはほんとうにこの漫画が好き。 道真がほんとかわいい。 将来どうなるのか史実を知っているだけに、まだ何者でもない道真が眩しいのよな。
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道真が政への関心を微かに目覚めさせていく巻。 能力だけあって権力を持たないと、単なる使い勝手の良い便利屋になるしかない。もう平安朝のコナンくんではいられない、と自覚した道真が、今後、どう基経に接近していくのかが楽しみ。
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