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ポエトリー・ドッグス の商品レビュー

3.9

34件のお客様レビュー

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2023/11/04
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

詩が難しい。 でも、バーでの雰囲気と、マスターとの会話はすごくいいし、主人公が詩から何かを受け取っているところがいい。 読んでいくうちに、『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』の前日譚であることがわかった。飼っていた犬との別れ、の前の、友との別れ。

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2023/09/24

期待していたほど、グッとは来なかった。 詩をお酒と一緒に紹介していくのは面白いと感じたが、主人公や犬マスターの物語との絡みが今ひとつに感じた。

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2023/09/22

詩はよくわかんないし主人公の言ってることはもっとよくわかんない、でも富岡多惠子の身上話はすごくよかった、お気に入り。

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2023/09/15

詩は敷居が高いイメージで私に味わうことができるのか不安な気持ちで読みました。 犬がマスターでほっこりな感じなのですが マスターの主人公へのうんちくや語りかけが 考えさせられる感覚もあり癒し、とも違う感覚でした。テーマが重かったからかもしれません 話が進むにつれて切なくて涙が出そう...

詩は敷居が高いイメージで私に味わうことができるのか不安な気持ちで読みました。 犬がマスターでほっこりな感じなのですが マスターの主人公へのうんちくや語りかけが 考えさせられる感覚もあり癒し、とも違う感覚でした。テーマが重かったからかもしれません 話が進むにつれて切なくて涙が出そうにもなりました。少しは、詩を心で味わえたかもしれません。 素敵な知らない言葉達とも触れ合えたので 言葉のお勉強もしたいなと思いました。

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2023/08/03

犬がマスターでつきだしの代わりに詩が出てくるバーの話。主人公のぼく同様、詩はよく分からない…と思っていたが、マスターが解説してくれたり詩を味わうヒントをくれる。 紹介される詩によって、全く新しい世界が開けたような気持ちになる。何度もハッとした。 例えば、『アメリカ・インディアンの...

犬がマスターでつきだしの代わりに詩が出てくるバーの話。主人公のぼく同様、詩はよく分からない…と思っていたが、マスターが解説してくれたり詩を味わうヒントをくれる。 紹介される詩によって、全く新しい世界が開けたような気持ちになる。何度もハッとした。 例えば、『アメリカ・インディアンの口承詩』は、一見ただネイティブアメリカンの月の呼び名を羅列しただけだが、マスターの言葉から主人公のぼくは「ことばをこのせかいのなかに刻みつけることが〈文字〉だというなら、ネイティブ・アメリカンには月や太陽や水や雪や鷲がそのまま文字だったんだ」と気づく。 また、石原吉郎の「棒をのんだ話」では、棒をのまされたり、のましたりする話が出てくるが、主人公は棒を暴力のことだと感じる。「棒をのむ」という表現が、暴力の持つ苦しさをめちゃくちゃ上手く表現しているようで震える。直接的な暴力に限らない、誹謗中傷、セクハラやパワハラ…それはまさに棒を飲まされるような、どうしても飲み込めない苦しさだと思う。 自分が当たり前だと思っていた世界の枠組みを飛び越えて、自分がどんどんと自由になっていくように感じられた。 誰かに贈りたいような素敵な本。

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2023/06/27

お酒のお供みたいに、ちょっとだけ難しい詩もやさしく一緒に1話ずつその世界に入れて味わえる。 寝る前に少しだけ現実とは違う世界をみたいとき、仕事の休み時間に少しだけふわふわした気持ちになりたい時、 主人公がいぬのバーテンダーのいるこのバーに迷い込むみたいに入り込める本でした。 詩...

お酒のお供みたいに、ちょっとだけ難しい詩もやさしく一緒に1話ずつその世界に入れて味わえる。 寝る前に少しだけ現実とは違う世界をみたいとき、仕事の休み時間に少しだけふわふわした気持ちになりたい時、 主人公がいぬのバーテンダーのいるこのバーに迷い込むみたいに入り込める本でした。 詩の世界観はむずかしいものも多いんだけど、なんだろうなあ。やさしいな。ひらがなが多い文体も私は好きです。

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2023/06/26

これは少しずつ読んで味わう本。 犬のマスターのバーで、酒を飲みながら詩を読む。 紹介された詩は正直難しかったが、導かれながら考える。生や死、愛、言葉。そして詩とは、詩人とは。 毎回この思考が楽しい。詩の味わい方や気付きをたくさん与えてもらった。多分読むたびに、違う気付きが得られ...

これは少しずつ読んで味わう本。 犬のマスターのバーで、酒を飲みながら詩を読む。 紹介された詩は正直難しかったが、導かれながら考える。生や死、愛、言葉。そして詩とは、詩人とは。 毎回この思考が楽しい。詩の味わい方や気付きをたくさん与えてもらった。多分読むたびに、違う気付きが得られるだろう。

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2023/06/24

書影が好きで、手に取りました。 普段詩はあまり読まないのですが、犬のマスターが出してくれる詩という設定が可愛らしくて面白いなと思い、購入しました。 「詩は主人公がおらず、筋がない。でも、言葉で言い表せない何かを感じる。そんな自分を大切にして欲しい。」詩人、谷川俊太郎さんの言葉で...

書影が好きで、手に取りました。 普段詩はあまり読まないのですが、犬のマスターが出してくれる詩という設定が可愛らしくて面白いなと思い、購入しました。 「詩は主人公がおらず、筋がない。でも、言葉で言い表せない何かを感じる。そんな自分を大切にして欲しい。」詩人、谷川俊太郎さんの言葉です。この本に出てくる詩を読んでいて、この言葉を思い出しました。 主人公がおらず、筋もない。でも繰り返し読むうちに言葉からじんわりと味が染み出してくるような感覚がありました。 これを気に、何かの詩集に手を出してみようかなと思いました。良い読書体験になりました。

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2023/04/23

三軒目に辿り着いたバーのマスターは、ふさふさの毛並みの犬だった。壁一面の棚には、きらめくお酒のボトルと、光を通さない詩の本が並んでいる。 この店ではお通しに詩を出てくれるんだ。  いやあ、詩は、むずかしいなあ。 マスターも言う。  わたしもわかりません。詩にいいたいことがあるの...

三軒目に辿り着いたバーのマスターは、ふさふさの毛並みの犬だった。壁一面の棚には、きらめくお酒のボトルと、光を通さない詩の本が並んでいる。 この店ではお通しに詩を出てくれるんだ。  いやあ、詩は、むずかしいなあ。 マスターも言う。  わたしもわかりません。詩にいいたいことがあるのかもわかりません。しかし人間が物事をどうとらえているか知りたいのです。 ぼくは、マスターに出してもらった詩を楽しみにするようになった。詩には「私」も「君」もいなくていい、まるで溶けているみたいだ。詩人が不在で繋いできた口承詩。象徴詩って、個人の感受と科学の間にいる酔っ払いみたい。わからない詩はわくわくする、詩がどっかに連れ出そうとしてくれるってことだから。  つらい仕事、ぼくの飼っている犬、どんどん増える酒、眠れない夜、悪くなっていく体。そんな体に染み込んでいく詩。 言葉って?尊厳って?自分の境目って?物が増えていったら名前がつく。聴き落とした言葉、争いを生む言葉。自分の<言葉>の前に、言葉を発せない、聞き逃した<言葉>がある。それを知って自分は語る<言葉>を生み出せるのだろうか。 犬のマスターのいるバー。ここにいると<会える>気がしたんだ。でもぼくは新たに歩き出す。一人だって思っていたけれど、言葉があって、ひとりじゃないって思えたんだ。 === 斉藤倫の本は、児童書と児童向け詩の読み方の本に続いて三冊目。この本全体が散文詩のような、胸を締め付けられるような言葉を使います。 (詩や短歌の本では必ず書いていますが)私は詩が苦手です。わからない!そして詩って小説より容赦ない! しかし詩人の著者が「わからない」「それでもいい」と言っているんなら良いか。 小説ならあるんですよ、わかんないけど良いというものが沢山。私が一番好きな作家はアルゼンチンのボルヘスですが、まーーるで理解できません!しかし出会えたことが、読めることが幸せ!人にはあまり言えないが、自分ではそれで良いと思っている! それなら私にも「この詩わからんが幸せ!」というものに出会うことがあるのかな。 ※※※若干ネタバレ※※※ この本は、「ぼくがゆびをぱちんとならして きみがおとなになるまえの詩集」の前日譚のようなものです。 https://booklog.jp/users/junsuido/archives/1/4834084574#comment この本の最後で療養することにした語り手は、「ぼくがゆびを〜」では、親友の忘れ形見の「きみ」に詩を勧めて楽しみ方を共有したり、「わからなくても、大丈夫だと思える詩にきっと出会える」といいます。 こちらの「ポエトリー〜」で犬のバーテンダーに詩を紹介してもらった自分が、今度は他の人に詩を紹介して繋がっていきます。 題名が「ポエトリー・ドッグス」と複数なんですよね。マスター、飼い犬、そしてこの語り手も含めて「ドッグス」になったのかな。(詩って人間が溶け出しているっていうんだったらいいよね)

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2023/04/02

これを読む前に『ぼくがゆびをぱちんとならして、きみがおとなになるまえの詩集』を読んでいて良かったと、第十五夜を読んで思った。まだ詩はよくわかっていないけど、いろんな言葉を知ることができた。「ヘア・オブ・ザ・ドッグ」とか。

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