Turn! Turn! Turn! の商品レビュー
流をはじめ作者の作品はほぼ読了し、感銘を受けましたがこのエッセイは少し雑な感じがしました。 今後の作品に期待しています。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「小説と旅がこれからの私を定義していく。」 赤々とした帯に記された本文からの抜粋。旅エッセイになる見込みだったのだろう。 残念ながらコロナ禍の最中だったからか、思うように旅に出られなく、ちょっと中途半端になったのは残念。 とはいえ、ハードな内容の小説をものす著者が、意外と庶民的で、くだけた感じの、そのヒトトナリが垣間見れて、悪くはなかった。 「だって予定どおりにいかないのが旅の醍醐味だし、人生の次なる扉はそのようにして開いていくものなのだから。」 まさに、その通り。 このエッセイの連載(@朝日新聞)をはじめる前?(その前後)に、著者は専業作家となる。なんとなく、その環境の変化に慣れていない、作家先生として、まだ板についてないところも面白い。 とはいえ、新聞社のアゴアシで旅に出るのね。そのあたりも包み隠さず記してあったりするが、そこは伏せておいてもよかったのではなかろうか。コロナで交通網が乱れたということもあるが、庶民の真似できない移動手段(社の専用機)の利用は、やや鼻白む。 また、次の作品、小説に期待しようか。
Posted by
東山彰良さんのエッセイ。心地よいリズム感のある文章で、あっという間に読めた。大学も西新も小郡も、私にはあまりにも身近すぎて懐かしさも満載だった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
2019年4月~2022年3月まで連載した紀行文を含めたエッセイが収められている。 著者の生い立ち(幼少時に台湾から福岡に引っ越し)や国内での転居、コロナ禍でどう過ごしたのか、などなど。 東山さんのエッセイは感覚が独特で面白い。1968年生まれだけれど日本語感覚は若さを感じるし、パッと頭に思い浮かぶ詩が漢詩だったり。「私たちは物語の持つ救済力を信じている」(P159)、「しかし直木賞作家がふたりでかかれば、たとえただ屁をこいているだけでも含蓄のある音がするはずだ。」(P176)と真面目だったり不真面目だったりで人間くさいところとか。 「幸運と悪運は(中略)どちらも物事を変える力を持っていて、どちらも九十九の憂鬱のうちのひとつにすぎない。」(P85)という考え方は私にとってなじみが良くしっくりくる。 面白かったです(*´▽`*)
Posted by
- 1