文字助のはなし の商品レビュー
今から20年くらい前までは、よく落語を聞きに行っていた。特に立川流の落語会に通っていた。桂文字助の印象は、なんと言っても相撲噺。築地の話もよく聞いたが、あれは枕だったのだろうか。小柄なのに相撲噺になると大きく見えた。人懐っこい笑顔を覚えている。落語会の後に、近くの居酒屋で飲んでい...
今から20年くらい前までは、よく落語を聞きに行っていた。特に立川流の落語会に通っていた。桂文字助の印象は、なんと言っても相撲噺。築地の話もよく聞いたが、あれは枕だったのだろうか。小柄なのに相撲噺になると大きく見えた。人懐っこい笑顔を覚えている。落語会の後に、近くの居酒屋で飲んでいる時に、そばで出演者たちが飲んでいることもあったが、あの時にいたのだろうか?この本で初めて、酒癖が悪かったと知った。他にも、高座だけ見ていては知らなかったことが、たくさん書いてある。あれから20年、立川流にもいろいろなことがあったのだと、あらためて思う。もちろん、この本で初めて知ったことも多い。桂文字助という噺家の破天荒な人生の面白さ。そしてそれを語る談四楼についても、彼のちょっと過剰な人情噺とともに思い出した。
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落語の師弟、兄弟というのはほんとうに独特の世界であり、ここまで人物を客観的にも、主観的にも語れるというのは、語るひと、語られるひとともに、恨まやしい、羨ましい世界だと思いました。 破天荒には違いないのでしょうが、やはり一本筋というものが、それがいいのか悪いのかは別として、あるの...
落語の師弟、兄弟というのはほんとうに独特の世界であり、ここまで人物を客観的にも、主観的にも語れるというのは、語るひと、語られるひとともに、恨まやしい、羨ましい世界だと思いました。 破天荒には違いないのでしょうが、やはり一本筋というものが、それがいいのか悪いのかは別として、あるのでしょう。 す~と読みほしてしまいました。
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表紙の絵が好々爺すぎる。一門の先輩としてつかず離れずの距離感で関わり続け、記録し続けてきた後輩の落語家の思い。後輩との関係を語る言葉も、意外な面を見ることができて興味深い。特に吉笑さん。
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