2025年、人類が再び月に降り立つ日 宇宙開発の最前線 の商品レビュー
日本の宇宙開発の歴史があまりにも貧弱だと言うことを理解。はやぶさ2がサンプルを持ち帰ったことでちょっとした宇宙ブームにはなったものの、日本の開発環境は貧弱だ。予算、人員、設備… 筆者は提言する、日本独自の有人宇宙探索船の開発を。それが望ましいのはわかるが、予算が莫大だ… 読了...
日本の宇宙開発の歴史があまりにも貧弱だと言うことを理解。はやぶさ2がサンプルを持ち帰ったことでちょっとした宇宙ブームにはなったものの、日本の開発環境は貧弱だ。予算、人員、設備… 筆者は提言する、日本独自の有人宇宙探索船の開発を。それが望ましいのはわかるが、予算が莫大だ… 読了40分
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近年再び熱が高まってきている宇宙開発。2025年を目標に再度人類を月に送り出す「アルテミス計画」および宇宙開発史について概説した本。200ページというコンパクトな中に現代に至るまでの宇宙開発通史がわかりやすく解説されていて、よく知らない人はもちろん、宇宙開発好きにとっても復習にち...
近年再び熱が高まってきている宇宙開発。2025年を目標に再度人類を月に送り出す「アルテミス計画」および宇宙開発史について概説した本。200ページというコンパクトな中に現代に至るまでの宇宙開発通史がわかりやすく解説されていて、よく知らない人はもちろん、宇宙開発好きにとっても復習にちょうどいい。現在の宇宙開発は政府主導から民間中心へと移行しており、イーロン・マスクの企業「スペースX」はその代表的なものだろう。人工衛星を使った「スターリンク」システムはウクライナ戦争でも活用されており、ますます注目度は上がりつつあるが、その他ジェフ・ベゾスの企業「ブルーオリジン」なども紹介されていて大枠を捉えるにはうってつけかと思う。 また、宇宙ビジネスに「夢」や「ロマン」を求めるのは間違ってはいないものの、莫大な予算が必要になる上、人の生命を危険にさらすことでもあり、1960年代のように単純に行け行けGOGOとも行かなくなっている。であるならばより一人一人が「なぜ」宇宙を目指すのか、「どのように」予算が使われているのかを知る必要があり、宇宙開発の明るい面以外も知るべきなのだと著者は説く。 まあ、個人的には宇宙開発にまつわる話が好きで手に取った本ですし、宇宙開発競争や現在進行形で進んでいる事業の話はやっぱり読んでてわくわくしちゃいます。あー宇宙旅行したいなあ。月行きたいなあ。
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「最新」「最大」の月探査計画である「アルテミス計画」の説明は吉として、その後は、これまでの宇宙探査/開発の流れの説明でほぼ頁が埋まっているのはちょっと予想外だった。また、宇宙開発の「看過アミン」への流れとして主な企業とその実績を照会しているが、ココで一番重要な米国における官民の人...
「最新」「最大」の月探査計画である「アルテミス計画」の説明は吉として、その後は、これまでの宇宙探査/開発の流れの説明でほぼ頁が埋まっているのはちょっと予想外だった。また、宇宙開発の「看過アミン」への流れとして主な企業とその実績を照会しているが、ココで一番重要な米国における官民の人材交流が描かれていないのは不満である。 ただし、それでも著者の結論として「友人宇宙機を2本ももつべき」と根拠を騰げてはっきり主張しているのは好感が持てる。
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寺薗純也(1967年~)氏は、名大理学部地球科学科卒、東大大学院理学系研究科博士課程中退(修士)、宇宙開発事業団(現在はJAXAに統合)職員、宇宙航空研究開発機構職員、(財)日本宇宙フォーラム職員、会津大学准教授、情報通信研究機構有期研究技術員等を経て、(合)ムーン・アンド・プラ...
寺薗純也(1967年~)氏は、名大理学部地球科学科卒、東大大学院理学系研究科博士課程中退(修士)、宇宙開発事業団(現在はJAXAに統合)職員、宇宙航空研究開発機構職員、(財)日本宇宙フォーラム職員、会津大学准教授、情報通信研究機構有期研究技術員等を経て、(合)ムーン・アンド・プラネッツ代表社員、(有)ユニバーサル・シェル・プログラミング研究所上級UNIXエバンジェリスト。専門は惑星科学、情報科学。 本書は、「アポロ計画」から半世紀を経て、人類を再び月に送ろうとする、米国主導の国際共同計画「アルテミス計画」が注目される中で、著者がJAXAで広報に携わった経験をもとに、宇宙開発について網羅的にまとめたものである。 目次は以下の通り。 第1章:これで丸わかり!アルテミス計画のすべて 第2章:世界の宇宙探査・開発の歴史 第3章:日本の宇宙探査・開発の歴史 第4章:宇宙開発は民間が主役へ 第5章:宇宙資源は誰のものか 第6章:これからの宇宙開発と私たち 私が特に興味を惹かれたのは、民間企業による宇宙開発への進出が目覚ましく進んでいることである。暫く前に、イーロン・マスクの「スペースX」と、ジェフ・ベゾスの「ブルーオリジン」が、相次いで民間人の宇宙飛行を行ったことや、「スペースX」が運用している、人工衛星を使ったインターネットアクセスサービス「スターリンク」がウクライナに提供されて、ロシアとウクライナの戦闘の状況を大きく変えたことなどは、メディアでも大きく報じられたが、その他にも、日本を含めた多数のベンチャー企業が、様々なビジネスを計画していることがわかった。 また、もう一つ関心を持ったのは、宇宙開発が身近になるにつれて出てきている問題点である。例えば、そもそも、宇宙開発は何のために行うのか。アルテミス計画に参加する日本は、その巨額の予算のどれくらいを負担するのか、また、その負担に見合うだけのメリットはあるのか。民間企業による宇宙開発は、果たしてバラ色の未来なのか。宇宙資源の採掘は、「宇宙条約」等の国際的な理解としてはどう考えるべきなのか。「夢」や「ロマン」などという言葉に惑わされずに、我々も自分事として考えなければいけない時期に来ているのである。 宇宙開発の過去・現在・未来について、問題点を含めて明らかにしてくれる、今読んでおきたい一冊といえる。 (2023年2月了)
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過去の宇宙開発競争も簡単に解説しながら現在の宇宙開発最前線を取り上げています。 かつては国家の威信をかけたプロジェクトですが、現在は国際協力をしながら取り組んでいます。 しかし安全保障がらみで、どうしても自由主義経済圏と社会主義圏での壁もあります。 ちょうどつい先日アルテミス計画...
過去の宇宙開発競争も簡単に解説しながら現在の宇宙開発最前線を取り上げています。 かつては国家の威信をかけたプロジェクトですが、現在は国際協力をしながら取り組んでいます。 しかし安全保障がらみで、どうしても自由主義経済圏と社会主義圏での壁もあります。 ちょうどつい先日アルテミス計画の無人テスト機が地球へ帰還したばかり。 民間企業のチャレンジや参入にも支えられながら進んでいくことでしょう。 今や人工衛星無しに生活ができません。(気象衛星、携帯電話、衛星放送、GPSなどなど) 人類が再び月へ降り立つ日はいつになるのでしょうか?
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